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1〜50
1:とある日のお昼休み(長文)
昼下がり。
セントラルシティの少し外れにあるカフェは、昼のピークを過ぎて静かだった。
窓際の長テーブルに、Gleam Gardenのメンバーがばらばらに座っている。
「んー……」
アオロビがメニューを見ながら小さく唸る。
「今日パスタ多いねぇ」
「アオちゃん、また悩んでいるのかしら?」
向かいのルクレティアが、ふふっと笑いながら紅茶を口にした。
「いや、なんか全部それっぽく見えてきて」
「わかるー!」
ちょこみんとが勢いよく身を乗り出す。
「メニューって急に全部同じに見える時あるよね!」
「いやそれはないもじゃ……?」
ぴたぽんが首を傾げる。
「みんなちゃんと違うぽん〜」
「ぴたさんは優しいから全部肯定するじゃん」
ローシャが苦笑しながらアイスコーヒーを混ぜた。
その隣で、ネコちゃんが頬杖をつく。
「にゃはは、でもアオさん、結局いつも似たようなの頼むじゃん?」
「……まぁ否定はしない」
「ほらー」
「ちなみに今日は何にするぽん?」
「んー……」
アオロビは少し考えて、
「明太クリーム」
と言った。
一瞬、全員が静かになる。
ローシャが先に吹き出した。
「また?」
「好きなんだからしょうがないでしょ」
「アオちー絶対それ選ぶよね!」
「安定択は強い」
「冒険しないタイプにゃー」
「ネコさんにだけは言われたくない」
「にゃ?」
ネコちゃんが笑う。
その時。
「すみませーん!」
ちょこみんとが元気よく店員を呼ぶ。
「蒙古タンメンください!」
空気が止まった。
「……ここカフェだぞ?」
アオロビが真顔で言う。
「えっ」
ちょこみんとがメニューを見返す。
「……ない」
「あるわけないにゃん」
「えー!!」
「ちょこちゃん、なぜカフェで蒙古タンメンを頼もうと思ったのかしら……?」
ルクレティアが肩を震わせながら笑いを堪えている。
「だってお腹が辛いものを求めてて……!」
「日本語が変もじゃ〜」
ぴたぽんがふわっと笑った。
その横でみるくが小さく口を開く。
「……でも、ちょっと食べたくなる気持ちはわかります」
「みるみる!?!?」
「てぃらみは?」
ちょこみんとが振ると、ティラミスは静かにメニューを閉じた。
「……甘いもの」
「ティラさんブレないねぇ」
「チノさんはー?」
「オムライスです」
即答だった。
「お子様メニューにゃ」
「ネコさん後で覚えててください」
急に声色だけ低くなる。
「ほら来た」
アオロビが笑う。
「戦闘モードもじゃ」
「ちのちゃん怒ってるー!」
チノはぷくっと頬を膨らませながら、オムライスの写真を指差した。
「だってかわいいので」
「そこはブレないんだなぁ」
ローシャが小さく笑う。
窓の外では、柔らかな昼の光が揺れていた。
誰かが騒いで、
誰かが笑って、
誰かが静かに見守っている。
そんな、いつもの昼だった。
「ご注文お決まりでしょうか〜?」
店員がやってくる。
ちょこみんとはまだ未練がましくメニューを見ていた。
「……ほんとに蒙古タンメンないですか?」
「ないと思うわ、ちょこちゃん」
ルクレティアが優しく突っ込む。
「辛口トマトパスタならありますよ〜」
店員がフォローすると、ちょこみんとの目が輝いた。
「それください!」
「妥協先そこなんだ」
アオロビが笑う。
「あとデザートも頼んでいい?」
「まだ食うのかにゃ」
「甘いものは別腹なの!」
「さっき辛いもの欲してたじゃん」
「どっちも欲しい時あるでしょ!?」
「それはまぁ……わかるぽん〜」
ぴたぽんが頷く。
ローシャが少し意外そうな顔をした。
「ぴたさんも辛いのいけるの?」
「カレー辛口くらいならいけるぽん〜」
「かわいい基準だ」
「ぴたぽんさん辛いの食べてる姿、なんか想像できます」
みるくが静かに言う。
「ほんとぉ?」
「……なんとなく」
その横でティラミスは、
既にデザート欄を見始めていた。
「ティラちゃん、まだご飯決まってないでしょう?」
ルクレティアが苦笑する。
「……甘いものは先に確保しておきたい」
「本能で生きてるにゃん」
「ネコさんに言われたくない」
「お?」
珍しくティラミスが即返した。
ネコちゃんが吹き出す。
「今日はキレあるじゃん、ティラミスさん」
「……お腹空いてるから」
「理由が単純もじゃ〜」
ぴたぽんがまたふわっと笑った。
その間もチノは真剣だった。
オムライスのソースを、
ケチャップにするかデミグラスにするか、
まだ悩んでいる。
「チノさん、まだ決まらない?」
アオロビが覗き込む。
「…………」
「真剣だ」
「人生の分かれ道なので」
「そこまで!?」
ちょこみんとが笑う。
チノはうーんと唸った後、
そっと顔を上げた。
「……デミグラスで」
「決断したぽん〜」
「大人の選択にゃ」
「後悔はないです」
その時。
「ルクさんは何にしたんです?」
みるくが尋ねる。
ルクレティアはメニューを閉じながら微笑んだ。
「私は日替わりランチかしら」
「うわ、いちばん“大人”」
アオロビがぼそっと言う。
「ふふ、そう?」
「絶対“今日は魚の気分だな”とか考えてる人の選択」
「アオちゃん、私をなんだと思っているの?」
「保護者」
即答だった。
数秒遅れて、
ちょこみんとが吹き出した。
「それはそう!」
「にゃははは!」
「否定できないぽん〜」
ルクレティアは額に手を当て、小さくため息をつく。
「まったく……」
けれどその顔は、
どこか楽しそうだった。
注文を終えたあと。
店内には、食器の触れ合う小さな音と、
昼のゆるい空気が流れていた。
「そういえば」
ローシャがストローを弄びながら口を開く。
「この前アオちーが薦めてた曲、聴いたよ」
「ん?」
アオロビが顔を上げる。
「どうだった?」
「かなり好き。ベースライン綺麗だった」
「お、そこ気づくの嬉しい」
「あと二番Aメロ前の空気の抜き方」
「うわ分かる人いた」
急にアオロビの目が少し輝く。
ネコちゃんがにやにやし始めた。
「始まったにゃ」
「音楽オタク会話もじゃ〜」
「いやでもあそこ良くない?」
アオロビがローシャを見る。
ローシャも静かに頷いた。
「うん。派手じゃないのに印象残る」
「そうそうそう」
「あと最後のリバーブ処理」
「そこも!?!?」
「細かすぎるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その横で、
みるくが小さく呟いた。
「……なんか二人とも楽しそう」
「実際楽しい」
アオロビが即答する。
「こういう“分かる人いる”瞬間って嬉しいんだよねぇ」
「わかるにゃ」
ネコちゃんが頬杖をついた。
「好きな話ちゃんと拾われるとテンション上がるよねぇ」
「ネコさんもガンダム話になると止まらないじゃん」
「にゃはは」
「……ちなみに、今期だと何が好きなんです?」
みるくが恐る恐る聞く。
その瞬間、
ネコちゃんの目が輝いた。
「お?」
「来るぞ」
アオロビが小声で言う。
「みるちゃん、自分から踏み込んだかしら……」
ルクレティアが紅茶を置きながら、
少し楽しそうに見守る。
ネコちゃんは身を乗り出した。
「いやまずね!? 最近の作品って“機体”じゃなくて“人間関係”の描き方が――」
「あ、長くなるやつだ」
ローシャが笑う。
「でもそこ大事なんだにゃ!」
「ネコさん始動したぽん〜」
「ふふ……」
ルクレティアが静かに笑った。
そして自然なタイミングで口を挟む。
「まぁまぁ、食事が来る前に熱くなりすぎると止まらなくなるよ?」
「あっ」
ネコちゃんが止まる。
「にゃー……確かに」
「後でゆっくり聞かせて」
アオロビが笑う。
「む、アオさんが聞くなら話すにゃ」
「助かったもじゃ〜」
ぴたぽんが胸を撫で下ろす。
そのタイミングで、
店員が料理を運んできた。
「お待たせしました〜」
湯気の立つ料理が並んでいく。
「おおー!」
ちょこみんとのテンションが一気に上がる。
「辛そう!」
「だからカフェなんだって」
「でも赤い!」
「基準そこなの?」
ティラミスは静かにパンケーキを見つめていた。
「……綺麗」
「ティラちゃん、まだメイン来てないよ?」
「先に心を決めておく」
「なんの?」
「デザートへの」
「強い」
チノは運ばれてきたオムライスを見て、
ぱっと表情を明るくした。
「かわいい……」
「ほんと好きだなぁ」
ローシャが笑う。
するとチノは真顔で言った。
「かわいいは戦闘力なので」
空気が一瞬止まり、
「チノさん、それ多分名言だにゃ」
ネコちゃんが吹き出した。
「でもわかるかもぉ」
ぴたぽんも頷く。
ルクレティアは小さく肩を揺らして笑いながら、
「……ふふ、本当に賑やかねぇ」
と、穏やかに呟いた。
2:夏楽曲作成会議
夜。
Gleam Gardenの共有作業部屋。
机の上には:
- ノートPC
- タブレット
- メモ
- 飲みかけのジュース
- コンビニお菓子
が散乱していた。
壁際では、
みるくがクッションを抱えて静かに座っている。
「で」
アオロビがホワイトボードを見ながら言った。
「夏曲会議なんだけど」
「きたー!」
ちょこみんとが元気よく手を上げる。
「夏と言えば!?!?」
「海」
「祭りぽん〜」
「夜」
ローシャが静かに言う。
「湿度」
ティラミスがぼそっと呟いた。
「解像度が独特にゃ」
ネコちゃんが笑う。
ルクレティアはコーヒー片手に、みんなを見回した。
「今回はEP全体で“夏の一日”を流す形だったよね?」
「そそ」
アオロビが頷く。
「朝、昼、夕方、夜」
「最後は“もう少しだけ夏が続いてほしい”感じでしたよねぇ」
ローシャが静かに補足する。
「One More Summerだねぇ」
「良い曲ぽん〜」
ぴたぽんがふわふわ頷く。
するとちょこみんとが机をばんっと叩いた。
「でもさ!」
「ん?」
「夏曲って“青春!!”みたいなのも欲しくない!?」
「急に熱血だなぁ」
アオロビが笑う。
「いやでも分かるにゃ」
ネコちゃんが乗る。
「ライブで盛り上がるやつ欲しい」
「HEY!とか言いたい!」
「既に言ってたじゃん」
「Sunflower Partyは別!」
「別なんだ」
ローシャが苦笑した。
その時。
「……夏って」
みるくが小さく口を開く。
全員が自然とそちらを見る。
「……外に行く人ばかりじゃないから」
静かな声。
「部屋から見る夏、みたいなのも好きです」
数秒、空気が止まる。
アオロビがゆっくり頷いた。
「Morning Curtainだねぇ」
「カーテン揺れる感じ、好きぽん〜」
ぴたぽんも頷く。
「みるちゃんの夏って、ちゃんと“静か”なんだよなぁ」
ローシャが優しく笑う。
「にゃー、でも分かる」
ネコちゃんが天井を見上げた。
「夜中の扇風機とかさ、夏だよね」
「あー……」
アオロビが少し遠い目をする。
「分かる」
「アオちゃん絶対夜更かし側だものね」
ルクレティアが笑う。
「否定はしない」
「私も夜好きぽん〜」
ぴたぽんがふわっと言う。
「なんか、空気がやわらかいからぁ」
「夏夜って音が遠いんだよね」
ローシャが呟く。
「湿度で反響変わる感じ」
「ロマンさん始まったにゃ」
「いやでも実際変わるよ?」
「出た、音楽勢」
ちょこみんとが笑った。
するとティラミスがぽつり。
「……氷の音も好き」
「おお」
アオロビが反応する。
「深夜コンビニ後の氷な」
「分かる」
「なんでそんな細かい所で盛り上がれるのにゃ……」
ネコちゃんが笑う。
ルクレティアはそんな空気を見ながら、
静かに微笑んだ。
「ふふ……」
「なんか良いな」
アオロビが呟く。
「ん?」
「いや、こういう“夏の好きな所”出し合うの」
「Gleam Gardenっぽいにゃ」
ネコちゃんが頷く。
「戦う話より、“どんな夏が好きか”で曲出来てくの、なんか良い」
「……その方が、みんなの曲になる気がします」
みるくが小さく言う。
その言葉に、
少しだけ静かな空気が落ちた。
ルクレティアが、
そっと微笑む。
「では――」
コーヒーを置きながら。
「今年の夏も、皆で形にしていこうかしら?」
「おー!」
「やるぽん〜!」
「まずアイス食べたい!」
「まだそこなんだ、ちょこ姉……」
夜の作業部屋に、
笑い声がゆっくり広がっていった。
3:Gleam Gardenに足りないモノ
夜。
共有通話部屋。
作業用BGMが小さく流れる中、
アオロビがぽつりと呟いた。
「……Gleam Gardenって、なんか足りないよね」
「急だにゃ」
ネコちゃんが笑う。
「どうしたぽん?」
ぴたぽんが首を傾げた。
「いやなんかさ」
アオロビは椅子を回しながら言う。
「グループとして、こう……決定的に欠けてるものある気がして」
「まともなツッコミ役かしら?」
ルクレティアが静かに紅茶を飲む。
「それはもう諦めてる」
ローシャが即答した。
「えー!?」
ちょこみんとが抗議する。
「私、普通に常識人だよ!?」
数秒沈黙。
「……」
「……」
「……」
「な、なんで誰も喋んないの!?」
「みんとしゃんは元気担当ぽん〜」
ぴたぽんがふわっとフォローする。
「フォローになってない!」
その横で、
ティラミスがぼそっと呟いた。
「……静けさは足りない」
「ティラちゃん基準だと世界全部うるさいんだよなぁ」
アオロビが笑う。
するとネコちゃんが身を乗り出した。
「いやでも実際、Gleam Gardenってかなり騒がしい側じゃない?」
「それは否定できないかも」
ローシャも苦笑する。
「普通に会議始めても途中から雑談になるし」
「この前も夏曲会議からアイスの話になったぽん〜」
「それは大事な議題!」
ちょこみんとが真顔で言った。
「味で季節感変わるじゃん!」
「みんとしゃん、そこはちょっと分かるぽん」
「ぽんぽんだけだよ味方!」
その時。
「……足りないのって」
みるくが小さく口を開いた。
全員が自然とそちらを見る。
「……ブレーキ役じゃないですか?」
空気が止まった。
「いるぞ?」
アオロビがルクレティアを見る。
ルクレティアは静かに微笑む。
「一応、止めるようにはしてるけど……」
「止めきれてないにゃ」
「にゃんちゃん、それは言わない約束よ」
「ふふふ」
ローシャが肩を震わせる。
「でも実際、ルクさんいないともっと酷い気はする」
「それはそう」
アオロビが頷く。
「ルクさんたまに交通整理してるもん」
「してるぽん〜」
「自覚はないわね……」
ルクレティアが少し遠い目をした。
するとチノが、
ぽつり。
「……足りないのは」
「ん?」
「マスコット第二枠です」
「チノさん一枠目自称なんだ」
ネコちゃんが吹き出す。
「だって競争相手少ない方が有利なので」
「発言が生々しいにゃ」
「合理的ぽん〜」
ぴたぽんが頷く。
アオロビはしばらく考えてから、
小さく笑った。
「でもまぁ」
「ん?」
「足りないものっていうか」
少しだけ視線を上げる。
「多分、変なバランスで成立してるんだよね」
静かな空気。
ローシャが、
ふっと笑った。
「それはあるかも」
「誰かが暴走すると、誰かが止めるし」
「誰か落ち込むと誰か寄ってくるにゃ」
「疲れてるとみんとしゃんがお菓子くれるぽん〜」
「えへへー」
「ティラちゃんは静かに糖分吸ってるし」
「……否定しない」
「みるちゃんは部屋を浄化してる」
「してないです……」
「チノさんは急に口悪くなる」
「…アレはネタなんだってば」
「ルクさんは最後に全部回収する」
「そんな便利キャラでは無いわ」
「でもなんだかんだ居ると安心するんだよねぇ」
アオロビが自然に言った。
ルクレティアは、
少しだけ困ったように笑う。
「……まったく」
ネコちゃんが頬杖をついた。
「つまりGleam Gardenに足りないものは?」
数秒。
アオロビが答える。
「常識」
「それはそうにゃ」
全員が頷いた。
4:新人を集める方法
夜。
共有ルーム。
テーブルの上には:
- ポテチ
- アイス
- エナドリ
- 謎に大量のラムネ
が広がっていた。
アオロビが、
チームページを見ながら唸る。
「んー……」
「どうしたの、あおちー?」
ちょこみんとがアイスを食べながら覗き込む。
「いや」
アオロビは画面を指差した。
「新人募集、全然人来ない」
「あー……」
ローシャが苦笑する。
「時期的にもあるかもねぇ」
「最近は固定コミュニティ多いにゃ」
La lune bleue .――ネコちゃんが頬杖をついた。
「そもそも今のNGSって、“所属しない人”増えた気がするぽん〜」
ぴたぽんがラムネをころころ転がす。
ルクレティアは静かにコーヒーを置いた。
「まぁ、昔とは文化も違うからねぇ」
「PSO2時代はロビーで拾われたり普通にあったにゃー」
「懐かしい」
ローシャが笑う。
「野良緊急でそのまま入団とか」
「ありましたねぇ」
みるくも小さく頷く。
するとチノがぽつり。
「……新人を集めるには」
全員が自然とそちらを見る。
「マスコットが必要です」
「チノさんいるじゃん」
あおちーが即答する。
「足りません」
「増やす気なのにゃ?」
「量産型チノ計画です」
「絶対ダメぽん〜」
ぴたぽんがふわっと止めた。
ちょこみんとは、
アイスを食べながら勢いよく手を上げる。
「はい!」
「どうぞ、みんとしゃん」
「ライブやろう!」
数秒沈黙。
「……いや」
あおちーが真顔になる。
「ちょこ姉それ毎回言うよね」
「だって楽しいじゃん!」
「実際みんとしゃんのライブ後って人増えるにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「分かる」
ローシャも頷く。
「“楽しそう”って結構大事なんだよね」
「居心地の良さは大事かしら」
ルクレティアが静かに言う。
「強さや効率だけでは、人は残らない」
少し空気が静かになる。
ぴたぽんが、
んちゃ! と短く入ってきた。
「ウチ、それ分かるぽん」
「お?」
「初心者しゃんって、“怒られないかな”が怖いと思うぽん〜」
「……あー」
あおちーが小さく頷く。
「それはある」
「昔より“ちゃんとしなきゃ”空気強いかもねぇ」
ローシャがぼそっと言った。
するとティラミスが、
静かに口を開いた。
「……静かな場所」
「ん?」
「必要」
「静かな場所?」
「……疲れた人、来るから」
空気が止まる。
La lune bleue .がふっと笑った。
「ティラミスさん、たまに核心刺すにゃ」
「Gleam Gardenって」
みるくが小さく言う。
「……なんだかんだ、帰って来やすい感じありますよね」
「にゃー、それ」
「分かるぽん〜」
「……なんでだろ」
あおちーが呟く。
するとルクレティアが、少しだけ目を細めた。
「無理をさせないから、ではないかしら」
静かな声。
「誰かが疲れていれば休ませるし、話したくなければ無理に聞かない」
「居てもいいし、黙っててもいいにゃ」
La lune bleue .が続ける。
「……それって結構、安心する」
みるくがぽつり。
ちょこみんとは、
空になったアイスカップを見ながら笑った。
「じゃあさ!」
「ん?」
「新人集める方法!」
勢いよく立ち上がる。
「“楽しくて、安心できる場所にする”!」
数秒。
ローシャが、静かに笑った。
「……シンプルだけど、一番強いかもね」
「結局そこに戻るのかしら」
ルクレティアも柔らかく笑う。
あおちーは椅子にもたれながら、
小さく息を吐いた。
「まぁ、Gleam Gardenらしいか」
窓の外では、
夏の夜風が静かに揺れていた。
5:健康管理
深夜。
共有VC。
作業用BGMだけが静かに流れている。
「あっつ……」
あおちーが椅子にもたれながら呟いた。
「それ今日もう5回聞いたにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「いや暑いものは暑い」
「クーラーつけてないの?」
「電気代が」
「毎年言ってるぽん〜」
ぴたぽん――ぴたしゃんがふわっと笑った。
その時。
「駄目だよ?」
静かな声。
ルクさんだった。
「あー、来た保護者」
「保護者ではないかしら」
と言いながらも、
完全に保護者の顔をしている。
「熱中症は洒落にならない。特に作業中は水分抜けるからね」
「はーい」
「返事が軽い」
「だって毎年聞くんだもん」
「毎年同じことをするから毎年言われるんだよ?」
「ぐうの音も出ない」
ローシャが肩を震わせる。
その横で、
みんとしゃんがアイスを食べていた。
「健康管理ならアイス大事だよ!」
「絶対違うにゃ」
「でも暑い時は身体冷やさないと!」
「それはそうぽん〜」
ぴたしゃんが頷く。
「でもみんとしゃん、今日何個目ぽん?」
数秒沈黙。
「……3」
「食べすぎよね」
ルクさんが即座に突っ込む。
「えー!?」
「アイスは薬ではないにゃ」
「心の健康に効く!」
「それは否定しにくい」
あおちーがぼそっと言った。
すると、
みるちゃんが小さく口を開く。
「……睡眠も大事です」
全員が少し黙る。
「……」
「……」
「……」
「お前ら今目逸らしただろ」
あおちーが言う。
「いやぁ」
ローシャが苦笑する。
「作業してると時間飛ぶんだよねぇ」
「気づいたら朝ぽん〜」
「夜って静かで集中できるにゃ」
「にゃんちゃんは完全夜型だものね」
ルクさんがコーヒーを置く。
「まずその深夜テンションを改善した方が――」
「ルクさんは?」
あおちーが即返した。
「ん?」
「この前朝4時まで資料整理してたよね?」
空気が止まる。
「……」
「ルクしゃん?」
ぴたしゃんが首を傾げる。
La lune bleue .がにやにやし始めた。
「おやおやぁ?」
「ルクさん?」
ローシャまで笑い始める。
ルクさんは咳払いした。
「……あれは、必要な作業で」
「はい出ました」
「保護者が1番寝てないパターン」
「説得力が消えたぽん〜」
「ぐっ……」
珍しく押されている。
その横で、
ティラミスが静かに言った。
「……健康管理」
「うん?」
「糖分」
「ティラさんはブレないねぇ」
「必要」
「どれくらい食べたの今日」
「……ケーキ2個」
「ティラミスさんも大概にゃ」
チノは静かに牛乳を飲んでいた。
「ちーちゃんは偉いなぁ」
ルクさんが少し安心したように言う。
「ちゃんと健康管理してる」
チノは真顔で答えた。
「成長期なので」
「おおー」
「あと寝ます」
「偉いぽん〜!」
「完璧にゃ」
「やっぱ健康って睡眠だよねぇ」
みんとしゃんが言う。
その瞬間。
La lune bleue .がぼそっと言った。
「みんとしゃん昨日“あと1本だけ動画見る”って言って2時間起きてたにゃ」
「」
「暴露されたぽん〜」
「にゃははは!」
みんとしゃんは机に突っ伏した。
「なんで覚えてるのー!?」
「にゃんころ、人の生活リズム見るの好きだからにゃ」
「怖いよネコさん!」
「でも実際」
ローシャが笑いながら言う。
「Gleam Gardenって健康管理できてる人少ないよね」
静寂。
そして。
「……否定できない」
あおちーが天を仰いだ。
ルクさんは小さくため息をつく。
「まったく……」
そう言いながらも。
その声は、
少し楽しそうだった。
6:芸能活動
夕方。
撮影終わりの共有ルーム。
テーブルの上には、
- メイク道具
- 撮影用アクセサリー
- カメラ
- 台本
- 食べかけのお菓子
が散乱していた。
アオロビはソファに寝転がりながら、
スマホを眺めている。
「んー……」
「どうしたの、あおちー?」
ちょこみんとがアイスを食べながら隣に座った。
「また来てる」
「なにが?」
アオロビは画面を見せる。
『Gleam Gardenって芸能活動してるグループなんですか?』
数秒沈黙。
そして。
「にゃははは!」
La lune bleue .が吹き出した。
「ついにそこまで来たにゃ」
「まぁライブに撮影、写真集までやってるしなぁ」
ローシャが苦笑する。
「普通に芸能寄りに見えるぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
「んちゃ!」
短く元気に入る。
「でもウチ達って、そんな“芸能人!”って感じぽん?」
「みんとしゃんはかなりアイドル寄りだと思うにゃ」
「えへへー!」
ちょこみんとは満更でもなさそうだ。
その横で、
ルクレティアが資料を整理している。
「ただ、一般的な芸能活動とは少し違う気もするわね」
「それは分かる」
アオロビが頷いた。
「なんか、“仕事感”より“いつもの延長”なんだよねぇ」
みるくはクッションを抱えながら小さく口を開く。
「……生活感、ありますよね」
静かな空気。
「……あー」
ローシャが笑った。
「それだ。“芸能人”というより、“そのまま表に出てる”感じ」
「ライブ終わったあと普通にコンビニ寄ってるにゃ」
La lune bleue .が頬杖をつく。
「みんとしゃんアイス買うぽん〜」
「アイスは毎日必要だから!」
「そこが芸能人っぽくないんだよなぁ」
アオロビが吹き出した。
チノは真顔で言った。
「親近感は大事です」
「ちーちゃん急にプロっぽい」
「マスコット営業も戦略なので」
「怖いにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その時。
ティラミスが静かにお茶を飲みながら呟いた。
「……静かな番組なら出たい」
「ティラちゃん深夜番組似合いそうなんだよなぁ」
アオロビが笑う。
「ひたすらケーキ食べてそう」
「……良い」
「肯定したぽん〜」
ぴたぽんがふわっと笑う。
するとちょこみんとが勢いよく立ち上がった。
「じゃあさ!」
「ん?」
「もし本当に芸能活動するなら、何やりたい!?」
「あ、危ない流れだ」
アオロビが笑う。
「みんとしゃん絶対バラエティ言うにゃ」
「バラエティ!」
「ほら」
ローシャが肩を震わせる。
「絶対ドッキリ全部引っかかるぞ?」
「なんで!?」
「リアクション良いから」
「…否定できないわね」
ルクレティアまで頷いた。
「えぇー!?」
笑い声が広がる。
その空気を見ながら、
ルクレティアは小さく微笑んだ。
「まぁ……」
全員の視線が自然と集まる。
「今のままでも、十分“らしい”とは思うんだけどね」
静かな声。
La lune bleue .がふっと笑った。
「にゃんころ達、結局そこなんだよにゃ」
窓の外では、
夕焼けがゆっくり夜へ変わり始めていた。
7:スキャンダルとは
夜。
共有ルーム。
テーブルの上には:
- ノートPC
- お菓子
- 作業資料
- アイス
- なぜか大量の炭酸飲料
が広がっていた。
アオロビが、 スマホを見ながら吹き出す。
「ふっ」
「どうしたの、あおちー?」
ちょこみんとがアイスを咥えたまま覗き込む。
「いや」
アオロビは画面を見せた。
『アイドルにスキャンダルは付き物』
数秒沈黙。
「……スキャンダル?」
ルクレティアが小さく首を傾げる。
「Gleam Gardenに存在するのかしら、それ」
「にゃはは!」
La lune bleue .が笑い始めた。
「逆に何したらスキャンダルになるにゃ?」
「みんとしゃん一日アイス五個食べたぽん〜」
「それは普通!」
「普通ではない」
ローシャが即答した。
「えぇー!?」
ぴたぽんはラムネを転がしながら考える。
「スキャンダルって、悪い事ぽん?」
「まぁ一般的にはそうだねぇ」
アオロビが頷く。
「熱愛とか、問題発言とか、炎上とか」
「にゃんころ達、炎上するほど取り繕ってないにゃ」
La lune bleue .が肩を揺らす。
「たしかに」
ローシャも苦笑する。
「最初から生活感出てるし」
みるくが小さく口を開く。
「……でも」
「ん?」
「ちょっと見てみたいかもです」
「何を?」
「芸能人っぽいスキャンダル」
空気が少しざわつく。
「例えばぽん?」
ぴたぽんが首を傾げる。
みるくは真面目に考え始めた。
「……深夜、密会」
「誰とにゃ」
「コンビニ店員さん」
「規模が小さい」
アオロビが吹き出した。
「“毎日同じアイスを買いに来る謎の女性”とか記事になるぽん〜」
「みんとしゃんじゃん」
「私!?」
ちょこみんとが机を叩く。
「アイスは生活だから!」
「生活スキャンダルにゃ」
「新ジャンルだなぁ」
その横で、ティラミスがぽつり。
「……糖分依存」
「ティラさん、自分にも刺さるよねそれ」
「……否定できない」
「正直でよろしいぽん〜」
チノは真顔で言った。
「私のスキャンダルは」
全員が自然と見る。
「“可愛いぬいぐるみを大量購入”です」
「平和すぎるにゃ」
「でもちーちゃん普通にやりそう」
ローシャが笑う。
するとLa lune bleue .が、にやっと笑った。
「ルクさんとかどうにゃ?」
「私?」
「“実は甘やかし体質だった”」
数秒静止。
アオロビが吹き出した。
「あー」
「それはある」
「ルクさん保護者だもんねぇ」
「みんとしゃん、かなり甘やかされてるぽん〜」
「にゃんちゃんまで……」
ルクレティアが額を押さえる。
「ではアオちゃんは?」
「私?」
「“深夜作業常習犯”」
「それはもう事実」
ローシャが即答した。
「否定材料がないにゃ」
「ぐっ」
その時。
ぴたぽんが、 んちゃ! と短く入る。
「でもウチ思うぽん〜」
「ん?」
「Gleam Gardenって、“隠してる部分”少ないぽん」
静かな空気。
「……あー」
アオロビが頷いた。
「それはある」
「結局、普段からそのままだしなぁ」
ローシャも笑う。
La lune bleue .が、
ふっと目を細めた。
「だからスキャンダルになりにくいのかもにゃ」
「全部“知ってた”で終わる」
「確かに」
みるくが小さく笑った。
ルクレティアは、
そんな空気を見ながら小さく息を吐く。
「まぁ……」
静かな声。
「平和なのは良い事よね」
「それはそうぽん〜!」
ぴたぽんが笑った。
そしてその瞬間。
「ちょっと待って」
アオロビがスマホを見て固まる。
「ん?」
「“Gleam Gardenメンバー、深夜23時にラーメン”って写真上がってる」
数秒沈黙。
「……あ」
ちょこみんとが目を逸らした。
「みんとしゃん?」
「……魁力屋、美味しかった」
「はい犯人にゃ」
8:歌って好き?
夜。
共有ルーム。
珍しく、
作業音が少ない静かな時間だった。
窓の外では、
夏の夜風がゆっくり揺れている。
アオロビは、
ヘッドホンを首に掛けたまま椅子を回していた。
「ふと思ったんだけど」
「ん?」
ちょこみんとがアイスの蓋を開けながら顔を上げる。
「みんなって、歌好き?」
数秒。
静かな空気が落ちる。
「急に深い話来たにゃ」
La lune bleue .が頬杖をついた。
「いやなんか」
アオロビは少し笑う。
「普通に気になった」
「ウチは好きぽん〜」
ぴたぽんが最初に答えた。
「歌ってると、なんか元気出るぽん」
「ぴたしゃん分かる」
ちょこみんとが勢いよく頷く。
「楽しいよね!」
「みんとしゃんは歌うの好きそうにゃ」
「好きー!」
即答だった。
「なんかこう、“わーっ!”ってなる!」
「語彙」
ローシャが吹き出した。
そのローシャは、
少し考えてから口を開く。
「私は……」
静かな声。
「聴くのも好きだけど、“誰かの感情が乗ってる瞬間”が好きかも」
空気が少し静かになる。
「おー、ロマンさんっぽい」
「その呼び方ほんと定着したなぁ……」
「だってロマンさんだしにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その時。
みるくが小さく口を開いた。
「……私は」
全員が自然とそちらを見る。
「歌って、“その時の空気”が残る感じがして好きです」
静かな声。
「空気?」
アオロビが聞き返す。
「……夏の夜とか、雨の日とか」
みるくは少し考えながら続けた。
「あとで聴くと、その時の気持ち思い出すので」
数秒。
「……あー」
ローシャがゆっくり頷く。
「分かる、それ」
「曲って記憶残るぽん〜」
ぴたぽんもふわっと笑った。
その横で、
ティラミスが静かに呟く。
「……言葉にしなくても、伝わるから好き」
「ティラちゃんらしいなぁ」
ルクレティアが少し微笑む。
「歌は感情の逃げ道にもなるから」
「お、ルクさん語る?」
アオロビが笑う。
ルクレティアは小さく肩を竦めた。
「昔から、言葉だけでは届かないものもあったからね」
静かな声。
La lune bleue .は、
そんなルクレティアを少しだけ見ていた。
「にゃんころも好きにゃ」
「お?」
「歌って、“その人が出る”から」
少しだけ真面目な声。
「上手い下手より、“どう歌うか”に性格出るんだよね」
「……それはある」
アオロビが頷く。
「みんとしゃんとかめちゃくちゃ分かりやすいし」
「えー!?」
「楽しそうなの全部出る」
「ローシャしゃんは丁寧ぽん〜」
「ティラミスさんは静かに刺してくるにゃ」
「ルクさんは包む感じ」
「やめろ、恥ずかしい」
珍しくルクレティアが止めに入る。
その瞬間。
チノが真顔で言った。
「アオおねぇちゃんは夜です」
空気が止まる。
「夜?」
アオロビが目を瞬かせる。
「夜です」
「説明が増えない」
「なんか分かるにゃ」
La lune bleue .が笑った。
「深夜2時感ある」
「どういう評価!?」
「でも分かるぽん〜」
「なんで!?」
笑い声が広がる。
その空気を見ながら、
ルクレティアは静かに目を細めた。
「……好きだから、続いているのでしょうね」
ぽつりと落ちた言葉。
誰も否定しなかった。
窓の外では、
夏の夜風が静かに揺れていた。
9:ものづくり
深夜。
共有作業ルーム。
机の上には:
- ノートPC
- ラフスケッチ
- 音源データ
- カメラ
- お菓子
- アイス
- なぜか積まれた資料本
が広がっていた。
静かなタイピング音だけが、
部屋に流れている。
アオロビが、椅子にもたれながら呟いた。
「……ものづくりってさ」
「ん?」
ちょこみんとがアイスを食べながら顔を上げる。
「なんでこんな終わらないんだろうね」
数秒沈黙。
そして。
「それは本当にそうにゃ」
La lune bleue .が即答した。
「永遠に修正増えるぽん〜」
ぴたぽんも頷く。
ローシャは苦笑しながら資料を閉じる。
「完成したと思った瞬間、“ここ直したい”出るんだよねぇ」
「ロマンさん、細かい所気にし始めると止まらないもんなぁ」
「やめて」
図星だった。
その横で、
ルクレティアが静かにコーヒーを置く。
「でも、その“もう少し”を積み重ねた結果が作品でもある」
「ルクさん、そういう事サラッと言う」
アオロビが笑う。
「長く見てきた人感あるにゃ」
「否定はしないわ」
みるくは、
クッションを抱えながら小さく口を開いた。
「……でも」
「ん?」
「作ってる時間、結構好きです」
静かな声。
「分かるぽん〜」
ぴたぽんがふわっと笑う。
「完成も嬉しいけど、“作ってる途中”って独特ぽん」
「深夜に急に“これだ!”ってなる時あるしねぇ」
アオロビが頷く。
「で、朝見ると微妙だったりするにゃ」
「やめて」
ローシャが額を押さえた。
「刺さる」
その時。
ティラミスがぽつり。
「……作るの、怖い時もある」
空気が少し静かになる。
アオロビがゆっくり顔を上げた。
「怖い?」
ティラミスは静かに頷く。
「……自分の中のもの、出るから」
数秒。
La lune bleue .が、小さく笑った。
「ティラミスさん、それかなり核心にゃ」
「ものづくりって、“その人”出るもんなぁ」
ローシャも静かに頷く。
「だから褒められると嬉しいし、刺さると痛い」
「わかる」
アオロビが小さく笑った。
「曲とか特にそう」
その横で、チノが真顔で言う。
「私は完成した瞬間が好きです」
「お、ちーちゃんは完成派?」
「達成感があります」
「偉いぽん〜」
「あと褒められたいです」
「正直にゃ」
La lune bleue .が吹き出した。
するとちょこみんとが、
急に机をばんっと叩いた。
「でもさ!」
「ん?」
「Gleam Gardenって、結構“好きだから作ってる”感強いよね!」
静かな空気。
ルクレティアが、ふっと目を細める。
「……そうね」
「数字とか、流行とかもあるけど」
アオロビが続ける。
「結局、“これ好き!”から始まってる」
「夏の曲もそうだったぽん〜」
「アイスの話から曲できてたにゃ」
「アイスは大事!」
「そこはブレないなぁ」
ローシャが笑った。
みるくは、小さく微笑みながら呟く。
「……好きって、結構強いですよね」
静かな声。
誰かが頷く。
ルクレティアは、
そんな空気を見ながらゆっくり息を吐いた。
「だから、続いているのかもしれないわね」
深夜の作業部屋。
キーボードの音と、
小さな笑い声が、
静かに混ざり合っていた。
10:アオロビという人
夜。
共有ルーム。
今日は珍しく、
アオロビ本人が不在だった。
「静かだにゃ」
La lune bleue .がソファに寝転がりながら呟く。
「なんか部屋の温度違うぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
ルクレティアは資料を整理しながら、
少しだけ笑う。
「アオちゃんは存在感があるからね」
「それ分かる」
ローシャがコーヒーを持ちながら席に着いた。
「別にずっと喋ってる訳じゃないのに、居ると空気変わる」
「分かるー!」
ちょこみんとが勢いよく手を上げる。
「なんか“いつもの感じ”になるよね!」
「みんとしゃん、それ語彙力消えてるぽん〜」
「でも分かるにゃ」
La lune bleue .が笑った。
「居るだけで“Gleam Garden始まったな”感ある」
みるくはクッションを抱えながら、
小さく頷く。
「……夜っぽいです」
「ちーちゃんも前言ってたにゃ」
La lune bleue .が思い出したように笑う。
「“アオおねぇちゃんは夜”って」
チノは真顔で頷いた。
「はい」
「まだ分からないんだよなぁ、それ」
ローシャが苦笑する。
チノは少し考えてから言った。
「……静かだけど、起きてる感じです」
数秒。
「……あー」
ぴたぽんが頷く。
「それぽん〜」
「夜中のコンビニ帰り感ある」
「急に解像度高いにゃ」
La lune bleue .が吹き出した。
ルクレティアは、
そんな会話を静かに聞いていた。
「アオちゃんはねぇ」
少しだけ目を細める。
「距離感が上手い」
「お?」
「必要以上に踏み込まない。でも、ちゃんと見ている」
静かな声。
ローシャも頷いた。
「それはある」
「人に合わせるの上手なんだよねぇ」
「にゃんころ思うんだけど」
La lune bleue .が頬杖をつく。
「アオさんって、“一人に見えて一人じゃない人”なんだよにゃ」
少し静かになる。
「どういう意味ぽん?」
ぴたぽんが首を傾げた。
「一人で平気そうに見えるのに」
La lune bleue .は続ける。
「気づいたら誰かの隣に居る」
数秒。
みるくが小さく笑った。
「……分かります」
「自然なんだよねぇ」
ローシャも頷く。
「“支えるぞ!”って感じじゃないのに、居ると楽」
その時。
ちょこみんとが、
アイスを食べながら笑った。
「でもあおちー、結構変だよ?」
「それはそうにゃ」
「即答ぽん〜」
「なんで!?」
「深夜3時に急に“この曲ヤバい”って送ってくる」
「ありますねぇ」
みるくも頷く。
「“聴いて”だけ来る」
「語彙消えるタイプなんだよなぁ」
ローシャが笑う。
ルクレティアは、
少しだけ困ったように微笑んだ。
「昔からああいう所は変わらないわね」
「お、古参コメント」
La lune bleue .がにやにやする。
「アオちゃんは昔から、“好きなものを見つけると急に子供みたいになる”」
「分かるー!」
ちょこみんとが机を叩く。
「急に早口になるよね!」
「しかも目がちょっとキラキラしてるにゃ」
「本人居たら絶対嫌がるぽん〜」
笑い声が広がる。
その時。
共有ルームの扉が開いた。
「……なんか私の悪口聞こえたんだけど」
アオロビだった。
数秒静止。
そして。
「おかえり、あおちー!」
「アオしゃんおかえりぽん〜!」
「噂をすればにゃ」
「本人来た」
「ちょうどアオちゃんの話をしていた所よ」
アオロビは少し嫌そうな顔をした。
「絶対ろくな内容じゃない」
「大丈夫ぽん!」
ぴたぽんが笑う。
「ちゃんと褒めてたぽん〜」
「“ちゃんと”って付いた時点で不安なんだけど」
La lune bleue .が、
にやっと笑う。
「安心する人、って話してたにゃ」
アオロビは少しだけ目を瞬かせた。
数秒。
「……そういうの、急に言うのやめて」
少しだけ視線を逸らす。
その反応を見て、
みんなが笑い始めた。
夜の共有ルームには、
いつもの空気が戻っていた。
11:ちょこみんとって…
夜。
共有ルーム。
今日は珍しく、
ちょこみんとだけが席を外していた。
机の上には、
開封済みのアイスの箱。
「……もう食べてる途中だったんだな」
アオロビが苦笑する。
「みんとしゃんらしいぽん〜」
ぴたぽんがふわっと笑った。
La lune bleue .はソファに寝転がりながら、
アイス箱を見つめる。
「にゃー……」
「どうしたの、にゃんちゃん」
ルクレティアがコーヒーを置きながら聞いた。
「いや、みんとさんって凄いなって」
「急に?」
ローシャが笑う。
La lune bleue .は頬杖をついた。
「だって、あの人“場の温度”上げるの上手すぎるにゃ」
数秒。
「……あー」
アオロビが頷く。
「それはかなりある」
「みんとしゃん来ると急に賑やかになるぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
みるくはクッションを抱えながら小さく言う。
「……空気が明るくなります」
「わかる」
ローシャも笑う。
「しかも、本人無意識っぽいんだよねぇ」
「そこが強いにゃ」
La lune bleue .が続ける。
「“盛り上げなきゃ!”じゃなくて、自然に元気」
その時。
チノが真顔で言った。
「あと距離が近いです」
「物理的にも近いぽん〜」
「すぐ横来るにゃ」
アオロビが吹き出す。
「ちょこ姉、気づくと隣いるんだよなぁ」
「アオちゃんに対して特にそうだね」
ルクレティアが静かに笑う。
「まぁ……」
アオロビは少し視線を逸らした。
「最初に“お姉さん役やりたい!”って来た時は意味分かんなかったけど」
「今は?」
La lune bleue .がにやにやする。
数秒。
「……まぁ本人が満足ならいいか、って」
「定着してるにゃー!」
「ネコさんうるさい」
笑い声が広がる。
その横で、
ローシャが静かに口を開いた。
「でも、みんとさんって」
少し考える。
「“明るい人”だけじゃないんだよね」
空気が少し静かになる。
「お?」
「なんていうか……」
ローシャは続ける。
「人の変化、結構見てる」
数秒。
ルクレティアが、
小さく頷いた。
「それはあるわね」
「落ち込んでる人いると、自然に寄るぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「しかも重くならないにゃ」
La lune bleue .も続けた。
「“元気出して!”じゃなく、“アイス食べる?”で来る」
「すごいみんとしゃんっぽい」
アオロビが吹き出す。
みるくは、
少しだけ微笑みながら言った。
「……安心するんです」
静かな声。
「みんとさん居ると、“大丈夫そう”って思えるので」
その空気を聞きながら、
ルクレティアは小さく目を細めた。
「昔から、ああいう人は貴重よね」
「ルクさん、かなりみんとしゃん気に入ってるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「まぁ……預かっている立場でもあるしな」
「保護者にゃ」
「アナタ達?」
その時。
共有ルームの扉が勢いよく開いた。
「ただいまー!」
ちょこみんとだった。
両手いっぱいにコンビニ袋を抱えている。
「暑かったー!」
「みんとしゃん帰還ぽん〜」
「おかえりにゃ」
「……あれ?」
ちょこみんとは不思議そうに首を傾げた。
「なんか私の話してた?」
数秒。
La lune bleue .がにやっと笑った。
「してたにゃ」
「えっ、悪口!?」
「みんとしゃんの場合、“アイス食べすぎ問題”しか出ないぽん〜」
「それは悪口!」
アオロビが小さく笑う。
「安心する人、って話」
その瞬間。
ちょこみんとは少しだけ目を丸くした。
「……へ?」
珍しく、
静かな反応。
数秒後。
「えへへ」
少し照れたように笑う。
「なんか恥ずかしいじゃん、それ!」
La lune bleue .が、
そんなちょこみんとを見ながら笑った。
「でも、そういう所だにゃ」
夜の共有ルームには、
いつもの賑やかな空気が戻っていた。
12:英語歌詞、読める?
深夜。
共有ルーム。
モニターには、
制作途中の歌詞ファイルが映っていた。
アオロビは椅子にもたれながら、
画面を見つめている。
「……英語ってさぁ」
「ん?」
ちょこみんとがアイスを食べながら顔を上げた。
「読める?」
数秒沈黙。
そして。
「にゃははは!」
La lune bleue .が吹き出した。
「急に不安になったにゃ?」
「いや、今歌詞見返してたんだけど」
アオロビは画面を指差す。
「自分で書いたのに“これどう読むんだっけ”ってなった」
「あるぽん〜」
ぴたぽんがふわっと頷く。
「雰囲気で書いてる時あるぽん」
「ダメだろそれ」
ローシャが笑う。
その横で、
ルクレティアが静かにコーヒーを飲んでいた。
「英語歌詞は響き優先になる時もあるからね」
「ルクさん読める側?」
「ある程度なら」
「おおー」
ちょこみんとが拍手する。
「師匠!」
「その呼び方はやめなさい」
ルクレティアは少し困ったように笑った。
その時。
ティラミスが、
画面を見ながらぽつり。
「……雰囲気で歌う時ある」
「ティラさん正直」
「でも実際、洋楽って勢いで聴いてる時あるにゃ」
La lune bleue .が頬杖をついた。
「分かる」
アオロビも頷く。
「“意味分からんけど格好良い”ある」
「ろしゃろしゃは?」
ちょこみんとが振る。
ローシャは少し考えた。
「私は読む方かなぁ」
「おお」
「でも発音は怪しい」
「そこはみんな怪しいぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
みるくは、
小さく手を挙げた。
「……英語歌詞って」
「ん?」
「なんか、“意味が全部分からなくても綺麗”なの、不思議です」
静かな空気。
「……あー」
アオロビが頷く。
「分かる」
「音として聴く部分あるよねぇ」
ローシャも笑う。
その時。
チノが真顔で言った。
「私は読めます」
空気が止まる。
「お?」
「マジ?」
アオロビが目を瞬かせる。
チノは真顔のまま続けた。
「“I”は“アイ”です」
数秒。
「初歩」
La lune bleue .が吹き出した。
「“You”も読めます」
「ちーちゃん、それ義務教育ぽん〜!」
「成長中なので」
「万能ワードにゃ」
笑い声が広がる。
その横で、
アオロビがモニターを見ながら呟いた。
「でもさ」
少し静かな声。
「英語歌詞って、“意味”より“空気”で刺さる時ない?」
数秒。
ルクレティアが、
小さく頷いた。
「あるね」
「言葉そのものというより、“感情の流れ”で届く時はある」
「にゃんころ、ライブでそういう瞬間好きにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「みんとさんとか、“意味分かってなくても楽しい!”で押し切るし」
「えへへー!」
ちょこみんとは満面の笑みだ。
「でも楽しいは大事じゃん!」
「それは本当にそうぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
その時。
アオロビがふと画面を見て固まる。
「……待って」
「ん?」
「この単語、なんて読むんだっけ」
数秒。
全員がモニターを見る。
静寂。
そして。
「……読めないにゃ」
「ローシャさん?」
「無理」
「ウチも分からんぽん〜」
「……雰囲気でいきましょう」
みるくが小さく言った。
「結局それに戻るんだよなぁ……」
アオロビは天を仰いだ。
深夜の共有ルームには、
笑い声が静かに広がっていた。
13:担当楽器
夜。
共有ルーム。
次回ライブ用の資料が、
テーブルいっぱいに広がっていた。
ギターケース、
スティック、
ヘッドホン、
ケーブル。
いつもの光景。
アオロビはシンセの設定画面を見ながら、
ぽつりと呟いた。
「そういやさ」
「ん?」
ちょこみんとがギターを抱えたまま顔を上げる。
「今さらだけど、担当楽器って性格出るよね」
数秒。
「にゃはは」
La lune bleue .が笑う。
「急に分析始まったにゃ」
「いやでも分かるぽん〜」
ぴたぽんが頷いた。
「楽器って人出るぽん」
その横で、
ローシャがベースを軽く鳴らす。
「それ言うなら、あおちーはかなり“シンセの人”だよねぇ」
「え、そう?」
「夜」
即答だった。
「またそれ!?」
La lune bleue .が吹き出す。
「でも分かるにゃ」
「深夜2時の光る機材感ある」
「なんだよその評価」
アオロビは笑いながらも否定しない。
その時。
ちょこみんとがギターを持ち上げた。
「じゃあ私は!?」
数秒。
「太陽」
「元気」
「ライブ」
「走り回るぽん〜」
「お菓子」
「アイス」
「最後二つ楽器関係ない!」
笑い声が広がる。
ルクレティアは、
そんな空気を見ながら小さく微笑んだ。
「でも、ちょこちゃんのギターは実際かなり“前へ出る”音だからね」
「おー」
アオロビが頷く。
「音が“来る”んだよね」
ちょこみんとは少し照れたように笑った。
「えへへ」
その横で、
ローシャが静かにベースを撫でる。
La lune bleue .が頬杖をついた。
「ロマンさんは本当にベースっぽいにゃ」
「どういう意味?」
「目立たないのに居なくなると全部崩れる」
数秒。
「……あー」
アオロビが頷く。
「それめっちゃ分かる」
「ベースってそういう楽器だもんなぁ」
ローシャは少し困ったように笑った。
「なんか褒められてるのか分からないな」
「褒めてるぽん〜」
ぴたぽんがふわっと言う。
「ろしゃろしゃの音あると安心するぽん」
静かな空気。
ローシャは少し視線を逸らした。
その時。
「にゃんころは?」
La lune bleue .が自分を指差す。
「ハープだよねぇ」
アオロビが笑う。
「なんか分かる」
「“綺麗だけど急に刺してくる”感じにゃ?」
「性格じゃん」
「否定できないぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
ティラミスは、
静かにピアノ音源を鳴らしている。
「ティラちゃんはもう“ピアノそのもの”なんだよなぁ」
ルクレティアが少し笑う。
「静かだけど感情重い」
「……否定しない」
「ティラミスさんの音、夜中の雨感あるにゃ」
「急に詩的」
アオロビが吹き出した。
その時。
チノが真顔で言った。
「私は刀です」
数秒静止。
「楽器じゃない」
「知ってます」
「なんで言ったにゃ」
「流れです」
「ちーちゃん強いぽん〜」
みるくは、
そんな空気を見ながら小さく笑っていた。
「みるみるはフルート、本当に似合うよねぇ」
ちょこみんとが言う。
「……静かな音、好きなので」
「みるしゃんの音、朝っぽいぽん〜」
「そうね」
ルクレティアも頷いた。
「柔らかい風みたいな音を出す」
みるくは少し恥ずかしそうに俯く。
その横で、
ルクレティアはドラムスティックを軽く回していた。
アオロビがふと笑う。
「でもルクさんがドラムなの、かなり納得なんだよね」
「私がか?」
「全体見てるから」
静かな空気。
「テンポ崩れそうになると戻すし」
「後ろから支えてる感じあるにゃ」
「ルクしゃん居ると安心するぽん〜」
ルクレティアは少しだけ目を細めた。
「……そういうものか」
「そういうもの」
アオロビが笑う。
窓の外では、
夏の夜風が静かに吹いていた。
14:食べ物の好み
夜。
共有ルーム。
テーブルの上には:
- ポテチ
- チョコ
- アイス
- 炭酸
- 深夜テンションで買った謎のお菓子
が大量に並んでいた。
アオロビはその光景を見ながら、
小さく笑う。
「これ、健康に悪そう」
「今さらぽん〜」
ぴたぽんがふわっと笑った。
「でもこういうのって、好み出るよねぇ」
「食べ物の?」
ちょこみんとがアイスを開けながら聞き返す。
「そうそう」
アオロビはポテチをつまむ。
「なんか性格出るじゃん」
「みんとしゃんはもう分かりやすすぎるにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「アイス!」
「辛いもの!」
「甘いもの!」
「全部好きぽん〜」
「欲張りって言わないで!」
笑い声が広がる。
ローシャはコーヒーを飲みながら、
少し考える。
「でもみんとさんって、“食べる事を楽しんでる”感じあるよね」
「えへへー」
「新作アイス見つけるとテンション上がるにゃ」
「上がる!」
即答だった。
その横で、
ティラミスは静かにケーキを食べている。
アオロビが笑う。
「ティラさんはブレないねぇ」
「……甘いものは必要」
「もう呼吸みたいに言うじゃん」
「実際かなり糖分で動いてそうぽん〜」
ぴたぽんがふわっと頷く。
そのぴたぽんは、
なぜかラムネを大量に抱えていた。
「ぴたしゃんラムネ好きすぎでは?」
「口寂しい時ちょうどいいぽん〜」
「お母さん感ある」
「子供のお菓子管理してそうにゃ」
「否定できないぽん〜」
ローシャが小さく笑う。
「ろしゃろしゃは?」
ちょこみんとが聞く。
「んー……」
ローシャは少し考えた。
「静かな店のご飯好きかなぁ」
「うわ、分かる」
アオロビが頷く。
「なんかローシャさん、“夜カフェ”感ある」
「にゃー、照明暗めのバー似合う」
「実際似合うしなぁ」
ルクレティアが静かにコーヒーを置いた。
その時。
みるくが小さく口を開く。
「……私は」
全員が自然と見る。
「甘いものと、温かい飲み物好きです」
静かな声。
「みるしゃんっぽいぽん〜」
「分かるにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「クッキーとミルクティーのイメージ」
「あと部屋」
「部屋?」
「外じゃなくて“自分の場所で食べる”感じ」
「……あ」
みるくは少し照れたように俯いた。
「合ってます」
「にゃはは」
その横で、
チノが真顔で言った。
「私は可愛いものです」
数秒。
「食べ物?」
アオロビが聞き返す。
「はい」
「どういう事にゃ」
「見た目が可愛いとテンション上がります」
「ちーちゃんらしいぽん〜」
「キャラ弁とか好きそう」
「好きです」
即答だった。
ルクレティアは、
そんな会話を静かに聞いていた。
アオロビがふと聞く。
「ルクさんって何好きなの?」
「私?」
ルクレティアは少し考える。
「……和食かしら」
数秒。
「うわ、分かる」
「めっちゃ分かるにゃ」
「なんか“落ち着く味”好きそうぽん〜」
「あとお酒に合うやつ」
ローシャが笑った。
「否定はしない」
その時。
La lune bleue .が、にやっと笑う。
「ちなみにあおさんは?」
「私?」
「夜中にコンビニで変な飲み物買ってそう」
「やめろ」
「しかもジャケ買いするにゃ」
「否定材料がないぽん〜」
アオロビは天を仰いだ。
笑い声が広がる。
その空気を見ながら、
ルクレティアは小さく微笑む。
「食の好みも、やっぱり人柄が出るものね」
静かな声。
「みんな、かなり分かりやすいよねぇ」
アオロビが笑う。
ちょこみんとは、
新しいアイスを開けながら元気よく言った。
「好きなもの食べてる時が一番幸せ!」
「みんとしゃん、それ毎回言ってるぽん〜」
夜の共有ルームには、
穏やかな笑い声が響いていた。
15:嫌いな食べ物
夜。
共有ルーム。
テーブルの上には、
コンビニで買ってきた食べ物が並んでいた。
ポテチ、
サンドイッチ、
プリン、
アイス、
なぜか大量の駄菓子。
ちょこみんとは、
新作アイスを嬉しそうに眺めている。
「……ふと思ったんだけど」
アオロビが炭酸を開けながら言った。
「みんな嫌いな食べ物ってある?」
数秒。
「急に小学生みたいな話題にゃ」
La lune bleue .が笑う。
「でもちょっと気になるぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
ローシャは少し考える。
「私は……」
「お?」
「パクチー」
即答だった。
「あー」
「分かるぽん〜」
「ロマンさん、香り強いの苦手そうにゃ」
「嫌いっていうか、主張が強すぎるんだよねぇ」
その横で、
ルクレティアが静かにコーヒーを飲んでいた。
「ルクさんは?」
アオロビが聞く。
「私?」
少し考える。
「……極端に甘いものは少し苦手かもしれない」
数秒。
「えっ」
ちょこみんとが固まる。
「人生半分損してるよ!?」
「そこまでではないでしょ」
「ルクさん、和菓子派っぽいぽん〜」
「それはあるね」
「静かな甘さ好きそう」
「静かな甘さって何にゃ」
La lune bleue .が吹き出した。
その時。
ティラミスが静かに口を開く。
「……苦いもの」
全員が少し驚く。
「おお、意外」
「コーヒー飲んでるのに?」
アオロビが聞き返す。
「……砂糖いっぱい入れてる」
数秒。
「子供舌にゃー!」
「かわいいぽん〜」
ティラミスは少しだけ視線を逸らした。
その横で、
みるくが小さく手を挙げる。
「……辛すぎるもの、苦手です」
ちょこみんとがゆっくり振り向く。
「えっ」
「……えっ」
「みんとしゃん圧かけないぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「いやでも辛いの美味しいよ!?」
「……痛いです」
「正論にゃ」
La lune bleue .が肩を震わせる。
ローシャが少し笑った。
「みるくさん、刺激弱め好きそうだもんねぇ」
「はい……」
チノは真顔で言った。
「私は苦い野菜です」
「子供!」
アオロビが吹き出した。
「ピーマン嫌いそう」
「……嫌いです」
「即答ぽん〜」
「でも食べます」
「偉いにゃ」
その時。
La lune bleue .が頬杖をついた。
「にゃんころ、実は納豆ちょっと苦手」
空気が止まる。
「えっ」
アオロビが目を丸くする。
「ネコさんいけそうなのに」
「におい強いのちょっと苦手にゃ」
「へぇー」
「意外ぽん〜」
その横で、
ぴたぽんがラムネを転がしながら言った。
「ウチは特にないぽん〜」
「お、強い」
「でも昔、子供しゃんの食べ残し処理係だったから慣れたぽん」
「お母さん強い」
アオロビが笑う。
すると。
「じゃああおちーは?」
ちょこみんとが聞いた。
「私?」
アオロビは少し考える。
「……レーズン」
数秒。
「分かる」
「分かるにゃ」
「パンに急に居るぽん〜」
「そう!」
アオロビが机を指差す。
「なんでパンに“急に果物”入れるの!?」
「熱量すごいにゃ」
笑い声が広がる。
その空気を見ながら、
ルクレティアは小さく微笑んだ。
「食べ物の好みも、随分個性が出るものねぇ」
「みんな、かなりバラバラだよねぇ」
アオロビが笑う。
その時。
ちょこみんとがアイスを食べながら真顔で言った。
「でもアイス嫌いな人居なくて良かった!」
数秒。
「みんとしゃん基準そこぽん〜?」
夜の共有ルームには、
また笑い声が広がっていた。
16:『戦闘』ってどう?
夜。
共有ルーム。
ライブ資料と、
戦闘装備データ。
本来なら混ざらないはずのものが、
同じ机の上に並んでいた。
アオロビは椅子にもたれながら、
武器カスタム画面を眺めている。
「……ふと思ったんだけど」
「ん?」
ちょこみんとがアイスを食べながら顔を上げた。
「みんな、戦闘って好き?」
数秒。
静かな空気が落ちる。
「急に重め来たにゃ」
La lune bleue .が頬杖をついた。
「でもちょっと分かるぽん〜」
ぴたぽんがふわっと頷く。
ローシャは少し考える。
「私は……」
静かな声。
「勝つのは好きだけど、“戦う事そのもの”はそこまでかも」
「ローシャさんっぽい」
アオロビが笑う。
「必要だからやる感じだよねぇ」
「うん。守るためとか、支えるためとか」
その横で、
ルクレティアが静かにコーヒーを置いた。
「私も近いわね」
全員が自然とそちらを見る。
「戦闘は手段であって、目的ではない」
静かな声。
「昔から、そういう時代を長く見てきたから」
少し空気が静かになる。
その時。
「ウチは好きぽん〜」
ぴたぽんが柔らかく言った。
少し意外そうな空気。
「お、ぴたさん戦闘狂側だ」
アオロビが笑う。
ぴたぽんは困ったように笑った。
「でも、“壊したい”じゃないぽん」
「うん?」
「全力出せる感じが好きぽん〜」
数秒。
「……あー」
ローシャが頷く。
「それ分かるかも」
「集中してる時、楽しいにゃ」
La lune bleue .も笑う。
そのLa lune bleue .は、
少しだけ視線を上げた。
「にゃんころは、“守るために強くなる人”結構好きにゃ」
静かな声。
「戦うの好きでも、“誰か傷つけたい”とは違う人」
数秒。
アオロビが小さく頷く。
「Gleam Garden、そっち多いよね」
その時。
ティラミスが、
ぽつり。
「……私は」
静かな声。
「戦ってる時、静かになる」
空気が少し止まる。
「ティラさんそれちょっと怖いんだよなぁ」
アオロビが苦笑する。
「でも分かるにゃ」
La lune bleue .が頷いた。
「ティラミスさん、戦闘時だけ感情が“閉じる”感じある」
ティラミスは否定しなかった。
その横で、
みるくが小さく口を開く。
「……私は」
全員が自然と見る。
「戦闘、怖いです」
静かな声。
「でも、必要だから出る」
数秒。
ルクレティアが、
小さく目を細めた。
「それで良いのだと思う」
「怖いと思える方が、壊れにくい」
静かな言葉。
チノは真顔で言った。
「私は集中すると口が悪くなります」
「知ってる」
全員一致だった。
「不本意です」
「でもちーちゃん、戦闘中めっちゃ強いにゃ」
「……効率優先なので」
「急に圧があるぽん〜」
笑い声が広がる。
その時。
ちょこみんとが、
アイスの棒を持ったまま言った。
「私はさ!」
「ん?」
「みんなで勝つのが好き!」
数秒。
そして。
「……あー」
アオロビが笑う。
「それ、ちょこ姉っぽい」
「一人で勝つより、“みんなでやったー!”の方が好き!」
「みんとしゃんらしいぽん〜」
ぴたぽんも笑った。
La lune bleue .は、
そんなちょこみんとを見ながら小さく笑う。
「だから、にゃんころ達ここに居るんだろうにゃ」
静かな声。
誰も否定しなかった。
窓の外では、
夏の夜風が静かに吹いていた。
17:趣味ってなに?
夜。
共有ルーム。
今日は作業も少なく、
みんな思い思いに過ごしていた。
アオロビはヘッドホンを首に掛けながら、
動画サイトを流している。
ちょこみんとは新作アイスを開封。
ローシャはコーヒー片手に記事を読んでいた。
ルクレティアは資料整理。
La lune bleue .はソファで寝転がり。
ぴたぽんはラムネを転がしている。
みるくは本を読んでいて、
チノはぬいぐるみを並べていた。
そんな中。
アオロビがぽつり。
「そういやさ」
「んー?」
ちょこみんとが顔を上げる。
「趣味ってなに?」
数秒。
「急に哲学っぽくなったにゃ」
La lune bleue .が笑った。
「いやなんか」
アオロビは椅子を回す。
「“趣味なんですか?”って聞かれて、意外と困るなって」
「確かにぃ〜」
ぴたぽんも頷いた。
「好きな事いっぱいあると、逆に分からんぽん」
ローシャは少し考える。
「私は……」
静かな声。
「音楽探しと妄想かなぁ」
「妄想って自分で言うんだ」
アオロビが吹き出した。
「いやでも実際そうだし」
「ロマンさん、“この曲の主人公絶対こういう人”とか考えてそうにゃ」
「やめて」
図星だった。
その横で、
La lune bleue .が頬杖をつく。
「にゃんころはガンダムと人間観察」
「後者が強い」
ルクレティアが苦笑する。
「ネコさん、ほんと人見てるよねぇ」
ちょこみんとが笑う。
「だって面白いにゃ」
「怖い事さらっと言うぽん〜」
その時。
みるくが小さく口を開いた。
「……私は」
全員が自然と見る。
「本と、静かな部屋」
数秒。
「みるしゃんだ」
ぴたぽんがふわっと笑う。
「あと雨の日好きそう」
「……好きです」
「当たったにゃ」
アオロビも少し笑う。
「みるさん、“一人時間を楽しむ才能”あるよね」
みるくは少し照れたように俯いた。
その横で、
チノが真顔で言った。
「私は可愛いもの収集です」
「強い」
「一貫してるにゃ」
「あとおねぇちゃん達観察です」
数秒静止。
「ちーちゃん?」
アオロビが笑う。
「“観察”って言った?」
「行動パターンを把握しています」
「急に怖いぽん〜!」
ぴたぽんが吹き出した。
ルクレティアは、
そんな空気を見ながらコーヒーを置く。
「趣味、か」
少し考える。
「昔は色々あったが、今は“続ける事”そのものかもしれないわね」
静かな声。
アオロビが少し目を細める。
「ルクさんっぽい」
「長く続けてる人の答えにゃ」
La lune bleue .も頷いた。
その時。
「私は!」
ちょこみんとが元気よく手を上げる。
「アイス!」
「食べ物」
「ゲーム!」
「おしゃべり!」
「ライブ!」
「楽しそうな事全部!」
数秒。
「みんとしゃん、それ“人生”ぽん〜」
「趣味っていうか存在そのものだにゃ」
笑い声が広がる。
その空気を見ながら、
アオロビが小さく笑った。
「でも、ちょこ姉っぽいなぁ」
「えへへー!」
その時。
ぴたぽんが短く入る。
「そういうあおしゃんは?」
全員の視線が集まる。
「私?」
アオロビは少し考えた。
数秒。
「……好きなもの探す事、かな」
静かな空気。
ローシャが、
ふっと笑った。
「それ、かなりあおちーっぽい」
La lune bleue .も頷く。
「新しい曲とか、景色とか、人とか」
「気づいたら“これ好き”見つけてるにゃ」
アオロビは少しだけ照れたように笑った。
窓の外では、
夏の夜風が静かに吹いていた。
18:Girlfriend Collection
夜。
共有ルーム。
テーブルの上には、
歴代のGirlfriend Collection冊子が並んでいた。
Vol.01 チノ
Vol.02 ちょこみんと
Vol.03 La lune bleue .
Vol.04 ローシャ
そして制作途中のVol.05 アオロビ。
部屋には、
静かな作業BGMが流れている。
アオロビは、
Vol.04を手に取りながら小さく笑った。
「……増えたねぇ」
「シリーズになったにゃ」
La lune bleue .がソファに寝転がりながら言う。
「最初、ここまで続くと思ってなかったぽん〜」
ぴたぽんもふわっと頷いた。
ローシャは、
自分のVol.04を見ながら苦笑した。
「未だにちょっと不思議なんだよねぇ」
「ん?」
「“自分が表紙”って感覚」
「ロマンさん回、完成度高かったにゃ」
「Bar Lumièreの空気かなり良かったぽん〜」
「ありがとうございます……?」
少し照れたように笑う。
その横で、
ルクレティアが静かにページをめくっていた。
「しかし、このシリーズ」
「ん?」
「かなり“その人”が出るね」
静かな声。
数秒。
アオロビが頷く。
「それは本当にそう」
「Vol.01とか、ちーちゃんの“守られマスコット感”すごいし」
「私は計算済みです」
チノが真顔で言う。
「営業だった」
La lune bleue .が吹き出した。
「Vol.02はもう“みんとしゃん”そのものぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「アイス! 夏! 元気!」
「あと距離近い」
アオロビが追加する。
「えへへー」
ちょこみんとは満更でもなさそうだ。
みるくは、
Vol.03を静かに見つめていた。
「……La lune bleue .さん回、夜っぽいですよね」
「にゃんころ回はかなり“夜の彼女感”強かったにゃ」
ローシャが笑う。
「ちょっと掴めそうで掴めない感じ」
「褒めてるにゃ?」
「褒めてる」
La lune bleue .は少し嬉しそうに笑った。
その横で、
アオロビが制作途中のVol.05を眺める。
「でもさ」
「ん?」
「Girlfriend Collectionって、普通の写真集とちょっと違うよね」
静かな空気。
ルクレティアが、
小さくコーヒーを置いた。
「“見せる”より、“一緒に居る”に近いからかな」
「……あー」
みるくが小さく頷く。
「生活感ありますよね」
「コンビニ行ったり」
「部屋いたり」
「ぼーっとしてたり」
ローシャが続ける。
「“特別なイベント”より、“いつもの時間”多いんだよねぇ」
「だから距離近く感じるぽん〜」
ぴたぽんも笑った。
その時。
ティラミスが、
静かに口を開く。
「……静かなページ、好き」
「ティラちゃん無音ページ好きだよねぇ」
アオロビが笑う。
「……空気あるから」
静かな声。
La lune bleue .は、
そんなティラミスを見ながら頷いた。
「Girlfriend Collectionって、“空気読む本”なんだにゃ」
数秒。
「……それだ」
アオロビが小さく笑う。
「ストーリーというより、“温度感”読む感じ」
その時。
チノが真顔で言った。
「疑似恋愛コンテンツです」
数秒静止。
「急に現実へ戻された」
ローシャが吹き出す。
「でも間違ってないにゃ」
「ちのちゃん、分析だけ妙に鋭いぽん〜」
チノは真顔のままだ。
「ただし」
「ん?」
「Gleam Gardenの場合、“推しを見る”というより、“一緒に過ごす”寄りです」
静かな空気。
ルクレティアが、
ふっと目を細めた。
「だから、長く残るのかもしれないわね」
「ライブの瞬間だけじゃなく」
「“その人の日常”が残る」
静かな声。
その時。
ちょこみんとが、
自分のVol.02を抱きしめながら笑った。
「でもさ!」
「ん?」
「好きな人の“いつもの感じ”見れるのって、嬉しくない!?」
数秒。
そして。
「……それはそう」
アオロビが笑った。
La lune bleue .も、
小さく笑う。
「だから続いてるんだろうにゃ」
夜の共有ルームには、
静かなページをめくる音が響いていた。
19:幽波紋
夜。
共有ルーム。
机の上には、
大量のスタンドシートが広がっていた。
能力説明、
六角パラメータ、
謎に格好良い英語、
そして本人達の顔。
アオロビは、
その光景を見ながらため息をつく。
「……なんでここまで本格化したんだっけ」
「楽しかったからにゃ」
La lune bleue .が即答した。
「勢いって怖いぽん〜」
ぴたぽんも笑う。
その横で、
ちょこみんとは自分のシートを嬉しそうに掲げていた。
「でも私これ好き!」
“Sunflower Party”
明るい文字。
ローシャが笑う。
「みんとさん、本当に能力までみんとさんなんだよねぇ」
「“楽しい方向へ選択肢誘導”だっけ」
アオロビが読む。
「それ能力としてかなりズルくない?」
「えへへー!」
「でも分かるにゃ」
La lune bleue .が頬杖をついた。
「みんとさん居ると、なんか空気前向きになるし」
「自然と“楽しい方”選ぶぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
その時。
チノが真顔で、
自分のシートを机に置く。
“Close To You”
静かな青色。
「ちーちゃんの、かなり綺麗だよねぇ」
みるくが小さく言った。
「“距離を落ち着きに変換する”」
静かな空気。
ルクレティアが、
小さく目を細める。
「戦うのではなく、“戦わなくてよくする”能力」
「本当は平和主義です」
チノが真顔で言う。
「戦闘時口悪いのに?」
「ネタです」
「もう定着してるにゃ」
笑い声が広がる。
その横で、
アオロビは自分のシートを見ていた。
“Weak Bullet”
ローシャがふっと笑う。
「あおちー、これ本当に性格出てる」
「そう?」
「“情報を撃ち込んで勝ち筋固定”だよ?」
数秒。
「観察癖そのものぽん〜」
「まず相手見る人にゃ」
アオロビは苦笑した。
「否定はできない」
その時。
ティラミスが、
静かに自分のシートを見下ろしていた。
“Doll House : Last Room”
部屋。
人形。
閉鎖空間。
La lune bleue .が小さく笑う。
「ティラミスさんの、かなり怖いにゃ」
「……静かなだけ」
「静かな怪異ぽん〜」
ぴたぽんがふわっと言う。
ティラミスは否定しなかった。
その横で、
ローシャは自分のシートを指でなぞる。
“Silent Equilibrium”
「ろしゃろしゃの“固定”ってかなり、ろしゃろしゃだよねぇ」
ちょこみんとが笑う。
「“そのままでいい”って感じ」
静かな空気。
ローシャは少し照れたように笑った。
「崩れそうな人、支えたいだけなんだけどね」
「それがローシャさんぽん〜」
その時。
La lune bleue .が、
自分のシートをひらひら振る。
“La lune bleue ”
「ネコさんのこれ、怖いんだよなぁ」
アオロビが苦笑する。
「“距離を消す”」
「逃げられないにゃ」
「言い方」
「でもネコしゃん、“気づいたら隣いる”ぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
La lune bleue .は、
にやっと笑う。
「近い方が楽しいでしょ?」
「その台詞そのまま載ってそう」
そのぴたぽん自身は、
紫色のシートを見ていた。
“Afterimage”
高速。
残像。
認識ズレ。
アオロビが笑う。
「ぴたさんの、ギャップすごいよね」
「普段と戦闘時違いすぎるにゃ」
「そんな事ないぽん〜」
「あります」
チノが即答した。
「ちーちゃん辛辣」
笑い声。
その時。
みるくが、
静かに自分のシートを見つめる。
“Velvet Gravity”
重さを操る能力。
「みるさんの、優しいのに怖いよねぇ」
アオロビが言う。
「“少し休もうか”って言いながら動けなくしてきそう」
「……否定はできません」
みるくが少し困ったように笑う。
その横で。
ルクレティアは、
最後の一枚を静かに見ていた。
“Gatekeeper”
許可。
拒否。
成立制御。
La lune bleue .が、
ふっと笑う。
「ルクさんだけ、“戦場のルールそのもの”感あるにゃ」
「門番ねぇ…」
静かな声。
「“通すかどうか決める人”」
アオロビが小さく頷く。
数秒。
そして。
ちょこみんとが、
全員のシートを見ながら笑った。
「でもさ!」
「ん?」
「こうして見ると、みんな“本人そのまま”だよね!」
静かな空気。
ローシャが、
ふっと笑う。
「能力って、“その人がどう生きてるか”出るんだろうねぇ」
誰も否定しなかった。
夜の共有ルームには、
静かなBGMだけが流れていた。
20:ifのガンダム
夜更け。
Eternal Garden Regalia、メインラウンジ。
戦闘後の静かな時間。
誰かが流していた古いアニメソングが、
艦内に小さく響いていた。
ソファに寝転がっていたちょこみんとが、
ふと口を開く。
「ねぇ」
「ん?」
アオロビが端末から顔を上げる。
「もしさ、
わたしたちが“ガンダム世界の人達”だったら、
どういう立ち位置なんだろ」
「また急な話ね」
ローシャが紅茶を置いた。
「でもちょっと分かるにゃん」
ネコちゃんが笑う。
「機体、
完全にガンダム文法で進化してるし」
「最初期は特にそれっぽかったぽん」
ぴたぽんが頷く。
「Blue Signalとか、
完全に“主人公初期機”感あるぽん」
「……まぁ、否定はしない」
アオロビが苦笑する。
「初期は、
“狙撃できる万能寄り機”
くらいだったし」
モニターに、
GG-A01 Blue Signalが映る。
白と黒。
ターコイズ発光。
細身の高機動狙撃機。
「でもSigma辺りから急に、
“ラスボス側の戦術機”感出てきたよねぇ」
ちょこみんとが笑う。
「Oracleに至っては、
もう敵側が絶望するタイプにゃん」
「“未来予測”
“全域リンク”
“行動固定”」
ローシャが数えながら言う。
「だいぶ危険思想よ」
「戦争長引くと、
ああなるんだよ」
アオロビが静かに返す。
「“どう戦うか”じゃなくて、
“どう終わらせるか”
考え始めるから」
少しだけ、
空気が落ち着く。
「……ガンダムっぽいね」
みるくが小さく呟いた。
ちょこみんとはモニターを切り替える。
Golden Parade。
Golden Parade Nova。
光の翼が広がった。
「で!
わたし絶対主人公機じゃん!」
「それはそう」
全員一致だった。
「珍しく満場一致にゃん」
ネコちゃんが吹き出す。
「だって機体コンセプトが、
“みんなで前に進む”だもん」
「しかも後継機で更に光るし」
アオロビが言う。
「Nova、
完全に最終決戦仕様」
「だって主人公だし!」
「自己申告で言うな」
ローシャが笑った。
「でもちょこさんの機体って、
“希望”を武器にしてる感じする」
みるくがぽつりと言う。
「……希望?」
「うん」
みるくはNovaを見る。
「強いんだけど、
怖くないの」
静かに、
全員が画面を見る。
確かにGolden Parade系は、
圧力より“前向きさ”が先に来る。
「まぁ、
あれだけ光ってて陰湿だったら嫌だけど」
「ネコさん???」
笑いが漏れた。
ティラミスは、
自分の機体を見ていた。
Dolce Funeral。
そしてRequiem。
黒紫。
鋭利。
静かな殺意。
「ティラさんのは、
完全に“敵エース機”だよね」
アオロビが言う。
「しかも後半で出てくるやつ」
「主人公陣営が、
“あれと近距離やるの無理”
ってなるやつにゃん」
ネコちゃんが笑う。
ティラミスは少し考えてから言う。
「……別に、
嫌いじゃない」
「絶対似合うぽん」
ぴたぽんが頷く。
「静かに近づいて、
一撃で終わらせるの怖いぽん」
「でも、
Requiemになってからちょっと変わったよね」
ローシャが言う。
「暴走というより、
制御方向に進んだ」
「……壊れるの、
効率悪いから」
「発想が戦闘AIなのよ」
ローシャが苦笑する。
画面が切り替わる。
Queen of the Night。
そしてNocturne。
「ローシャしゃんのは、
完全に後方司令型ぽんね」
「魔法参謀MSって感じ」
「ガンダムで“魔法”って言うな」
アオロビが突っ込む。
「でも近いよ?」
ローシャは笑った。
「六属性遠隔制御、
広域支援、
分離ユニット運用」
Nocturneの円陣展開図が映る。
「実際やってる事、
だいぶゲームの魔導士」
「しかも本人前に出ないにゃん」
「安全第一よ」
「その割に機体火力高いよねぇ」
ちょこみんとが言う。
「後方支援機の火力じゃない」
「だって、
後ろ壊されたら終わりだもの」
全員納得した。
ネコちゃんがMoon Fang Rexを映す。
「で、
問題児にゃん」
「完全に暴走近接機だよねぇ……」
「でも、
ネコさんっぽい」
みるくが言う。
「え、どこが?」
「楽しそうだから」
ネコちゃんが数秒止まった。
「……それ、
ちょっと嬉しいにゃん」
Moon Fang Rex。
牙。
加速。
獣化。
「初期はまだ、
“月夜の騎士”だったんだけどね」
ローシャが笑う。
「Rexから急に、
“月夜の猛獣”になった」
「止まれなくなったにゃん」
ネコちゃんは笑った。
「でも、
あれが一番“生きてる”感じする」
静かだった。
その感覚は、
多分みんな少し分かっていた。
ぴたぽんが、
Silent Thorn Phantomを見つめる。
「ぴたしゃんのは、
ガンダムっていうか
暗部特殊部隊にゃ」
「まぁそうね……」
ローシャが苦笑する。
「Phantom、
完全に隠密特化」
「主人公側に一人いると便利だけど、
敵に居ると最悪なやつ」
アオロビが即答した。
「見えない、
速い、
近い、
一撃重い」
「やだねぇ」
ちょこみんとが笑う。
「でも、
ぴたさんって本来こういう役割向いてるよね」
「気づかれないの、
得意ぽん」
「怖い」
みるくが小さく呟いた。
そして最後に、
Serenity。
白い機体。
青い光。
静かな二面性。
チノが少しだけ目を伏せる。
「……これ、
最初はもっと別々だった」
Guardian。
Execution。
守護。
処刑。
「でも、
両方必要だったから」
アオロビが頷く。
「ガンダムっぽいよね」
「うん?」
「“優しさだけじゃ守れない”
って理解した主人公機」
少しだけ、
チノが笑った。
「……でも、
怒るだけでも駄目だった」
Serenityの統合モードが映る。
「だから、
両方残した」
誰もすぐには喋らなかった。
その後。
中央モニターに、
Eternal Garden Regaliaが映る。
巨大な旗艦。
全員の帰る場所。
ルクレティアは静かにそれを見る。
「結局さ」
皆が顔を向ける。
「この世界観って、
“強い機体”を作る話じゃないのよね」
静かな声だった。
「“誰を守るために進化したか”
の話なの」
Regaliaの全域リンクが広がる。
それはもう、
一隻の戦艦というより。
居場所そのものだった。
ちょこみんとが笑う。
「……あー、
なんかわかる!」
アオロビも頷く。
「だから、
全部ちゃんと違うんだよ」
誰一人、
同じ進化をしていない。
誰一人、
同じ強さを求めていない。
でも。
全部、
Gleam Gardenだった。
21:『強さ』って?
夜。
Gleam Gardenの共有スペース。
配信も、
練習も、
作業も一段落して。
なんとなく全員が集まって、
なんとなくそのまま居残っている時間。
ぴたぽんはソファの端で丸くなりながら、
温かい飲み物を両手で持っていた。
みるくはテーブルに本を置いて、
ぼんやり窓の外を見ている。
ちょこみんとはアイスを食べていた。
いつものことだった。
「ねぇ」
ちょこみんとがスプーンをくわえたまま言う。
「“強い人”って、
なんだと思う?」
アオロビが即座に返す。
「急だなぁ」
「いやなんかさ、
最近ちょっと考えてて」
ローシャが苦笑した。
「またちょこさん、
夜になると哲学始まる」
「あるあるにゃん」
ネコちゃんが笑う。
ルクレティアは紅茶を飲みながら、
静かにみんなを見ていた。
「ちょこちゃん的には、
どういう人が強いの?」
「んー……」
ちょこみんとは少し考える。
「昔のわたしなら、
“なんでも出来る人”って言ってたと思う」
「今は違うぽん?」
ぴたぽんが首を傾げる。
「今はねぇ……」
ちょこみんとは、
少しだけ笑った。
「“ちゃんと立ち直れる人”
かなぁ」
静かになった。
アオロビが、
ふっと視線を落とす。
「……あー」
「分かる?」
「ちょっと分かる」
失敗しない人。
傷つかない人。
負けない人。
昔は、
そういうのを“強い”と思っていた。
でも。
「実際、
ずっと平気な人って居ないしね」
ローシャが言う。
「どっかでみんな折れる」
「ローシャさんは折れなさそう」
みるくが小さく言う。
「折れるわよ?」
ローシャは普通に返した。
「ただ、
見せないだけ」
「大人だ……」
「大人っていうか、
タイミング選んでるだけ」
ネコちゃんが笑う。
「ローシャさん、
人前で崩れると空気終わるの分かってるタイプにゃん」
「まぁ、
それはある」
「自覚あるんだ」
「あるわよ」
ちょっと笑いが起きる。
ティラミスは、
静かにフォークを置いた。
「……強い人って」
全員がそちらを見る。
「“壊れても、
自分を嫌いになり切らない人”
だと思う」
空気が少し止まる。
ティラミスは、
視線を逸らしたまま続ける。
「失敗した時って、
だいたい自分が一番嫌になるから」
「……」
「そこで全部終わりにしない人、
強いと思う」
静かな声だった。
でも、
重かった。
みるくが小さく頷く。
「わたし、
それ苦手かも」
「みるしゃん、
真面目ぽん」
ぴたぽんが優しく言う。
「みるしゃん、
“ちゃんとしなきゃ”
いっぱい考えるぽん」
「……うん」
みるくは少し笑った。
「なんか、
迷惑かけるの怖くて」
ルクレティアが、
そこで初めて口を開いた。
「でも、
みるちゃん」
「?」
「人って、
迷惑かけ合いながら生きるものよ?」
穏やかな声だった。
「ちゃんとした人だけで世界作ると、
誰も休めなくなるの」
「あー……」
アオロビが苦笑する。
「それめっちゃ分かる」
「アオちゃん、
昔そっち寄りだったものね」
「今も割とそうだよ」
「だから倒れるのよ」
即答だった。
ネコちゃんが吹き出す。
「ルクさん容赦ないにゃん」
「事実だもの」
ルクレティアは涼しい顔で紅茶を飲む。
「強い人って、
“無理できる人”じゃないのよ」
「……じゃあ?」
ちょこみんとが聞く。
ルクレティアは少し考えてから言った。
「“無理し続けると壊れる”
って分かった上で、
それでも誰かを大事に出来る人」
静かだった。
窓の外には、
夜景。
誰もすぐに喋らない。
そのあと。
ネコちゃんが空気を少しだけ軽くするように笑った。
「まぁでも、
一番強いのはアイス食べながら哲学始めるみんとさんかもしれないにゃん」
「えへへ」
「褒めてないぽん」
「えっ」
22:寝落ち
深夜。
共有ルーム。
作業用モニターの光だけが、
部屋をぼんやり照らしていた。
誰かは編集作業。
誰かは譜面確認。
誰かは雑談。
いつもの夜。
アオロビはヘッドホンを首に掛けたまま、
キーボードを叩いている。
ローシャは資料整理。
La lune bleue .はソファで丸くなっていた。
ちょこみんとは、
アイスを食べながら動画を見ている。
静かな時間。
その時。
「……すぅ」
小さな寝息。
全員の視線が、
同時に一点へ向いた。
ルクレティアだった。
ソファ端。
紅茶を持ったまま、
完全に寝落ちしている。
数秒静止。
そして。
「ルクさんまた寝落ちしてるにゃ」
La lune bleue .が小さく笑う。
「今日かなり動いてたぽん〜」
ぴたぽんも声を落として言った。
アオロビが苦笑する。
「会議、配信、素材確認、
全部やってたもんねぇ」
「途中からちょっと危なかった」
ローシャも頷く。
「目が半分閉じてた」
みるくが、
静かにブランケットを持ってくる。
「……掛けます?」
「起こさないようににゃ」
La lune bleue .がそっと位置をずらす。
ブランケットが、
静かにルクレティアへ掛けられた。
ルクレティアは、
少しだけ身じろぎしたけれど起きない。
「完全に電池切れぽん」
ぴたぽんが小さく笑う。
「でもルクさん、
寝顔めっちゃ静かだよねぇ」
ちょこみんとが覗き込む。
「普段から静かにゃ」
「いやなんか、
“ちゃんと寝てる時だけ年相応感ある”」
「それ本人に言うと怒られるぽん〜」
笑いを堪える空気。
その時。
チノが真顔で言った。
「ルクさん、
寝落ち率かなり高いです」
「統計取ってるの?」
アオロビが吹き出す。
「体感です」
「ちーちゃん、
地味に観察精度高いにゃ」
ローシャが笑った。
みるくは、
眠るルクレティアを見ながら小さく呟く。
「……安心してる時しか、
こんな寝方しないですよね」
静かな空気。
アオロビが、
少しだけ目を細めた。
「まぁ、
ここだと気抜いてるんだろうね」
「外だと結構ずっと気張ってそうにゃ」
La lune bleue .も静かに言う。
「ルクさん、
“見てる側”になりやすいし」
ぴたぽんがふわっと頷いた。
「みんな大丈夫かな〜って、
ずっと見てるぽん」
「だから先に電池切れる」
ローシャが苦笑する。
その時。
ちょこみんとが、
ルクレティアの寝顔を見ながら笑った。
「でもなんか、
こういうルクさん好き」
「分かるにゃ」
「ちょっと隙あるぽん〜」
「普段ちゃんとしてる人が、
寝落ちすると急に人間味出るよねぇ」
アオロビも笑う。
静かな夜。
誰も大きな声を出さない。
キーボード音だけが、
小さく響いていた。
その数分後。
「……ん」
ルクレティアが、
少しだけ目を開ける。
ぼんやり。
周囲を見る。
数秒。
「……寝ていたかしら」
「寝てたぽん〜」
「結構しっかりにゃ」
「ルクさん、
三十分くらい落ちてたよ」
ちょこみんとが笑う。
ルクレティアは、
少しだけ顔を押さえた。
「……やってしまったわね」
その肩に掛かっているブランケットを見て、
少しだけ目を細める。
「ありがとう」
静かな声。
La lune bleue .が、
小さく笑った。
「たまには、
ルクさんも休まないとにゃ」
23:お喋り脱線事故
夜。
共有ルーム。
今日の議題は、
本来かなり真面目だった。
夏ライブ構成。
照明。
曲順。
演出。
かなり大事な話。
……のはずだった。
「で、
二曲目終わりで暗転入れて――」
アオロビが説明していた所で。
「そういえばさ」
ちょこみんとが急に顔を上げた。
「ペンライトって、
最初に考えた人すごくない?」
数秒静止。
「急に脱線したにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「いやでも気になるじゃん!」
「みんとしゃん、
今それ考えるぽん?」
ぴたぽんが肩を震わせる。
ローシャは苦笑した。
「ライブの話ではあるけども」
「でも確かに、
最初なんだったんだろうねぇ」
アオロビまで乗り始める。
「火とか?」
「危なすぎるにゃ」
「でも昔のライブ、
サイリウムじゃない時代ありそうぽん〜」
「ろしゃろしゃ詳しそう」
ちょこみんとが振る。
「えっ私?」
ローシャは少し考える。
「昔はケミカルライトとかじゃない?」
「おー」
「なんか急に賢い」
「その反応やめて?」
笑いが広がる。
その横で、
ルクレティアが静かに紅茶を飲んでいた。
「……まぁ、
昔は今よりもっと“現地感”強かったわね」
「古参コメント来たにゃん」
「実際古参だもの」
ネコちゃんが吹き出す。
「ルクさん、
ライブ文化の歴史全部知ってそう」
「そこまでではないわよ」
「でも普通に知識出てくるぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
その時。
みるくが小さく口を開く。
「……ペンライトって」
「ん?」
「なんか、
“応援してるの見える”の良いですよね」
静かな空気。
「あー……」
ちょこみんとが頷く。
「分かる」
「暗い会場で、
光いっぱいあると安心する」
アオロビも小さく笑った。
「ライブ始まる前、
客席光ってるの見るとちょっと落ち着くんだよね」
「分かるにゃん」
La lune bleue .が頬杖をつく。
「“ちゃんと居る”
って見えるから」
少しだけ、
空気が静かになる。
――そのはずだった。
「そういえば」
チノが真顔で言った。
「ペンライト、
食べられますか?」
数秒停止。
「なんで?」
アオロビが吹き出す。
「アイスみたいな色してるので」
「ちーちゃん、
発想が子供ぽん〜!」
「いやでもラムネ味しそうなやつあるにゃ」
「ネコさん乗るな」
ローシャが笑いを堪える。
その時。
ぴたぽんが、
ふわっと首を傾げた。
「でも脱線って、
なんで楽しいんだろぽん?」
数秒。
「んー……」
アオロビが椅子を回す。
「多分、
“その人っぽい話”
が急に出るからじゃない?」
「お?」
「真面目な話だけしてると、
“役割”になるじゃん」
静かな声。
「でも脱線すると、
急に“その人”出る」
La lune bleue .が、
小さく笑った。
「分かるにゃん」
「みんとさん、
急にアイスの話始めるし」
「えへへ」
「ローシャさん、
変な所で知識出るし」
「アオさん、
気づいたら夜の話してるにゃ」
「やめろ」
笑いが広がる。
ルクレティアは、
そんな空気を見ながら目を細めた。
「まぁ、
こういう無駄話で分かる事も多いものよ」
「るくるくも、
なんだかんだ付き合ってくれるよねぇ」
ちょこみんとが笑う。
「途中で止めても、
結局また脱線するでしょう?」
「それはそうぽん〜」
ぴたぽんが頷いた。
その瞬間。
アオロビが資料を見て固まる。
「……あ」
「ん?」
「一時間くらい、
ライブ構成の話止まってる」
数秒。
静寂。
そして。
「やっちゃったにゃん」
La lune bleue .が吹き出した。
「脱線しすぎぽん〜!」
夜の共有ルームには、
また笑い声が響いていた。
24:得意料理
夜。
共有ルーム。
作業も一段落して、
今日は珍しく食べ物の話になっていた。
テーブルの上には:
- お菓子
- コンビニ惣菜
- 炭酸
- アイス
- 深夜テンションで買った謎スナック
が並んでいる。
アオロビが、
コンビニパスタを見ながらため息をついた。
「……たまには、
ちゃんと料理したいねぇ」
「おっ」
ちょこみんとが反応する。
「料理トーク!?」
「みんとしゃん、
絶対つまみ食い係ぽん」
ぴたぽんが笑った。
「なんで!?」
「してそうだからにゃ」
La lune bleue .が即答する。
笑いが広がる。
その時。
みるくが小さく聞いた。
「……みんな、
得意料理ってあるんですか?」
数秒。
「おー、
それ気になる」
アオロビが頷く。
「ローシャさんとか普通に上手そう」
ローシャは少し困ったように笑った。
「んー……
まぁ、普通にはするかな」
「絶対上手い」
「“適量”ちゃんと出来る人にゃ」
「あと盛り付け綺麗そうぽん〜」
「その辺は気にするかも」
ローシャは苦笑する。
「煮込み系好きね」
「うわ似合う」
「夜に静かにシチュー作ってそう」
「なんでそんな具体的なの」
アオロビが吹き出した。
その横で、
ぴたぽんがふわっと言う。
「ウチ、
卵料理多いぽん〜」
「お母さん感ある」
「簡単で失敗少ないぽん」
「でもぴたさん、
絶対“食べやすさ”考えるよね」
みるくが小さく笑った。
「柔らかい味しそう」
「みるしゃん分かってるぽん〜」
その時。
「私は!」
ちょこみんとが勢いよく手を上げる。
「カレー!」
「子供人気高い」
La lune bleue .が笑う。
「あと唐揚げ!」
「男子高校生にゃ」
「えー!?」
「でもみんとさんの料理、
“楽しいご飯”感あるよねぇ」
アオロビが言う。
「なんか、
みんなで食べる前提っぽい」
数秒。
「……あー」
ルクレティアが小さく頷く。
「確かに」
ちょこみんとは少し照れたように笑った。
「一人分作るの苦手なんだよねぇ」
「みんとしゃんらしいぽん」
その横で、
ティラミスが静かに言った。
「……お菓子」
「お?」
「ティラさん料理するの?」
「……甘いものだけ」
「偏りがすごいにゃ」
La lune bleue .が肩を震わせる。
「でもティラミスさん、
細かい作業上手そう」
みるくが言う。
「ケーキとか綺麗に作りそうです」
ティラミスは少し考える。
「……デコレーションは好き」
「うわ、
絶対綺麗」
ちょこみんとが目を輝かせた。
その時。
チノが真顔で言った。
「私はオムライスです」
「おお」
「可愛い料理来たにゃ」
「旗付きぽん〜」
「あと顔描きます」
「完全にちびっ子メニュー」
チノは真顔のままだ。
「ケチャップアートは大事です」
「こだわり強い」
笑い声。
その時。
La lune bleue .が頬杖をついた。
「にゃんころ、
実は酒のつまみ系得意にゃ」
「うわ似合う」
アオロビが即答する。
「夜食強そう」
「だし巻き卵とか、
簡単な炒め物とか」
「Bar Lumière適性高いぽん〜」
ローシャが小さく笑った。
「ネコさん、
“誰かの為に作る料理”
上手そう」
一瞬。
La lune bleue .が、
少しだけ目を丸くした。
「……まぁ、
食べてくれる人いる方が楽しいにゃ」
静かな声。
ルクレティアは、
そんな空気を見ながら紅茶を置く。
「ルクさんは?」
アオロビが聞く。
「私?」
少し考える。
「……和食かしら」
「うわ、
めっちゃ分かる」
「煮物強そうにゃ」
「あと味噌汁」
「なんで皆そんなイメージ固定なの」
ルクレティアが苦笑した。
「でも実際、
“落ち着く味”作りそうぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その時。
全員の視線が、
自然にアオロビへ向いた。
「……なに?」
「料理するの?」
ちょこみんとが聞く。
アオロビは少し考える。
「……深夜パスタ」
数秒。
「夜」
ローシャが即答した。
「夜にゃ」
「深夜二時感ぽん〜」
「なんでそんな満場一致なんだよ!」
笑い声が広がる。
窓の外では、
静かな夜風が吹いていた。
25:将来の夢
夜。
共有ルーム。
今日は珍しく、
誰も作業を急いでいなかった。
配信も終わり。
編集も一区切り。
ライブ準備も、
今日はここまで。
静かな空気の中。
ちょこみんとが、
アイスを食べながらぽつりと言った。
「ねぇ」
「ん?」
「みんな、
“将来の夢”ってある?」
数秒。
アオロビが吹き出す。
「急に学生みたいなテーマ来たなぁ」
「でもちょっと気になるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
La lune bleue .はソファで寝転がったまま、
目だけ向けた。
「“将来”って、
どこまでの話にゃ?」
「そこから難しいんだよねぇ」
ローシャが苦笑する。
「子供の頃と違って、
現実感混ざるから」
その時。
みるくが、
小さく呟いた。
「……でも、
考えるのは好きです」
静かな空気。
「みるさん、
どんなの?」
ちょこみんとが聞く。
みるくは少し悩む。
「んー……」
「静かな家で、
本いっぱいあって」
「うんうん」
「たまに、
みんな来る」
数秒。
「みるしゃんだぽん〜」
ぴたぽんがふわっと笑った。
「完全に想像できる」
「お菓子置いてありそうにゃ」
「……あります」
「あるんだ」
笑いが広がる。
その横で、
アオロビが椅子を回した。
「私は、
んー……」
少し考える。
「なんか、
“面白いもの探してたい”かな」
「抽象的」
La lune bleue .が笑う。
「でもあおさんっぽいにゃ」
「新しい曲とか、
ゲームとか、
人とか」
アオロビは肩を竦めた。
「ずっと“知らない景色”見てたい」
静かな言葉だった。
ルクレティアが、
少しだけ目を細める。
「アオちゃんらしいわね」
その時。
ローシャが、
紅茶を見ながら呟く。
「私は……」
数秒。
「安心できる場所、
作れたらいいかな」
「おお」
「ろしゃろしゃっぽい」
ちょこみんとが頷く。
「なんか、
帰ってこれる場所」
ローシャは少し笑った。
「別に大きいものじゃなくていいんだけどね」
「でも、
リズさんってそういう人よね」
ルクレティアが静かに言う。
「“居ていい空気”
作るのが上手い」
ローシャは少し照れたように視線を逸らした。
その時。
La lune bleue .が、
ぽつり。
「にゃんころは」
全員が自然とそちらを見る。
「……笑っててほしい人達が、
ちゃんと笑ってる未来なら、
割となんでもいいにゃ」
静かな空気。
アオロビが、
少しだけ目を細めた。
「ネコさん、
そういう事サラッと言うよねぇ」
「重いぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「でも、
ネコしゃんっぽいぽん」
La lune bleue .は、
少しだけ困ったように笑った。
その横で。
ティラミスが、
静かに口を開く。
「……私は」
数秒。
「好きなもの作ってたい」
「お」
「服とか、
音楽とか、
世界とか」
静かな声。
「……誰かに、
“好き”って言ってもらえたら嬉しい」
ちょこみんとが、
ふわっと笑う。
「ティラさん、
クリエイターだねぇ」
ティラミスは少しだけ頷いた。
その時。
チノが真顔で言った。
「私はおねぇちゃん達と居られればいいです」
数秒停止。
「ストレート」
アオロビが吹き出す。
「ちーちゃん、
そういう所ずるいにゃ」
「欲望に正直ぽん〜」
チノは真顔のままだ。
「あと可愛い部屋欲しいです」
「現実的!」
笑い声。
その時。
ぴたぽんが、
ふわっと天井を見上げた。
「ウチはねぇ」
「ん?」
「みんな元気なら、
それでいいぽん〜」
「ぴたさん、
保護者みたい」
ぴたぽんが笑う。
「でも、
それが一番難しいぽん」
静かな言葉だった。
最後に。
ちょこみんとが、
アイスを食べ終わりながら言った。
「私は!」
「うん」
「未来でも、
みんなと笑ってたい!」
数秒。
そして。
「……それ、
Gleam Gardenそのものだねぇ」
アオロビが小さく笑った。
窓の外では、
静かな夜景が広がっていた。
26:『お嫁さん』って憧れる?
夜。
共有ルーム。
雑談タイム。
今日は珍しく、
全員かなり気が抜けていた。
ちょこみんとはアイス。
アオロビは炭酸。
ローシャは紅茶。
ルクレティアはソファで足を組み、
La lune bleue .はクッションを抱えている。
ぴたぽんは、
なぜか巨大マグカップだった。
そんな中。
みるくが、
本当に何気なく聞いた。
「……みんな、
“お嫁さん”って憧れたりします?」
数秒。
空気停止。
「急だなぁ!?」
アオロビが吹き出した。
「みるしゃん、
たまに爆弾投げるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
みるくは少し慌てる。
「えっ、
ご、ごめんなさい……」
「いや別に嫌じゃないけどにゃ」
La lune bleue .が笑った。
「ちょっと不意打ちだっただけにゃん」
ちょこみんとは、
アイスを食べながら考えている。
「んー……」
「みんとしゃん、
めっちゃ考えてるぽん」
「いやなんか、
“お嫁さん”って言葉かわいいなって」
「視点そこなんだ」
ローシャが肩を震わせた。
「でも、
憧れはちょっとあるかも」
ちょこみんとは笑う。
「好きな人と、
“おかえりー!”ってしたい!」
「みんとさん、
想像が平和にゃ」
「でもすごくみんとさんっぽい」
アオロビも笑った。
その横で、
ローシャは静かに紅茶を揺らす。
「私は……」
少し考える。
「“お嫁さん”というより、
安心できる関係に憧れるかな」
「ローシャさんらしいぽん〜」
ぴたぽんが頷く。
「気を遣いすぎなくていい場所、
みたいな」
「それ大事にゃ」
La lune bleue .も静かに言った。
そのLa lune bleue .は、
少しだけ視線を上げる。
「にゃんころは、
“帰ってきて安心される人”
には憧れるかも」
静かな声。
「おお……」
アオロビが少し目を細める。
「ネコさん、
それかなり“お嫁さん感”ある」
「なんか、
“待ってる側”似合うよねぇ」
ちょこみんとも頷いた。
La lune bleue .は、
少し困ったように笑う。
「でも実際は、
落ち着かなくて横でずっと喋ってそうにゃ」
「想像できるぽん〜」
笑い声。
その時。
ルクレティアが、
紅茶を置いた。
「私は、
“お嫁さん”そのものに憧れた事はあまり無いわね」
「お?」
「どっちかというと、
“居場所を作る人”にはなりたいけれど」
静かな声。
「ルクさん、
なんか“家庭”って感じする」
アオロビが言う。
「安心感あるっていうか」
「でも、
本人は案外ぽんこつぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「やめなさい」
ルクレティアが苦笑した。
その時。
ティラミスが、
ぽつり。
「……私は」
全員が自然と見る。
「好きな人の為に、
静かに何か作るのは好きかも」
数秒。
「うわ、
ティラさんそれ刺さる」
ちょこみんとが胸を押さえる。
「なんか、
夜にお菓子焼いてそう」
「……静かな生活は好き」
ティラミスは少しだけ頷いた。
その横で。
チノが真顔で言った。
「私はおねぇちゃん達のお嫁さんになります」
数秒停止。
「重い」
アオロビが吹き出す。
「独占欲強いにゃ」
「ちーちゃん、
それ全員相手ぽん〜?」
「はい」
「欲張り」
笑い声が広がる。
その時。
ぴたぽんが、
ふわっと言った。
「ウチねぇ」
「ん?」
「“おかえり”
って言える人、
ちょっと憧れるぽん」
静かな空気。
「疲れて帰ってきた人に、
“おつかれぽん〜”
って出来たらいいぽん」
数秒。
「ぴたさん、
母性が強すぎる」
アオロビが笑う。
「でも分かるにゃ」
La lune bleue .も頷いた。
最後に。
アオロビが炭酸を飲みながら言った。
「私はまぁ……
憧れというより」
「うん?」
「好きな人と、
気を遣わず夜更かし出来たら幸せかも」
静かな空気。
そして。
「……あー」
全員ちょっと納得した。
「めっちゃアオさん」
「夜型すぎるぽん〜」
窓の外には、
静かな夜景が広がっていた。
27:服の好み
夜。
共有ルーム。
今日は配信も早めに終わり、
みんな比較的ゆったりしていた。
ソファ。
クッション。
飲み物。
お菓子。
そして、
なぜか始まる雑談。
「そういえばさ」
アオロビが、
ルクレティアの服を見ながら言った。
「みんな、
服の好みって結構分かれてるよね」
「急にファッション回にゃ」
La lune bleue .が笑う。
「でも気になるぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
ちょこみんとは、
自分のカーディガン袖を見ながら笑う。
「私は分かりやすいよ?」
「ふわふわ系」
「かわいい系」
「柔らかい色」
全員一致だった。
「でもみんとさん、
意外と“動きやすさ”優先するよねぇ」
ローシャが言う。
「あー、する!」
「スカートでも結構動くしにゃ」
「食べ歩きとかしたいし!」
「理由がみんとしゃんぽん〜」
笑いが広がる。
その横で、
アオロビはパーカーの袖を引っ張る。
「私はもう、
楽なのがいい」
「完全に普段着人間にゃ」
「だってパーカー強いじゃん」
「それは分かる」
ローシャが即答した。
「アオさん、
“頑張ってないオシャレ”上手そう」
「えっなにそれ」
「自然体って事ぽん〜」
ぴたぽんが補足する。
みるくが、
小さく口を開いた。
「……アオロビさん、
夜の服似合いますよね」
数秒。
「夜の服?」
「暗い色なのに、
重く見えないというか」
静かな空気。
「みるさん、
たまに表現が詩人」
アオロビが苦笑した。
その時。
ローシャが、
自分の袖を見る。
「私は、
落ち着く服好きかな」
「ろしゃろしゃ、
色味まとまってるよねぇ」
ちょこみんとが言う。
「あと、
細かい所綺麗」
「ロマンさん、
絶対素材気にするにゃ」
「……ちょっとする」
「やっぱり」
ローシャは苦笑した。
「触り心地大事なのよ」
その横で。
La lune bleue .が、
クッションを抱えたまま笑う。
「にゃんころは、
“ちょっと遊びある服”好きにゃ」
「ネコさん、
小物使い上手そう」
アオロビが言う。
「リボンとか、
アクセとか」
「あと、
ちょっと悪そうなの好き」
「分かるぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
「でもネコしゃん、
ちゃんと“相手に合わせる”ぽん」
静かな空気。
La lune bleue .は、
少しだけ目を逸らす。
「まぁ、
服って会話みたいな所あるしにゃ」
ローシャが、
小さく頷いた。
「それ、
かなりにゃんこさんっぽい」
その時。
ティラミスが、
ぽつり。
「……私は、
好きな世界観着たい」
「お」
「ゴシック?」
ちょこみんとが聞く。
「……レースとか、
暗い色とか、
静かな服」
「ティラさん、
完全に世界観で生きてる」
アオロビが笑う。
「でもめちゃくちゃ似合うにゃ」
「服も作品っぽいぽん〜」
ティラミスは少しだけ頷いた。
その横で。
ルクレティアが、
静かに紅茶を置いた。
「私は、
あまり派手なのは疲れるわね」
「ルクさん、
上品系だよねぇ」
みるくが言う。
「なんか、
“綺麗に整ってる”感じ」
「落ち着いて見える服は好きかしら」
ルクレティアは少し笑う。
「あと、
動きやすいもの」
「そこ大事なんだ」
「意外と動くもの、私」
「それはそう」
全員一致だった。
その時。
チノが真顔で言った。
「私は可愛い服です」
「知ってる」
「あと、
ふわふわ」
「知ってる」
「あと、
おねぇちゃん達に褒められる服」
数秒。
「かわいい」
ちょこみんとが崩れ落ちた。
「ちーちゃん、
それは強い」
「計算されてるにゃ」
「本能です」
笑い声。
最後に。
ぴたぽんが、
マグカップを抱えながら笑う。
「ウチ、
“安心する服”好きぽん〜」
「安心する服?」
「締め付け少なくて、
柔らかくて、
長く着れる服ぽん」
「ぴたさん、
家感あるよねぇ」
アオロビが言う。
「なんか、
帰ってきた感じする」
数秒。
ぴたぽんは、
ふわっと笑った。
「それなら嬉しいぽん〜」
夜の共有ルームには、
穏やかな空気が流れていた。
28:『友達』何人欲しい?
夜。
共有ルーム。
作業も終わり、
今日は珍しく全員かなりゆるい空気だった。
BGMは小さめ。
窓の外には夜景。
ちょこみんとはアイス。
アオロビは炭酸。
ぴたぽんは、
また大きいマグカップを抱えている。
そんな中。
チノが、
ふと真顔で言った。
「友達って、
何人必要なんでしょうか」
数秒。
「急に哲学始まったにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
「でもちょっと気になるぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
アオロビは椅子を回す。
「んー……
“多い方が良い”
とも限らないよね」
「アオさん、
交友広そうなのにゃ」
「広いっていうか、
流れていく感じ」
静かな声。
「昔のゲームとか、
その時その時の場所とか」
少しだけ、
夜っぽい空気になる。
ローシャが、
紅茶を揺らしながら言った。
「私は、
少なくていい派かな」
「ロマンさんっぽい」
ちょこみんとが笑う。
「でも、
ちゃんと話せる人が居る方が大事」
「深く長くタイプにゃ」
La lune bleue .が頷く。
「人付き合い、
量でやると疲れるものねぇ」
ローシャは少し苦笑した。
その時。
みるくが、
小さく呟く。
「……私は、
今くらいでも多いくらいです」
「みるしゃん、
人多いと疲れそうぽん〜」
「……ちょっと」
みるくは小さく笑った。
「でも、
ここは落ち着く」
静かな空気。
ルクレティアが、
少しだけ目を細める。
「“人数”より、
安心できるかどうか、
なのかもしれないわね」
「ルクさん、
知り合いめっちゃ多そう」
アオロビが言う。
「長くやってるし」
「多いわよ」
即答だった。
「ただ、
“友人”となると別」
数秒。
「広く浅くじゃなく?」
「ええ」
ルクレティアは静かに笑う。
「長く居られる人の方が、
結局残るもの」
その言葉に、
La lune bleue .が小さく頷いた。
「……分かるにゃ」
静かな声。
「増える事より、
離れない事の方が難しいにゃん」
少しだけ、
空気が静かになる。
ちょこみんとが、
それを軽くするように笑った。
「でも私はいっぱい欲しい!」
「みんとしゃんっぽいぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「だって楽しいじゃん!」
「友達100人出来るかなタイプ」
アオロビが吹き出した。
「でもみんとさん、
ちゃんと一人一人覚えてそうにゃ」
「覚えるよ!?」
「しかも距離近いぽん〜」
その時。
ティラミスが、
ぽつり。
「……少なくていい」
全員が自然と見る。
「静かな人の方が好き」
「ティラさん、
疲れると消えそうだもんねぇ」
「……否定しない」
小さな笑い。
その横で。
チノが真顔で言った。
「私はもう足りてます」
「お?」
「ここに居るので」
数秒。
「ちーちゃん、
時々ストレートすぎるにゃ」
La lune bleue .が笑った。
「あと、
増えすぎると覚えきれません」
「現実的ぽん〜!」
笑い声が広がる。
最後に。
ぴたぽんが、
マグカップを抱えたまま言った。
「ウチねぇ」
「ん?」
「“帰ってこれる人”
が居れば、
数はそんなに要らないぽん」
静かな空気。
アオロビが、
小さく笑った。
「……それ、
Gleam Gardenっぽいね」
誰も否定しなかった。
夜の共有ルームには、
穏やかな空気が流れていた。
29:好きなデザート
夜。
共有ルーム。
今日は作業より、
完全に雑談モードだった。
テーブルの上には:
- コンビニスイーツ
- ドーナツ
- プリン
- アイス
- 謎に大量のチョコ
が並んでいる。
原因はもちろん。
「新作アイス見つけた!!」
ちょこみんとだった。
「みんとしゃん、
また増やしたぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「冷凍庫が甘い匂いするにゃ」
La lune bleue .も肩を震わせた。
その時。
みるくが、
小さくプリンを見ながら聞いた。
「……みんな、
好きなデザートってなんですか?」
「おっ、
平和なお題来た」
アオロビが笑う。
「ちょこ姉は、
聞くまでもないよねぇ」
「アイス!!」
即答だった。
「知ってた」
全員一致。
「でも何味好きなの?」
ローシャが聞く。
ちょこみんとは真剣な顔になる。
「バニラは基本」
「急に語り始めたにゃ」
「チョコミントも好き!」
「自分の名前寄りぽん〜」
「あと季節限定!!」
「コンビニに人生左右されてそう」
アオロビが吹き出した。
その横で。
アオロビ自身は、
缶コーヒー片手に少し考える。
「私は……
深夜に食べるプリンとか好き」
「夜」
La lune bleue .が即答する。
「“夜コンビニデザート”感強いぽん〜」
「なんでそんなイメージ固定なの」
「事実だからにゃ」
笑いが広がる。
その時。
ローシャが、
小さく口を開いた。
「私はチーズケーキかな」
「うわ似合う」
「ローシャさん、
カフェで静かに食べてそう」
「あとコーヒー横にあるぽん〜」
「それはある」
ローシャは苦笑した。
「甘すぎない方が好きなのよね」
「大人だにゃ」
その横で。
La lune bleue .が、
頬杖をつきながら笑う。
「にゃんころ、
ティラミス好きにゃ」
数秒。
全員がティラミスを見る。
ティラミスも、
静かに視線を上げた。
「……偶然」
「絶対ネタにされてるぽん〜」
ぴたぽんが吹き出す。
「でもネコさん、
コーヒー系デザート好きそう」
みるくが言う。
「苦味ある甘さ、好きそうです」
「みるくさん、
人の味覚イメージ上手いにゃ」
La lune bleue .は少し笑った。
その時。
ティラミスが、ぽつり。
「……ショコラ系」
「うわ、
めっちゃティラさん」
アオロビが頷く。
「静かな高級感あるやつ」
「小さいのをゆっくり食べてそう」
ちょこみんとも笑う。
ティラミスは少し考える。
「……あと、
見た目綺麗なお菓子好き」
「作品として見てるにゃ」
「……うん」
その横で。
ルクレティアが、
静かに紅茶を置いた。
「私は和菓子かしら」
「分かるー!」
ちょこみんとが即反応。
「絶対お茶とセット!」
「羊羹とか好きそうにゃ」
「あと練り切りぽん〜」
「……そこまで読まれるのね」
ルクレティアが苦笑した。
「でも、
甘すぎない上品なものは好きよ」
その時。
チノが真顔で言った。
「私はパフェです」
「でかいの来た」
アオロビが吹き出す。
「可愛いの全部乗ってるので」
「理由がちーちゃん」
「あと旗刺さってると嬉しいです」
「まだ旗好きなんだ」
笑い声。
最後に。
ぴたぽんが、
マグカップを抱えながらふわっと笑った。
「ウチ、
ホットケーキ好きぽん〜」
「ぴたさん、
家感ある」
「休日の朝感にゃ」
「バターと蜂蜜いっぱいぽん〜」
「うわ幸せそう」
みるくが小さく笑った。
その時。
アオロビがテーブルを見回す。
「……なんか、
甘い物の好みって性格出るね」
数秒。
そして。
「それはかなりあるにゃ」
La lune bleue .が笑った。
夜の共有ルームには、
穏やかな甘い香りが広がっていた。
30:みんなでお料理
昼下がり。
共有ルームのキッチン。
珍しく、
今日は全員が居た。
原因は単純。
「たまにはみんなで料理しよう!!」
ちょこみんとだった。
「みんとしゃん、
テンション高いぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「でもちょっと楽しそうにゃ」
La lune bleue .もエプロン姿で頬杖をついている。
アオロビは冷蔵庫を開けながらため息をついた。
「人数多いと、
普通に量すごいね」
「みんな居るもの」
ローシャが苦笑する。
今日の担当は自然と分かれていた。
- ちょこみんと:メイン進行
- ルクレティア:和食側サポート
- ローシャ:味調整
- ぴたぽん:下準備
- ティラミス:盛り付け&デザート
- アオロビ:雑務
- La lune bleue .:つまみ食い監視(本人含む)
- みるく:飲み物準備
- チノ:応援
「応援?」
アオロビが吹き出す。
「はい」
チノは真顔だった。
「大事な役目です」
「まぁ、
邪魔してないだけ偉いにゃ」
「ネコさん、
それ言うと大体自分に返るよ?」
その瞬間。
La lune bleue .の手から、
つまみ食い寸前の唐揚げが発見された。
「現行犯ぽん〜!」
ぴたぽんが笑う。
「味見にゃ!」
「三個目だよねぇ?」
「数えてるの怖いにゃん」
笑い声が広がる。
その横で。
ルクレティアは、
静かに出汁を取っていた。
みるくが隣で覗き込む。
「……綺麗」
「ん?」
「料理してるルクさん、
なんか落ち着きます」
ルクレティアは少し笑う。
「和食は、
慌てると失敗するからかもしれないわね」
「ルクしゃん、
手元全然ブレないぽん〜」
ぴたぽんも感心していた。
その時。
「……あ」
アオロビの声。
全員が振り向く。
「やった?」
「ちょっと焦がした」
「深夜パスタ人間〜」
La lune bleue .が吹き出す。
「いやまだ軽傷だから!」
ローシャが横から鍋を確認する。
「ん、
これなら修正できる」
「ローシャさん強い」
「経験値よ」
そのローシャは、
味見しながら静かに調整していく。
「ローシャさん、
料理中かなり静かですね」
みるくが言う。
「考えてる時、
無言になるのよねぇ」
アオロビが笑った。
「あと細かい」
「ちゃんと美味しくしたいじゃない」
「ローシャしゃん、
“みんなが食べる”と気合い入るぽん〜」
ローシャは少し照れたように苦笑した。
その頃。
ティラミスは、
黙々とデザートを作っていた。
「てぃらみ何作ってるの?」
ちょこみんとが覗き込む。
「……ショコラ」
「うわ絶対美味しい」
「あと見た目綺麗そうにゃ」
La lune bleue .も覗き込む。
ティラミスは、
静かにクリームを整えながら言った。
「……食べる前に、
綺麗って思ってほしい」
数秒。
「ティラさん、
ほんと作品作る人だよねぇ」
アオロビが小さく笑った。
その時。
「できたー!!」
ちょこみんとが元気よく皿を並べる。
唐揚げ。
カレー。
煮物。
サラダ。
卵焼き。
スープ。
ショコラ。
完全に大人数の食卓だった。
「おぉ……」
チノの目が輝く。
「豪華ぽん〜!」
ぴたぽんも笑顔になる。
席について。
いただきます。
しばらくは、
本当に静かだった。
「……美味しい」
みるくがぽつりと呟く。
「良かったぁ」
ちょこみんとが嬉しそうに笑う。
ルクレティアは、
静かに周囲を見回した。
楽しそうに食べる声。
笑い声。
他愛ない会話。
その空気を見ながら、
小さく目を細める。
La lune bleue .がそれに気づく。
「ルクさん、
なんか保護者みたいな顔してるにゃ」
「やめなさい」
少し笑いが起きる。
その時。
アオロビが、
箸を持ったままぽつりと言った。
「……なんかさ」
「ん?」
「こういうの、
結構好きかも」
静かな空気。
ローシャが、
小さく笑った。
「分かる」
「ライブとか配信も楽しいけど」
アオロビは少し照れたように笑う。
「こういう普通の時間、
結構大事だよね」
数秒。
そして。
「……うん」
みんな、
自然と頷いていた。
31:Midnight Signal
深夜。
山の展望PA。
自販機の白い光だけが、
静かに駐車場を照らしていた。
並ぶ二台。
青いNAロードスター。
そして、
黒いFD3S。
エンジンは止まっている。
でも、
さっきまで走っていた熱だけが、
まだ夜気の中に残っていた。
ちょこみんとが、
缶ジュースを持ちながら二台を見る。
「やっぱこの二台、
並ぶと雰囲気すごいよねぇ」
「Midnight Signalそのものにゃ」
La lune bleue .が、
FDに寄りかかりながら笑った。
アオロビは、
ロードスターの横で缶コーヒーを開ける。
「ネコさんのFD、
夜だとマジで見えない」
「褒め言葉にゃ?」
「多分」
その時。
ぴたぽんが、
ふわっと首を傾げた。
「でもさぁ」
「ん?」
「なんでアオしゃんロードスターで、
ネコしゃんFDぽん?」
数秒。
「確かに」
みるくも小さく頷く。
「他にも速い車いっぱいありますよね」
ちょこみんとも笑う。
「GT-Rとか、
スープラとか!」
「アオさん、
意外ともっと強そうなの乗りそうなのにゃ」
La lune bleue .も言う。
アオロビは少し苦笑した。
「まぁ……
なんとなく?」
「絶対違うぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その時。
ルクレティアが、
静かに缶コーヒーを置いた。
「……それはね」
全員がそちらを見る。
「この二台、
“速さ”で選んでないのよ」
夜風が少し吹く。
ルクレティアは、
まずロードスターを見る。
「アオちゃんって、
“見る人”なの」
静かな声。
「見る?」
みるくが首を傾げる。
「ええ」
ルクレティアは頷く。
「空気、温度、人、流れ、変化」
「全部観察してる」
アオロビが少し視線を逸らす。
「……まぁ、
見るの好きではある」
「ロードスターって、
そういう車なのよ」
ルクレティアは、
青いNAを見つめた。
「馬力で押す車じゃない」
「路面を読んで、空気を感じて、
流れに乗る車」
静かな夜。
「だからアオちゃん、
GT-Rじゃないの」
「おー……」
ちょこみんとが感心する。
「“勝つ”より、
“読む”側なんだ」
アオロビは、
缶コーヒーを持ちながら苦笑した。
「なんか、
全部見透かされてる気分」
「実際そうだもの」
ルクレティアが普通に返す。
笑いが起きる。
その後。
視線が、
黒いFDへ向いた。
La lune bleue .は、
少しだけ目を細める。
「で、ネコさんは?」
ルクレティアは、
少しだけ笑った。
「にゃんちゃんは逆」
「逆?」
「“感じさせる側”」
静かな声。
FDの黒いボディに、
街灯が流れる。
「FDって、
すごく綺麗なのよ」
「うん」
ローシャが頷く。
「でも、危うい」
数秒。
La lune bleue .が、
少しだけ笑った。
「それ、よく言われるにゃん」
「FDも同じ」
ルクレティアは続ける。
「扱い間違えると暴れる」
「でも、
分かる人には異常に速い」
夜風が吹く。
「あと、
ネコさんのFDって」
アオロビが小さく笑う。
「“逃げてる”っていうより、
“誘ってる”んだよね」
La lune bleue .が、
少しだけ目を丸くした。
「……お」
「抜かせないんじゃなくて、
“離れないならいい”
って感じ」
静かな空気。
ルクレティアが、
小さく頷く。
「だからMidnight Signalなのよ」
数秒。
誰もすぐ喋らない。
「アオちゃんは、
信号を読む」
「ネコちゃんは、
夜へ引き込む」
PAの静かな空気。
遠くの山道。
さっきまで、
二台が走っていた道。
「だから、
あの二台は“勝負”にならないの」
「……会話になる」
ローシャが静かに言った。
La lune bleue .は、
少しだけ笑った。
「ロマンさん、
そういう事サラッと言うにゃ」
「実際そうじゃない?」
アオロビは、
黒FDのテールを見る。
「ネコさんのFD、
追ってると」
少しだけ笑った。
「“どこ行くんだろ”
ってなる」
La lune bleue .は、
静かに視線を向ける。
「ついてくるにゃ?」
「行ける所まで」
数秒。
そして。
「……悪くないにゃん」
黒いFDのテールに、
月光が静かに反射していた。
32:『頭文字G』(Midnight Signalの続き)
深夜。
山の展望PA。
自販機の光。
静かな夜風。
青いロードスターと、
黒いFDが並んでいる。
Midnight Signalの話は、
まだ続いていた。
「……なるほどねぇ」
ちょこみんとが、
FDとロードスターを見比べる。
「ちゃんと理由あるんだ」
「なんとなくじゃなかったぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
La lune bleue .は、
FDに寄りかかったまま小さく笑う。
「まぁ、
夜に合う車選んでるのは間違ってないにゃ」
「ネコさんのFD、
存在感あるのに見失うんだよなぁ」
アオロビが苦笑する。
「褒めてるぽん?」
「多分」
その時。
ちょこみんとが、
ふとルクレティアを見る。
「じゃあさ!」
「ん?」
「わたし達は?」
数秒。
「おー」
アオロビが笑う。
「確かに気になる」
「ルクさん、
絶対もう考えてるにゃ」
La lune bleue .が目を細める。
ルクレティアは、
静かに紅茶缶を置いた。
「まぁ……
なんとなくは」
「絶対全部決まってるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その時。
ちょこみんとが、
勢いよく手を上げる。
「はい!
まずわたし!」
「元気ねぇ」
ルクレティアが苦笑する。
「ちょこちゃんは、
S2000かしら」
数秒。
「おぉ……!」
アオロビが頷く。
「分かる」
「オープンカーぽん〜」
ぴたぽんも笑う。
ちょこみんとは、
目を輝かせる。
「なんでなんで!?」
ルクレティアは、
少し笑った。
「ちょこちゃんって、
“走る事そのものを楽しむ”
人だから」
「……おぉ」
「S2000って、
速さだけじゃなくて」
静かな声。
「“回して楽しい”
車なのよ」
「うわ、
みんとさんっぽいにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「あと、
乗ってる人が楽しそう」
「それ大事!」
ちょこみんとは嬉しそうだった。
その時。
ローシャが、
静かに缶を揺らす。
「私は?」
「ローシャさんは、
JZX100」
数秒。
「……あぁ」
ローシャが小さく笑った。
「なんか分かる」
アオロビも頷く。
「夜高速強そう」
「ローシャさん、
“静かに速い”感じぽん」
ぴたぽんが言う。
ルクレティアは、
静かに続けた。
「ローシャさんって、
前に出すぎないでしょう?」
「まぁ、
あまり得意じゃないわね」
「でも、
ちゃんと速い」
夜風が吹く。
「JZX100って、
“分かる人だけ怖い”
車なの」
La lune bleue .が、
小さく笑う。
「ロマンさんそのものにゃ」
「やめて、
照れるから」
その時。
ティラミスが、
静かに視線を向ける。
「……私は」
ルクレティアは即答した。
「Lotus Exige」
数秒。
「うわ怖い」
アオロビが反射で言った。
「なんでよ」
「いや、
なんか“静かな怖さ”が……」
La lune bleue .も頷く。
「ティラミスさん、
気づいたら後ろに居そうにゃ」
ティラミスは、
少し考える。
「……悪くない」
「気に入ってるぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
ルクレティアは、
ティラミスを見る。
「ティラちゃんって、
“重い圧”
じゃないのよ」
「うん」
「“気づいたら逃げ場がない”
タイプ」
数秒。
「怖」
ちょこみんとが肩を震わせた。
その時。
みるくが、
少し遠慮がちに聞く。
「……私は?」
「みるちゃんは、
WRX STI」
静かな空気。
「雪強そう」
アオロビが即答した。
「あと雨」
ローシャも頷く。
みるくは少し驚いた顔をする。
「わたし、
もっと遅い車かと思ってました」
「そこなのよ」
ルクレティアは少し笑った。
「みるちゃんって、
普段静かでしょう?」
「……はい」
「でも、
“崩れない”の」
静かな声。
「WRXって、
安心感の車なのよ」
La lune bleue .が、
小さく笑った。
「“守る為に速い”
感じにゃ」
みるくは、
少し照れたように笑った。
その時。
ぴたぽんが、
ふわっと手を上げる。
「ウチは〜?」
「ぴーちゃんは、
カプチーノ」
数秒。
そして。
「ぴったり」
全員一致だった。
「ちっちゃいのに速いぽん〜!」
「あとどっか行く」
アオロビが笑う。
「視界から消えるにゃ」
La lune bleue .も吹き出す。
ルクレティアは、
少し肩を竦めた。
「ぴーちゃん、
“圧”ないでしょう?」
「んにゅ?」
「でも、
気づいたら隣に居る」
「怖いぽん?」
「ちょっと」
笑い声。
最後に。
チノが、
真顔で聞いた。
「私は?」
ルクレティアは、
少しだけ笑う。
「GRヤリス」
数秒。
「おぉ……」
アオロビが頷く。
「小さいのに化け物」
「ちーちゃんだ」
ちょこみんとも笑う。
チノは、
少し考える。
「褒められてます?」
「かなり」
ルクレティアが頷く。
「GRヤリスって、
見た目で油断されるの」
静かな声。
「でも本気出すと、
異常に速い」
La lune bleue .が、
チノを見て笑う。
「ちーちゃんそのままにゃ」
「普段可愛いぽん〜」
「戦闘時怖い」
アオロビが真顔で言った。
「なんでですか」
笑いが広がる。
夜。
PA。
山風。
静かな車達。
ルクレティアは、
並ぶ車を静かに見渡した。
「……でも面白いわね」
「ん?」
「車って、
ちゃんと人が出るのよ」
誰も否定しなかった。
だってもう。
誰がどの車か、
みんな自然に想像出来てしまっていたから。
33:みんなで遊ぶ
休日。
珍しく、
全員の予定が合った日。
「今日は遊ぶ!!」
ちょこみんとの一声で、
Gleam Gardenは街へ出ていた。
――結果。
現在。
ゲームセンター。
「なんでこうなったんだろうねぇ」
アオロビが苦笑する。
「みんとしゃんが、
“みんなで遊びたい!”
って言ったからぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
「ゲームセンター久しぶりにゃ」
La lune bleue .も、
店内を見回している。
チノは既に目を輝かせていた。
「光ってます」
「うん、
ゲームセンターだからね」
ローシャが肩を震わせる。
その時。
「まずこれやろ!!」
ちょこみんとが指差した先。
音ゲー。
「来たにゃ」
「ちょこ姉絶対強い」
アオロビが笑う。
「えへへ」
ちょこみんとは、
かなりやる気だった。
結果。
「なんでそんな動けるの!?」
アオロビが吹き出す。
「リズムだから!」
「ライブ感でやってるぽん〜!」
ぴたぽんも笑う。
その横で。
ティラミスが、
無言で高難易度譜面を始める。
数分後。
「……」
全員静止。
フルコンボ。
「ティラさん???」
「なんでそんな冷静なのに出来るのにゃ」
La lune bleue .が目を丸くする。
ティラミスは、
静かに画面を見る。
「……音、
綺麗だから」
「理由が芸術家」
ローシャが苦笑した。
その後。
チノがクレーンゲーム前で止まる。
「……取ります」
「お、
ちーちゃん参戦」
アオロビが後ろから覗く。
数分後。
「……」
「……」
「……」
取れない。
「沼ってるぽん〜」
ぴたぽんが肩を震わせる。
「絶対取ります」
チノの目が本気だった。
その時。
La lune bleue .が、
後ろからスッと操作する。
一発。
ぽとっ。
景品落下。
数秒。
「ネコさん強」
アオロビが吹き出した。
「こういうの、
重心読むだけにゃ」
「FD乗りの発言じゃない?」
「全部ライン読みぽん〜」
笑い声。
その後。
みるくは、
静かなメダルゲームコーナーに居た。
「みるさん、
落ち着く場所行ったねぇ」
ちょこみんとが笑う。
「……音、
綺麗です」
確かに。
メダルが落ちる音だけが、
静かに響いている。
その横で。
ルクレティアは、
なぜかガンシューティングをしていた。
「ルクさん???」
アオロビが固まる。
「普通に上手いにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
「昔ちょっとね」
「“ちょっと”で済まない命中率ぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
その時。
ローシャが、
少し離れた場所を見る。
「……あ」
「ん?」
「ネコさん、
またチノさんに景品取ってる」
数秒。
「保護者だ」
「完全に保護者ぽん〜」
La lune bleue .は、
少し困ったように笑う。
「だって欲しそうだったし」
「ネコさん、
そういう所なんだよねぇ」
アオロビが小さく笑った。
その後。
フードコーナー。
みんな少し疲れて、
テーブルに座っていた。
ジュース。
ポテト。
アイス。
戦利品。
「……なんか、
こういうの久しぶりかも」
みるくが小さく言う。
「んー?」
「“遊ぶ為だけの日”」
静かな空気。
確かに。
最近は:
- 配信
- ライブ
- 制作
- 収録
- 打ち合わせ
ばかりだった。
「たまには必要よ」
ルクレティアが静かに言う。
「“何も生まない時間”って」
数秒。
La lune bleue .が、
小さく笑った。
「ルクさん、
それ言う時って大体」
「ん?」
「自分が一番休めてない時にゃ」
静止。
「……」
「図星ぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
ルクレティアは、
少しだけ困ったように息を吐いた。
その時。
ちょこみんとが、
ポテトを食べながら笑う。
「でもさ!」
「ん?」
「みんなで遊ぶの、
やっぱ好き!」
数秒。
そして。
「……うん」
誰からともなく、
自然に頷いていた。
ゲームセンターの騒がしい音の中。
そのテーブルだけは、
どこか穏やかな空気に包まれていた。
34:病気
雨の日。
共有ルーム。
窓に当たる雨音だけが、
静かに響いていた。
今日は珍しく、
全体的に静かだった。
理由は単純。
アオロビが風邪を引いた。
「……ごめん、
普通にしんどい」
ソファ。
毛布。
スポドリ。
完全に病人だった。
「アオしゃん、
熱あるぽん〜?」
ぴたぽんが額に手を当てる。
「ちょっと……」
「ちょっとじゃないにゃ」
La lune bleue .が呆れる。
「顔色悪いにゃん」
「昨日まで普通だったのにねぇ」
ちょこみんとが心配そうに座る。
その横で。
ルクレティアは、
静かに薬を並べていた。
「はい」
「……ありがとうございます」
「食後用」
「完全に病院」
ローシャが苦笑した。
その時。
みるくが、
小さくブランケットを追加する。
「寒くないですか?」
「ちょっと寒い」
「はい」
追加。
「包囲網ぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
アオロビは、
毛布の中から苦笑した。
「なんか……
みんな過保護じゃない?」
数秒。
「今更?」
La lune bleue .が即答した。
「自覚なかったにゃ?」
「アオさん、
無理する側だもん」
ローシャも頷く。
「倒れるまで気づかないタイプ」
「否定できない……」
その時。
チノが、
真顔でアオロビを見ていた。
「アオおねぇちゃん」
「ん?」
「死にます?」
数秒停止。
「死なないよ!?」
アオロビが吹き出す。
「ちーちゃん、
極端ぽん〜!」
ぴたぽんも笑う。
チノは真顔のままだ。
「でも病気は怖いです」
静かな声。
その空気を、
ティラミスが静かに受け取る。
「……体調崩すと、
普段出来てる事全部止まるから」
数秒。
「ティラさん、
説得力ある」
アオロビが苦笑した。
その時。
La lune bleue .が、
スポドリを差し出す。
「ほら」
「ありがと」
「ちゃんと飲むにゃ」
「はい……」
「あと今日は作業禁止」
「えっ」
「えっじゃないにゃ」
ネコちゃんの声は柔らかい。
でも完全に拒否権が無かった。
ローシャも頷く。
「熱ある時の判断力、
信用してないから」
「ひどい」
「実績があるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その時。
ちょこみんとが、
アオロビの横に座った。
「アオちーってさ」
「んー?」
「頑張りすぎるよねぇ」
静かな声。
アオロビは、
少しだけ目を逸らした。
「まぁ……
止まるの苦手なんだよね」
数秒。
ルクレティアが、
静かに紅茶を置く。
「でも、
止まれない人は長く走れないわよ」
雨音。
静かな部屋。
「病気ってね」
ルクレティアは、
窓の外を見ながら言った。
「“休め”っていう、
身体からの命令なの」
誰もすぐには喋らなかった。
その後。
アオロビは、
少しだけ笑った。
「……じゃあ今日は、
ちゃんと休みます」
「よろしいにゃ」
La lune bleue .が頷く。
その時。
ぴたぽんが、
ふわっと毛布を整えた。
「こういう時くらい、
甘えるぽん〜」
静かな声。
みるくも、
小さく笑った。
「みんな居ますから」
数秒。
アオロビは、
少しだけ目を閉じた。
「……ありがと」
雨音だけが、
静かに部屋へ響いていた。
35:病は気から…?
冬。
共有ルーム。
空気が静かだった。
理由は簡単。
ルクレティアが、
インフルエンザにかかった。
「……」
全員、
ちょっとまだ信じられていない。
「鬼なのに?」
アオロビが真顔で言う。
「鬼なのにぽん?」
ぴたぽんも続く。
「鬼でも風邪くらい引くわよ」
ベッドの上。
ルクレティアは、
少し不満そうだった。
なお、
熱は普通に高い。
「全然説得力ないにゃ……」
La lune bleue .が呆れる。
問題はそこではなかった。
問題は。
「だから大丈夫だと言っているでしょう」
ルクレティアが、
普通に起き上がろうとしている事だった。
「いやいやいや」
アオロビが即座に止める。
「何してんの?」
「何って、
仕事を――」
「寝て」
「寝るぽん〜」
「寝てください」
「寝ろにゃ」
全方向包囲。
ルクレティアは、
少しだけ眉をひそめた。
「大袈裟よ」
「大袈裟じゃないです」
ローシャが真顔だった。
「39度近い人の台詞じゃない」
「でも、
病は気からと言うでしょう?」
数秒。
そして。
「出た」
アオロビが頭を抱えた。
「精神論」
「昭和ぽん〜」
ぴたぽんが肩を震わせる。
ルクレティアは、
本気で言っていた。
「気持ちが負けなければ――」
「ルクさん」
La lune bleue .が、
静かに遮る。
「今、
“気合いでインフル治そうとしてる人”
にしか見えてないにゃ」
静止。
「……」
「しかも完全に無理するタイプ」
ローシャもため息をつく。
その時。
ルクレティアが、
また布団から出ようとした。
「だから私は――」
その瞬間。
ぽすっ。
「……?」
チノだった。
無言で、
ルクレティアの上に乗っている。
「ちーちゃん???」
アオロビが吹き出す。
「逃がしません」
真顔。
「物理封鎖ぽん〜!」
ぴたぽんが笑い崩れる。
「ちーちゃん、
今日妙に判断が早いにゃ」
La lune bleue .も肩を震わせた。
ルクレティアは、
完全に困惑していた。
「ちーちゃん、
降りなさい」
「嫌です」
即答。
「ルクおねぇちゃん、
絶対動きます」
「そんな事――」
その瞬間。
みるくが、
静かに追加毛布を掛ける。
「はい」
「みるちゃんまで!?」
さらに。
ティラミスが、
無言で枕を整える。
「ティラちゃん??」
「……寝やすくした」
完全包囲だった。
アオロビが、
苦笑しながら腕を組む。
「いやでも、
ちょっと安心した」
「ん?」
「ルクさんも普通に病気なるんだなって」
数秒。
「それどういう意味かしら」
「いや、
なんかいつも強そうだから」
ルクレティアは、
少しだけ視線を逸らした。
「……強くても、
病気にはなるわよ」
静かな声。
その時。
ローシャが、
少しだけ笑った。
「でも、
倒れるまで無理するのは変わらない」
「否定できないにゃ」
La lune bleue .も頷く。
ぴたぽんは、
ふわっとルクレティアの髪を撫でた。
「ルクしゃん、
“休む”の下手ぽん〜」
「……」
ルクレティアは、
少しだけ黙る。
そして、
小さく息を吐いた。
「……皆、
過保護すぎない?」
数秒。
「今更?」
アオロビが即答した。
笑い声。
その時。
ちょこみんとが、
ルクレティアの横に座る。
「でもさ」
「ん?」
「ルクさんって、
いつもみんなの事見てるじゃん?」
静かな声。
「だから、
こういう時くらい」
ちょこみんとは、
ふわっと笑った。
「わたしたちに、
ルクさん見させてよ」
数秒。
静かな部屋。
雨ではなく、
冬の風の音。
ルクレティアは、
少しだけ目を細めた。
「……敵わないわね」
「観念したぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
そして。
その数分後。
「……すぅ」
静かな寝息。
チノは、
まだ乗っていた。
「チノさん、
まだそこ居るの?」
アオロビが吹き出す。
チノは真顔だった。
「監視です」
「徹底してるにゃ」
La lune bleue .が肩を震わせる。
静かな冬の夜。
共有ルームには、
どこか穏やかな空気が流れていた。
36:病院
夜。
共有ルーム。
今日は全員元気だった。
誰も熱を出していない。
誰も倒れていない。
平和。
……のはずだった。
「病院ってさぁ」
ちょこみんとが、
ソファで丸くなりながら言った。
「なんであんな怖いんだろ」
数秒。
「あー」
アオロビが苦笑する。
「みんとさん、
病院嫌い?」
「嫌い!!」
即答だった。
「注射やだ!」
「子供ぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「あと待ち時間長いし!」
「それは分かるにゃ」
La lune bleue .も頷く。
その時。
ローシャが、
静かに紅茶を置く。
「ちょこさんって、
絶対“まだ大丈夫!”
って言って行かないタイプよね」
「……えへへ」
「図星にゃ」
笑いが起きる。
その横で。
ルクレティアが、
静かに視線を逸らした。
アオロビが気づく。
「……ルクさんも?」
数秒。
「別に嫌いではないわ」
「その前置きする人、
大体嫌いなんだよなぁ」
アオロビが吹き出す。
「ルクしゃん、
絶対ギリギリまで行かないぽん〜」
ぴたぽんも笑う。
ルクレティアは、
少し咳払いした。
「……病は気からというでしょう?」
数秒静止。
「また出た」
La lune bleue .が頭を抱える。
「精神論にゃ」
「ルクさん、
“寝れば治る”
って言いそう」
「実際寝るのは大事よ?」
「論点そこじゃないぽん〜!」
笑い声。
その時。
チノが、
静かに視線を逸らしていた。
アオロビが気づく。
「……チノさん?」
「はい」
「病院嫌い?」
数秒。
「……嫌いです」
「いた」
La lune bleue .が吹き出す。
「ちのちの、
意外と苦手そうだもんねぇ」
ちょこみんとが笑う。
チノは真顔のままだ。
「薬の匂いします」
「分かるぽん〜」
ぴたぽんが頷く。
「あと静かで怖いです」
「ちびっ子理由だ」
アオロビが笑う。
その時。
ローシャが、
少し呆れたように息を吐いた。
「なんで嫌い組、
全員“我慢すれば何とかなる”
側なのよ」
数秒。
「……あ」
ちょこみんとが目を逸らす。
ルクレティアも目を逸らす。
チノも目を逸らす。
「分かりやすすぎるにゃ」
La lune bleue .が肩を震わせた。
みるくが、
小さく苦笑する。
「でも、
怖いのはちょっと分かります」
「みるしゃんは?」
ぴたぽんが聞く。
「……私は、
“悪い結果聞くの怖い”
かもしれないです」
静かな空気。
「うわ、
それは分かる」
アオロビが頷く。
「行く前が一番怖い」
ローシャも小さく笑った。
その時。
La lune bleue .が、
頬杖をつく。
「でも、
放置して悪化する方が怖いにゃ」
数秒。
「ネコさん、
そこ現実派だよねぇ」
アオロビが言う。
「痛いの長引くの嫌にゃ」
「合理的ぽん〜」
その時。
ちょこみんとが、
少し小さな声で言った。
「……だってさ」
「ん?」
「病院行くと、
“病人”って感じするじゃん」
静かな空気。
ルクレティアが、
少しだけ目を細めた。
「……あぁ」
「分かるにゃ」
La lune bleue .も頷く。
「認めたくないのよね」
ローシャが静かに言う。
「“自分大丈夫じゃない”
って」
数秒。
誰もすぐには喋らなかった。
そのあと。
ぴたぽんが、
ふわっと笑った。
「でも、
ちゃんと治すのも強さぽん〜」
静かな声。
「我慢し続けると、
みんな心配するぽん」
その言葉に。
ちょこみんとと、
ルクレティアと、
チノが。
少しだけ気まずそうに視線を逸らした。
「……図星組にゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
夜の共有ルームには、
穏やかな笑い声が広がっていた。
37:温泉旅行(長文)
夕方。
山奥。
旅館。
「うわぁ〜〜〜!!」
ちょこみんとの声が、
山に響いた。
「すごい!
温泉街だ!!」
石畳。
提灯。
硫黄の匂い。
少し冷たい風。
今日は、
Gleam Garden全員での温泉旅行だった。
「なんか、
修学旅行みたいぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「でも空気静かですね」
みるくは、
山の景色を見上げていた。
La lune bleue .は、
旅館の看板を見ながら頷く。
「こういう古い旅館、
結構好きにゃ」
その横で。
ルクレティアは、
静かに息を吐いた。
「……落ち着くわね」
「ルクさん、
和旅館似合いすぎ」
アオロビが苦笑する。
「着物着てそうにゃ」
「既に旅館側の人ぽん〜」
笑い声。
その時。
チノが、
真顔で言った。
「温泉まんじゅうあります」
「食べ物しか見てない」
ローシャが肩を震わせた。
――そして。
部屋。
「広っ!?」
ちょこみんとが飛び込む。
畳。
大きな窓。
山景色。
低い机。
完全に旅行空間だった。
「なんか、
テンション上がるよねぇ」
アオロビが窓を開ける。
冷たい山風。
遠くで川の音が聞こえる。
その時。
「お茶入れるぽん〜」
ぴたぽんが、
既に旅館適応していた。
「早い」
La lune bleue .が笑う。
その横で。
ティラミスは、
静かに座椅子へ沈んでいる。
「ティラさん、
既に馴染んでる」
「……畳好き」
「なんかわかるにゃ」
しばらくして。
「じゃ、
温泉行こ!!」
ちょこみんとが立ち上がる。
数十分後――
露天風呂。
夜。
湯気。
山の空気。
「はぁぁ〜〜……」
全員、
かなり溶けていた。
「ダメだ、
これは寝る」
アオロビが完全に脱力している。
「温泉って、
人をダメにするにゃ」
La lune bleue .も、
岩に寄りかかっていた。
その時。
みるくが、
静かに空を見る。
「……星、
綺麗です」
全員、
自然と上を見た。
山の夜空。
静かな星。
街では見えない数。
「……いいわね」
ルクレティアが、
静かに目を細める。
ローシャも、
小さく笑った。
「こういう時間、
久しぶりかも」
数秒。
静かな湯音だけが響く。
その時。
ちょこみんとが、
ぽつり。
「なんかさ」
「ん?」
「みんなで温泉来れて、
良かったねぇ」
静かな声。
アオロビは、
少しだけ笑った。
「急に真面目」
「えへへ」
でも。
誰も否定しなかった。
こうして全員揃って、
何も考えず、
ただ温泉に入っている。
それだけで、
十分特別だったから。
その時。
「……のぼせたぽん」
ぴたぽんが、
ふらっとした。
「ぴたさん!?」
「早いにゃ!!」
一気に騒がしくなる。
笑い声。
湯気。
山風。
静かな温泉旅館の夜は、
ゆっくりと更けていった。
深夜。
旅館。
温泉から戻った後。
全員、
浴衣姿だった。
「旅館ってさぁ」
ちょこみんとが、
畳へ転がりながら言う。
「なんでこんなに眠くなるんだろ」
「温泉入ったからぽん〜」
ぴたぽんは、
既に半分溶けていた。
テーブルには:
- 温泉まんじゅう
- 瓶牛乳
- ポテチ
- お茶
- アイス
完全に旅行モードだった。
その時。
「はい」
La lune bleue .が、
瓶牛乳をアオロビへ渡す。
「ありがと」
「風呂上がりの牛乳、
義務にゃ」
「それ昭和感ある」
アオロビが笑う。
でもちゃんと飲む。
その横で。
チノが、
温泉まんじゅうを真顔で食べていた。
「……おいしいです」
「ちのさん、
ずっと食べてる」
ローシャが肩を震わせる。
「旅行補正です」
「万能ワードぽん〜」
笑い声。
その時。
みるくが、
窓際に座りながら外を見る。
「……静か」
山の夜。
虫の声。
川音。
遠くの灯り。
都会とは違う夜だった。
ルクレティアが、
静かにその隣へ座る。
「こういう場所、
好き?」
みるくは、
少しだけ頷いた。
「……落ち着きます」
静かな声。
「誰かが騒いでても、
外が静かだから」
数秒。
「それ、
結構分かるわ」
ルクレティアが小さく笑う。
その後ろでは。
「ねぇねぇ!!」
ちょこみんとが、
突然立ち上がった。
「枕投げしよう!!」
数秒静止。
「始まったにゃ」
La lune bleue .が頭を抱える。
「修学旅行テンションぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「絶対やると思った」
アオロビも苦笑する。
その時。
チノが、
真顔で枕を持った。
「参加します」
「ちーちゃん、
妙にやる気だにゃ」
ローシャが吹き出す。
そして。
数分後。
「うわっ!?」
枕飛来。
「ちょこ姉強い!!」
アオロビが笑いながら避ける。
「えへへへ!!」
「子供ぽん〜!」
ぴたぽんも巻き込まれる。
その時。
ぼすっ。
「……」
アオロビ、
顔面直撃。
犯人。
La lune bleue .。
「ネコさん???」
「油断したにゃ」
「不意打ちだろ今の!」
笑い声。
その横で。
ティラミスは、
静かに座っていた。
「てぃらみはやらないの?」
ちょこみんとが聞く。
数秒。
そして。
ぽすっ。
綺麗に、
ちょこみんとの顔へ命中。
「うわっ!?」
「……参加した」
「ティラさん怖」
アオロビが吹き出した。
その時。
ルクレティアが、
ため息をつく。
「あなた達……」
完全に保護者目線だった。
しかし。
次の瞬間。
ぽふっ。
枕が、
ルクレティアへ直撃。
静止。
全員、
固まる。
犯人。
チノ。
「……」
「……ちのちゃん?」
数秒。
「戦争です」
真顔。
「なんで急に開戦したにゃ!?」
La lune bleue .が吹き出す。
ルクレティアは、
少しだけ沈黙した。
そして。
静かに枕を持つ。
「あっ」
アオロビが察する。
数秒後。
「きゃーーー!?」
ちょこみんとの悲鳴。
「ルクさん参戦したぽん〜!!」
ぴたぽんが笑い崩れる。
結果。
部屋は大惨事だった。
枕。
布団。
笑い声。
完全に修学旅行。
そして、
数十分後――
「……」
「……」
「……」
全員、
布団で力尽きていた。
「楽しかったねぇ……」
ちょこみんとが、
眠そうに笑う。
「騒ぎすぎたにゃ……」
La lune bleue .も、
かなり眠そうだった。
その時。
アオロビが、
小さく笑う。
「なんか、
こういうの良いね」
静かな声。
「ライブとかじゃなくて」
「ただ、
みんなで遊ぶだけ」
数秒。
ローシャが、
小さく頷いた。
「……うん」
その時。
ぴたぽんが、
半分寝ながら呟く。
「修学旅行みたいぽん〜……」
数秒後。
「……すぅ」
寝た。
「早い」
アオロビが吹き出す。
でも。
その空気が、
どこか心地良かった。
旅館の静かな夜。
虫の声。
遠くの川音。
そして。
みんなの、
穏やかな寝息だけが。
静かに、
部屋へ広がっていた。
翌朝。
旅館。
静かな山の空気。
障子の隙間から、
朝日がゆっくり差し込んでいた。
そして。
「……」
最初に目を開けたのは、
アオロビだった。
数秒。
ぼーっと天井を見る。
「……あー」
思い出す。
温泉。
枕投げ。
夜更かし。
修学旅行みたいな空気。
その時。
「……すぅ」
横から寝息。
見る。
ちょこみんと。
完全に布団から転がり落ちかけていた。
「なんでそんな寝相なの」
アオロビが吹き出す。
その向こうでは。
La lune bleue .が、
クッション抱えたまま寝ている。
ぴたぽんは、
布団に埋まっていた。
チノは、
なぜかルクレティアにくっついて寝ている。
「ちーちゃん、
ガード固いなぁ」
小さく笑う。
その時。
障子が少し開いた。
ローシャだった。
「あ、
起きてた」
「おはよー」
「朝風呂行ってた」
「健康」
ローシャは、
少し濡れた髪をタオルで拭いていた。
朝の静かな旅館空気が、
妙に似合っている。
「ローシャさん、
旅館適性高いよねぇ」
アオロビが笑う。
「そう?」
「なんかもう、
“こういう場所に居る人”
感ある」
ローシャは苦笑した。
その時。
「……ん」
みるくも、
静かに目を覚ます。
「おはようございます……」
まだ眠そうだった。
「おはよ」
「……静かですね」
朝の山。
鳥の声。
川音。
旅館の廊下を歩く足音。
都会には無い朝だった。
その時。
「んちゃ〜……」
ぴたぽん復活。
「ぴたさん、
まだ寝てる?」
「半分ぽん〜……」
完全に朝弱い。
笑いが起きる。
その直後。
「おはよーーー!!」
ちょこみんと覚醒。
「うるさ」
La lune bleue .が、
布団に顔埋めたまま言った。
「朝から元気ぽん〜」
「旅行だよ!?」
「昨日もそれ言ってたにゃ……」
その時。
ルクレティアが、
ゆっくり起き上がる。
「……おはよう」
まだ少し眠そうだった。
珍しい。
アオロビが笑う。
「ルクさんでも寝起きあるんだ」
「失礼ね」
「でもちょっとレアにゃ」
La lune bleue .も笑った。
その時。
チノが、
ルクレティアにくっついたまま目を開ける。
「……ルクおねぇちゃん」
「ん?」
「まだ居ました」
数秒。
「居るわよ」
ルクレティアが苦笑する。
「消えると思ってたの?」
「たまに夢見ます」
「ちーちゃん、
ちょっと重いぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
その後。
朝食会場。
旅館の和朝食。
焼き魚。
味噌汁。
卵焼き。
湯豆腐。
そして。
「朝から豪華〜!!」
ちょこみんとのテンションが高い。
「旅館の朝ごはんって、
なんでこんな強いんだろうねぇ」
アオロビも感心していた。
その時。
みるくが、
静かに味噌汁を飲む。
「……おいしい」
静かな声。
ローシャが小さく笑った。
「こういう朝、
良いわね」
数秒。
全員、
自然と頷く。
騒がしいのに、
どこか穏やか。
誰かが喋っている。
誰かが笑っている。
でも、
無理している空気は無い。
その時。
La lune bleue .が、
窓の外を見ながらぽつりと言った。
「……また来たいにゃ」
静かな声。
ちょこみんとが、
すぐ笑う。
「来ようよ!」
「次は雪見温泉ぽん〜!」
「いいですね……」
みるくも頷いた。
アオロビは、
少しだけ笑う。
「なんか、
こういう“次”の話出来るの良いね」
数秒。
ルクレティアが、
静かにお茶を置いた。
「……ええ」
その声は、
どこか優しかった。
山の旅館。
静かな朝。
そして、
Gleam Gardenの笑い声は。
今日も、
穏やかに響いていた。
38:牛丼チェーン店の好み
夜。
共有ルーム。
今日は珍しく、
全員かなりぐだっとしていた。
理由。
配信後。
収録後。
編集後。
つまり:
全員疲れていた。
「……お腹空いた」
アオロビが、
ソファから動かず呟く。
「出前ぽん?」
ぴたぽんが聞く。
「なんか、
ジャンク寄り食べたいにゃ」
La lune bleue .も、
クッション抱えたまま言った。
その時。
ちょこみんとが、
突然起き上がる。
「牛丼!!!」
数秒。
「始まった」
ローシャが苦笑した。
「牛丼チェーンって、
性格出るよねぇ」
アオロビが笑う。
「え、
出る?」
ちょこみんとが首を傾げる。
「結構出るにゃ」
La lune bleue .が頷く。
その時。
ぴたぽんが、
ふわっと聞いた。
「みんな、
どこ派ぽん?」
数秒。
そして。
「私はすき家!」
ちょこみんと即答。
「早い」
アオロビが吹き出す。
「だって種類いっぱいあるし!」
「分かるぽん〜」
ぴたぽんも笑う。
「チーズ牛丼とか、
明太マヨとか、
楽しい!」
「みんとさん、
“楽しいご飯”好きだもんねぇ」
ローシャが頷く。
「あとデザートあるにゃ」
「そこ重要!」
完全にちょこみんとだった。
その時。
アオロビが、
缶コーヒーを持ちながら言う。
「私は吉野家かなぁ」
「お、
王道」
La lune bleue .が笑う。
「なんか、
シンプルで良くない?」
「分かる」
ローシャも頷く。
「余計な事してない安心感ある」
「あと深夜感」
ネコちゃんが言った。
「深夜二時、
一人で入ってそうにゃ」
「なんでそこまで具体的なの」
「似合うからぽん〜」
笑い声。
その横で。
ローシャが、
静かに考える。
「私は……
松屋かも」
「おぉ」
「定食強いにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「味噌汁付くし」
「そこ?」
「大事よ?」
ローシャは真顔だった。
「あと、
夜遅くでもちゃんとご飯感ある」
「ローシャさん、
食事の“安心感”重視ぽん〜」
ぴたぽんが頷く。
その時。
La lune bleue .が、
少し笑う。
「にゃんころ、
実は吉野家派にゃ」
「へぇ?」
アオロビが少し意外そうにする。
「なんか、
ネコさんもっと変化球行きそう」
「いや、
牛丼はシンプルが良いにゃ」
静かな声。
「あと、
深夜の吉野家って」
少しだけ笑った。
「妙に人生感じるにゃん」
数秒。
「急に文学」
アオロビが吹き出した。
その時。
みるくが、
小さく口を開く。
「……私は、
松屋かも」
「お、
みるしゃんもぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「定食系好き?」
「……落ち着くので」
静かな声。
「なんか分かるにゃ」
ローシャも小さく笑った。
その横で。
ティラミスが、
ぽつり。
「……牛丼より、
カレー」
「松屋適性高い」
アオロビが即答する。
「ティラさん、
深夜に静かにカレー食べてそう」
「……否定しない」
その時。
ルクレティアが、
静かにお茶を置いた。
「私は……
吉野家かしら」
「ルクさん王道だ」
ちょこみんとが笑う。
「理由ある?」
ルクレティアは少し考える。
「変わらない味は、
安心するでしょう?」
数秒。
「……あー」
La lune bleue .が、
少しだけ目を細めた。
「それ、
ルクさんっぽいにゃ」
その時。
チノが真顔で言った。
「私はすき家です」
「ちーちゃん、
絶対そう」
アオロビが吹き出す。
「おもちゃ付いてた時期好きでした」
「子供すぎるぽん〜!」
ぴたぽんが笑い崩れる。
チノは真顔のままだ。
「あとチーズ牛丼」
「育ち盛りにゃ」
笑い声。
最後に。
ぴたぽんが、
ふわっと笑った。
「ウチ、
なか卯ぽん〜」
数秒。
「あーーーー」
全員納得。
「親子丼似合う」
「うどんありそう」
「朝ごはん強そう」
「優しい味ぽん〜」
ぴたぽんは、
嬉しそうに笑った。
その時。
アオロビが、
小さく呟く。
「……なんか、
牛丼チェーンでも性格出るんだね」
数秒。
そして。
「かなり出るにゃ」
La lune bleue .が笑った。
夜の共有ルームには、
また穏やかな笑い声が広がっていた。
39:ベッド派?布団派?
夜。
共有ルーム。
今日は珍しく、
本当にどうでもいい話をしていた。
「ねぇ」
ちょこみんとが、
ソファで転がりながら聞く。
「みんなって、
ベッド派?布団派?」
数秒。
「急に生活感」
アオロビが吹き出す。
「でも気になるぽん〜」
ぴたぽんも笑った。
その時。
La lune bleue .が、
即答する。
「ベッド」
「早いな」
アオロビが笑う。
「理由ある?」
「落ち着く」
シンプルだった。
「あと、
布団だとそのまま床で生活始まるにゃ」
「ネコさん、
堕落タイプだ」
「否定できないぽん〜」
笑い声。
その横で。
アオロビが、
少し考える。
「私は……
布団かなぁ」
「お?」
「なんか、
好きな場所で寝れる感じする」
「分かるにゃ」
La lune bleue .も頷く。
「あと、
そのまま床座り文化になる」
「完全に日本人ぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
その時。
ローシャが、
紅茶を置く。
「私はベッド」
「ロマンさん、
ちゃんとしてそう」
ちょこみんとが笑う。
「腰痛くなるの嫌なのよ」
「現実的」
「あと、
寝る場所と生活場所分けたい」
数秒。
「うわ、
ローシャさんっぽい」
アオロビが頷いた。
その横で。
ティラミスが、
ぽつり。
「……布団」
「意外」
La lune bleue .が目を丸くする。
「静かな感じ好き」
「畳似合うぽん〜」
「あと、
毛布いっぱいに出来る」
数秒。
「ティラさん、
巣作るタイプだ」
アオロビが吹き出した。
その時。
みるくが、
小さく口を開く。
「……ベッドです」
「お、
みるしゃんベッド派ぽん〜」
「本読むので」
数秒。
「あーーーー」
全員納得。
「ベッドで本読んで寝落ちしてそう」
「……します」
「してるんだ」
笑い声。
その時。
ルクレティアが、
静かにお茶を飲む。
「私はベッドかしら」
「ルクさん、
ホテルみたいな部屋してそう」
アオロビが言う。
「なんか整ってるにゃ」
「片付いてはいるわね」
「あと寝相良さそうぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
ルクレティアは、
少し考える。
「布団も嫌いじゃないのだけど」
「だけど?」
「起きた時、
自分がどこ向いてるか分からなくなる時あるでしょう」
数秒。
「分かる」
アオロビが即答した。
その時。
ちょこみんとが、
元気よく手を上げる。
「私は布団!!」
「みんとさん、
絶対そう」
La lune bleue .が笑う。
「なんで!?」
「寝相」
「あと、
ゴロゴロ転がってそうぽん〜」
「えへへ」
否定しない。
その時。
チノが、
真顔で言った。
「私は布団です」
「ちーちゃんも?」
「秘密基地感あります」
数秒。
「子供だ」
アオロビが吹き出す。
「あと、
冬ぬくぬくです」
「分かるにゃ〜」
La lune bleue .も頷く。
最後に。
ぴたぽんが、
ふわっと笑った。
「ウチ、
どっちも好きぽん〜」
「出た万能」
ローシャが肩を震わせる。
「でも、
ふかふかなら幸せぽん〜」
静かな声。
その時。
アオロビが、
少し笑った。
「……結局、
安心出来る場所なら何でも良いのかもね」
数秒。
そして。
「それはそうにゃ」
La lune bleue .が、
小さく笑った。
夜の共有ルームには、
今日も穏やかな空気が流れていた。
40:好きな季節
夜。
共有ルーム。
今日は珍しく、
作業が早めに終わっていた。
窓の外には、
少しだけ涼しい風。
季節の変わり目みたいな夜だった。
その時。
みるくが、
窓の外を見ながらぽつりと言う。
「……みんな、
好きな季節ってありますか?」
数秒。
「お、
平和なお題」
アオロビが笑う。
「でも結構性格出そうぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
その時。
ちょこみんとが、
勢いよく手を上げる。
「夏!!」
「早いにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
「だって楽しいじゃん!」
ちょこみんとは、
指を折り始める。
「海!
アイス!
お祭り!
かき氷!
夜更かし!」
「子供の夏休みぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
「でもみんとさん、
“夏の楽しい所”
全部好きそう」
アオロビも頷く。
「あと人集まる季節好きだよねぇ」
「うん!」
即答だった。
その横で。
アオロビは、
少し考える。
「私は……
夏の終わりかなぁ」
数秒。
「うわ、
アオさんっぽい」
La lune bleue .が笑う。
「夜風強くなる頃」
「分かる」
ローシャも頷く。
アオロビは、
窓の外を見ながら続けた。
「ちょっと涼しくて、
夜長くて、
空気静かな感じ」
「完全に深夜人間にゃ」
「否定できない」
笑い声。
その時。
ローシャが、
紅茶を持ちながら言った。
「私は秋ね」
「ろしゃろしゃ秋っぽい〜」
ちょこみんとが笑う。
「理由ある?」
「空気が落ち着いてるから」
静かな声。
「暑すぎないし、
服も楽しいし」
「あー、
分かるぽん〜」
ぴたぽんも頷く。
「あと音楽聴きたくなる季節」
La lune bleue .が、
少しだけ目を細めた。
「それ、
ロマンさんっぽいにゃ」
その横で。
ティラミスが、
ぽつり。
「……冬」
「おぉ」
「ティラさん、
かなり冬」
アオロビが笑う。
「静かだから」
短い答え。
「あと、
空気綺麗」
「ゴシックとの相性良さそうぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
ティラミスは、
少しだけ頷いた。
「夜の灯りが綺麗」
数秒。
「うわ、
その感覚分かる」
La lune bleue .も小さく笑った。
その時。
みるくが、
静かに言う。
「……春です」
「お、
みるしゃん春ぽん〜」
「なんか安心する季節です」
静かな声。
「寒すぎなくて、
風も柔らかくて」
「みるさん、
“柔らかい季節”
好きそう」
ローシャが微笑む。
その横で。
La lune bleue .が、
頬杖をついた。
「にゃんころは、
夜の夏」
数秒。
「限定的」
アオロビが吹き出す。
「昼暑いにゃ」
「正直」
笑い声。
La lune bleue .は、
少し笑う。
「でも、
夏の夜って特別感あるにゃん」
「分かる」
アオロビが頷く。
「ちょっと世界静かになる感じ」
「あと、
夜更かし許される空気あるぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
その時。
ルクレティアが、
静かにお茶を置く。
「私は冬かしら」
「お、
ティラさんと一緒」
ちょこみんとが言う。
「冬の静けさは好きね」
静かな声。
「あと、
温かいものが美味しい」
「ルクさん、
和室と雪似合うにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「鍋ぽん〜」
「みかんぽん〜」
「完全にこたつ空間」
笑い声。
その時。
チノが、
真顔で言った。
「冬です」
「お、
ちーちゃんも」
「布団が強いので」
数秒。
「理由が生活」
アオロビが吹き出す。
「あと、
ぬくぬく出来ます」
「ちーちゃん、
冬眠適性高いにゃ」
その時。
ぴたぽんが、
ふわっと笑った。
「ウチ、
春と秋好きぽん〜」
「過ごしやすい勢」
ローシャが笑う。
「みんな元気だからぽん」
静かな声。
数秒。
そして。
アオロビが、
小さく笑った。
「……なんか、
好きな季節でも性格出るね」
数秒。
「かなり出るにゃ」
La lune bleue .が笑った。
窓の外では、
夜風が静かに揺れていた。
41:アウトドアキャンプ(超長文)
共有ルーム。
夜。
「キャンプ行きたい!!!」
その一言から、
全てが始まった。
「急にゃ」
La lune bleue .が、
ソファで頬杖をつく。
「でも楽しそうぽん〜」
ぴたぽんは、
既に乗り気だった。
「キャンプかぁ」
アオロビが、
ノートPCから顔を上げる。
「やった事ある人いる?」
数秒。
「……」
「……」
「……」
全員、
微妙な顔。
「バーベキューくらいなら」
ローシャが苦笑する。
「テント泊は無いわね」
ルクレティアも静かに頷いた。
その時。
ティラミスが、
ぽつり。
「……動画ならいっぱい見た」
「知識勢いた」
アオロビが吹き出す。
「ティラさん、
“実践ゼロなのに妙に詳しい人”だ」
「……キャンプ動画、
ずっと見れる」
「分かるぽん〜」
ぴたぽんも頷く。
その後。
話は一気に進んだ。
- 食材
- テント
- ランタン
- 毛布
- 寝袋
- 虫除け
- 焚き火台
- クーラーボックス
そして。
「移動どうする?」
アオロビの一言。
数秒。
ルクレティアが、
静かに言った。
「ハイエース借りましょう」
「おぉ〜」
ちょこみんとが目を輝かせる。
「キャンプっぽい!!」
「機材車感あるにゃ」
La lune bleue .も笑った。
「全員乗れるぽん〜」
「荷物も積めます」
みるくが小さく頷く。
その瞬間。
チノが真顔で聞いた。
「虫いますか」
数秒。
「居るにゃ」
La lune bleue .が即答。
「行きません」
「早いぽん〜!」
ぴたぽんが吹き出す。
「ちーちゃん、
虫ダメ?」
「飛ぶの嫌です」
「分かる」
アオロビが真顔で頷いた。
その瞬間。
ルクレティアが、
静かに言った。
「大丈夫よ」
「?」
「私が守るわ」
数秒。
「るくるく、
虫相手に頼もしすぎる」
ちょこみんとが笑った。
――そして当日。
早朝。
駐車場。
黒いハイエース。
大量の荷物。
「朝早〜い……」
アオロビが欠伸をする。
「でも旅行感あるぽん〜」
ぴたぽんは、
既にテンションが高かった。
その横で。
La lune bleue .が、
荷物を見て固まる。
「……多くない?」
「キャンプだから!」
ちょこみんとが即答。
「“キャンプだから”万能すぎるにゃ」
笑い声。
荷物を積み込む。
クーラーボックス。
椅子。
テント。
食材。
寝袋。
毛布。
そして。
「ちーちゃん、
そこ座れる?」
「埋まりました」
チノ、
荷物の隙間に収納されていた。
「完全に積載物ぽん〜!」
ぴたぽんが笑い崩れる。
「出荷される猫みたいにゃ」
「失礼です」
真顔だった。
――出発。
高速道路。
朝日。
静かな道路。
車内では、
既に空気がゆるかった。
「なんか修学旅行みたいだねぇ」
アオロビが窓際で言う。
「分かる!!」
ちょこみんとが即反応。
「お菓子食べる!?」
「まだ朝ぽん〜」
「旅行補正!!」
「万能ワードにゃ」
笑い声。
その横で。
みるくは、
静かに窓の外を見ていた。
流れていく景色。
少しずつ増える山。
朝の光。
「……綺麗」
小さな声。
ローシャが、
その視線を追う。
「空気変わってきたわね」
「山近いぽん〜」
ぴたぽんが伸びをする。
その時。
La lune bleue .が、
助手席から後ろを見る。
「ティラミスさん静かにゃ」
見る。
ティラミス、
既にイヤホンで半分別世界だった。
「……移動中好き」
「分かる」
アオロビが笑う。
「何もしなくていい時間だよね」
その頃。
ルクレティアは、
静かに運転していた。
安定。
滑らか。
怖さゼロ。
「ルクさん運転うま……」
ちょこみんとが感心する。
「酔わないぽん〜」
「安心感すごいにゃ」
その時。
ルクレティアが、
少しだけ笑った。
「人乗せてる時は、
急がないものよ」
数秒。
「ルクさん、
そういう所なんだよねぇ」
アオロビが小さく笑った。
――そして。
山道へ入る。
窓を開ける。
森の匂い。
冷たい空気。
川の音。
「うわぁ〜〜〜!!」
ちょこみんとの声が響く。
「完全に自然!」
「テンション高いにゃ」
La lune bleue .が笑った。
その時。
チノが、
真顔で周囲を見ていた。
「……虫まだ居ません」
「まだって何ぽん」
ぴたぽんが吹き出す。
――キャンプ場到着。
空。
山。
川。
木々。
静かな自然。
「すご……」
みるくが、
小さく息を漏らした。
「空広いです」
その横で。
アオロビが、
ハイエース後部を開けて固まる。
「待って」
「ん?」
「荷物、
思ったより多い」
「だから言ったにゃ」
La lune bleue .が笑う。
全員で荷下ろし開始。
そして。
テント袋。
説明書。
大量のポール。
数分後。
「……」
「……」
「……」
全員、
説明書を見て固まる。
「分からん」
アオロビが即答。
「全部棒です」
チノ真顔。
「どれがどこ入るぽん〜?」
「絵が難しいにゃ」
完全初心者集団だった。
その時。
ティラミスが、
静かに前へ出る。
「……貸して」
数秒。
カチャ。
カチャ。
テキパキ。
「え?」
ちょこみんとが固まる。
「てぃらみ、
なんでそんな出来るの!?」
「……動画で見た」
「動画だけで出来るレベルじゃないにゃ」
La lune bleue .も目を丸くする。
ティラミスは、
静かにペグを打ち込む。
「……こういう準備、
好き」
数分後。
テント完成。
しかも綺麗。
「すご……」
みるくが、
素直に感心していた。
その時。
ルクレティアが、
少しだけ笑う。
「ティラちゃん、
妙な所で実用力高いわね」
「……調べるの好き」
「キャンプ適性高いぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
その頃。
ちょこみんとは、
既に川を見ていた。
「遊びたい」
「まだ設営終わってないにゃ!!」
La lune bleue .が吹き出す。
山の空気。
木漏れ日。
笑い声。
Gleam Gardenの、
少し長いキャンプ旅行が。
静かに始まろうとしていた。
昼過ぎ。
キャンプ場。
設営が終わった瞬間。
「川ーーー!!!」
ちょこみんと、
即ダッシュだった。
「早いにゃ!」
La lune bleue .が吹き出す。
「まだ靴ちゃんと履いてぽん〜!」
ぴたぽんが後ろから追いかける。
その頃。
アオロビは、
折りたたみ椅子へ沈んでいた。
「……キャンプ、
設営が本番じゃない?」
「まだ始まったばかりよ」
ローシャが苦笑する。
その横で。
みるくは、
静かに川を見ていた。
透明な水。
流れる音。
太陽光。
「……綺麗」
小さな声。
ルクレティアが、
その隣へ来る。
「冷たいわよ」
「……入ります?」
「私は後で」
静かな会話。
その頃。
川では。
「冷たーーーーい!!!」
ちょこみんと、
完全にはしゃいでいた。
「みんとしゃん、
元気すぎるぽん〜」
ぴたぽんも、
裾を少し上げて水へ入る。
その横で。
チノが真顔で石を見ていた。
「綺麗です」
「ちーちゃん、
石集め始まったにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「丸いの好きです」
「小学生ぽん〜」
笑い声。
その時。
ばしゃっ。
「うわっ!?」
アオロビ、
水被弾。
犯人。
ちょこみんと。
「えへへ!!」
「ちょこ姉!?」
「あおちーも来なよー!!」
「冷たいの苦手なんだけど!」
その瞬間。
La lune bleue .が、
後ろから静かに押した。
どぼん。
数秒。
「ネコさん???」
「夜だけじゃなく、
昼も油断するにゃ」
爆笑。
「完全に巻き込まれ事故ぽん〜!」
ぴたぽんが笑い崩れる。
その横で。
ティラミスは、
川辺の石へ座っていた。
静か。
でも。
少しだけ、
楽しそうだった。
みるくが、
その隣へ座る。
「……入らないんですか?」
「……見るの好き」
「分かります」
川音。
風。
木漏れ日。
騒がしいのに、
どこか穏やかな時間だった。
――そして夕方。
キャンプ場へ戻る。
「お腹空いた!!!」
ちょこみんと、
まだ元気だった。
「無限体力にゃ」
La lune bleue .が呆れる。
その頃。
ローシャとルクレティアは、
既に炭火準備を始めていた。
火起こし。
炭。
網。
煙。
「ローシャさん、
火起こし慣れてない?」
アオロビが聞く。
「嫌いじゃないのよ」
ローシャが笑う。
「こういう、
ちゃんと手順ある作業」
「ローシャさん、
整理整頓タイプぽん〜」
その横で。
ルクレティアが、
静かに食材を並べていた。
肉。
野菜。
焼きおにぎり。
きのこ。
かなり本格的だった。
「ルクさん、
旅館の人みたい」
アオロビが吹き出す。
「なんで皆そうなるのよ」
「でも似合うにゃ」
その時。
「肉ーーーーー!!!」
ちょこみんと、
テンション最大。
「みんとしゃん、
まだ始まってないぽん〜!」
ぴたぽんが笑った。
焼ける音。
煙。
炭火の匂い。
夕方の山。
完全にキャンプ空間だった。
その時。
みるくが、
小さく呟く。
「……外で食べるだけで、
違いますね」
「分かる」
アオロビが頷く。
「なんか全部美味い」
「キャンプ補正にゃ」
La lune bleue .も笑う。
その頃。
チノは、
焼きおにぎりを真顔で見ていた。
「……強いです」
「何が?」
「美味しそうオーラです」
「語彙が子供ぽん〜」
笑い声。
その後。
夜。
焚き火。
ランタン。
山の冷たい空気。
食後のまったり時間。
その時。
ルクレティアが、
ふと思い出したように言った。
「そういえば」
「ん?」
「寝る場所、
決めてなかったわね」
数秒。
「あっ」
全員止まる。
「重要イベントにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「どう分けるぽん〜?」
ぴたぽんが首を傾げる。
今回のテントは:
- 大型テント
- 中型テント
- 小型テント
の三つ。
「人数どうする?」
アオロビが聞く。
その時。
ちょこみんとが、
即座に言った。
「みんな一緒!!」
「絶対狭いにゃ」
La lune bleue .が即答。
「寝返り地獄ぽん〜」
「えー!?」
その横で。
ティラミスが、
静かに言う。
「……静かな人同士の方が平和」
数秒。
「ティラさん、
既に避難先考えてる」
アオロビが吹き出した。
結果。
大型テント
- ちょこみんと
- アオロビ
- La lune bleue .
- チノ
中型テント
- ルクレティア
- ローシャ
- みるく
小型テント
- ティラミス
- ぴたぽん
になった。
「なんでてぃらみとぽんぽん?」
ちょこみんとが聞く。
数秒。
「……寝相静かそう」
アオロビが言う。
「大事ぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その時。
La lune bleue .が、
チノを見る。
「ちーちゃん、
みんとさんと同じテントで大丈夫にゃ?」
数秒。
チノは真顔だった。
「不安です」
「おい」
ちょこみんとが吹き出す。
「絶対夜騒ぐにゃ」
「えへへ」
否定しない。
その時。
ローシャが、
焚き火を見ながら小さく笑った。
「……なんか、
本当に修学旅行みたいね」
数秒。
誰も否定しなかった。
焚き火の音。
山の夜。
笑い声。
そして。
これから始まる、
“テント内の夜”を想像しながら。
Gleam Gardenのキャンプは、
まだゆっくり続いていく。
夜。
キャンプ場。
焚き火の火も、
少しずつ小さくなっていた。
山の空気は冷たい。
遠くで川の音。
虫の声。
そして。
「さむっ」
アオロビが、
肩を震わせながら大型テントへ入る。
「夜の山ってこんな冷えるんだねぇ」
「昼との差すごいにゃ」
La lune bleue .も、
ランタンを持って入ってきた。
その後ろから。
「わーーー、
寝袋いっぱい!!」
ちょこみんと、
まだ元気だった。
「みんとさん、
いつ電池切れるぽん……」
ぴたぽんが、
小型テント側から苦笑する。
――大型テント。
中は思ったより広かった。
ランタンの暖色光。
寝袋。
毛布。
荷物。
完全に秘密基地だった。
「チノさん、
どこ寝る?」
アオロビが聞く。
チノは、
少し考えてから言う。
「壁際」
「猫にゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
「落ち着くです」
「分かるにゃ」
その時。
ちょこみんとが、
寝袋へダイブした。
「ふかふかーーー!!!」
「うるさい」
アオロビが笑う。
「絶対みんとさん、
夜寝ないタイプにゃ」
La lune bleue .も笑う。
「えへへ」
否定しない。
その頃。
――中型テント。
こちらはかなり静かだった。
ランタンの灯りも控えめ。
外の虫の声が、
よく聞こえる。
みるくは、
毛布を抱えながら小さく息を吐いた。
「……落ち着きます」
「静かだものね」
ローシャが微笑む。
その横で。
ルクレティアが、
静かにランタンを調整していた。
「寒くない?」
「大丈夫です」
みるくが頷く。
その時。
ローシャが、
少し笑った。
「なんか、
このテント平和すぎない?」
数秒。
「確かに」
ルクレティアも苦笑する。
「向こう、
絶対騒いでるわよ」
その頃。
――大型テント。
「ねぇねぇ!!」
「ほら始まった」
La lune bleue .が笑う。
ちょこみんとは、
完全に修学旅行テンションだった。
「こういう時って、
怖い話しない!?」
数秒。
「やだ」
アオロビ即答。
「早いにゃ」
「山で怖い話とか、
帰り道終わるじゃん」
「分かるぽん〜」
ぴたぽんの声が、
隣のテントから聞こえてくる。
「ぴたさん聞こえてるんだけど!?」
「テント薄いにゃ」
La lune bleue .が吹き出した。
その時。
チノが、
真顔で聞いた。
「……実際、
山って何か出ますか」
数秒静止。
「チノさん、
やめて」
アオロビが真顔になる。
「虫?」
「そっちならまだ平和にゃ」
笑い声。
その頃。
――小型テント。
こちらはかなり静かだった。
ぴたぽんは、
毛布へ包まりながら笑う。
「なんか、
声聞こえるぽん〜」
「……聞こえる」
ティラミスも、
静かに横になっていた。
ランタンの小さな灯り。
外の風。
虫の声。
「……こういう音、
嫌いじゃない」
ティラミスがぽつりと言う。
ぴたぽんは、
ふわっと笑った。
「ティラしゃん、
静かな場所好きぽん〜」
「……人少ない所、
落ち着く」
数秒。
「でも、
今日は賑やかぽん?」
ティラミスは、
少しだけ考えた。
そして。
「……悪くない」
静かな返答。
ぴたぽんが、
少し嬉しそうに笑った。
――再び大型テント。
「でね!!」
「まだ喋るの!?」
アオロビが吹き出す。
ちょこみんとの体力、
まだ切れていなかった。
La lune bleue .は、
既に半分寝ている。
チノは、
寝袋へ完全収納済み。
その時。
アオロビが、
小さく呟いた。
「……でもさ」
「んー?」
「こういうの、
結構好きかも」
静かな声。
数秒。
ちょこみんとも、
少しだけ笑った。
「分かる」
「なんか、
子供の頃みたい」
外では、
風が木々を揺らしている。
ランタンの灯りだけが、
小さく揺れる。
その時。
La lune bleue .が、
目を閉じたままぽつり。
「……こういう時間って、
あとから思い出すタイプにゃ」
数秒。
誰もすぐには喋らなかった。
その空気が、
なんだか少しだけ大事に感じたから。
その頃。
中型テントでは、
既にみるくが寝落ちしかけていた。
小型テントでは、
ぴたぽんが完全に寝ていた。
そして。
大型テントでは。
「……すぅ」
一番先に寝たのは、
ちょこみんとだった。
「電池切れたにゃ」
La lune bleue .が、
小さく笑う。
アオロビは、
少しだけ目を閉じた。
外の川音。
虫の声。
山の空気。
そして。
遠くで聞こえる、
仲間達の穏やかな気配。
「……キャンプ、
良いなぁ」
その呟きは、
静かな夜へ溶けていった。
朝。
山の空気は、
少し冷たかった。
鳥の声。
川の音。
風で揺れる木々。
そして。
「……さむ」
最初に起きたのは、
アオロビだった。
寝袋から、
半分だけ顔を出す。
ランタンは消えている。
テントの布越しに、
朝日が少しだけ透けていた。
数秒。
ぼーっとする。
「……キャンプだ」
思い出す。
川。
焚き火。
テント。
夜更かし。
修学旅行みたいな空気。
その時。
「……すぅ」
横を見る。
ちょこみんと、
完全に寝袋からはみ出していた。
「なんでそうなるの」
アオロビが吹き出す。
その向こうでは。
La lune bleue .が、
クッション抱えたまま寝ている。
チノは、
壁際で丸まっていた。
「猫だなぁ」
その時。
もぞっ。
「……ん」
La lune bleue .が、
少しだけ目を開ける。
「朝にゃ……?」
「朝だよ」
「さむいにゃ」
再び寝ようとする。
「二度寝体勢入った」
アオロビが笑った。
その頃。
――中型テント。
こちらはかなり静かだった。
みるくは、
まだ毛布へ埋まっている。
ローシャは、
既に起きていた。
静かに外を見ている。
「ローシャさん、
早いですね」
みるくが、
眠そうに聞いた。
「こういう場所だと、
自然に起きるのよ」
朝の山。
静かな光。
「空気綺麗です……」
みるくが、
小さく目を細めた。
その横で。
ルクレティアが、
ゆっくり起き上がる。
珍しく、
少し寝ぼけていた。
「……おはよう」
「おはようございます」
「ルクさん、
寝起き弱そうぽん〜」
声。
見る。
ぴたぽんが、
小型テントから顔だけ出していた。
「ぴたさん、
髪すごい」
ローシャが吹き出す。
「朝ぽん〜……」
完全に寝起きだった。
その後。
朝食準備。
「寒っ!!」
ちょこみんと、
外出た瞬間震えていた。
「昨日あんな元気だったのにゃ」
La lune bleue .が笑う。
焚き火再点火。
お湯。
簡単な朝ごはん。
ホットサンド。
スープ。
コーヒー。
朝のキャンプ場は、
夜と全然違う空気だった。
「……なんか、
朝の焚き火好き」
アオロビが、
紙コップを持ちながら言う。
「分かるぽん〜」
ぴたぽんも頷く。
「静かだから」
その時。
チノが、
真顔でホットサンドを見ていた。
「……外補正あります」
「また補正言ってるにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
「でも美味しいです」
「ちのちの、
ずっと食べてる」
ちょこみんとが笑った。
その横で。
ティラミスは、
静かにコーヒーを飲んでいた。
朝の冷気。
白い湯気。
静かな横顔。
「ティラさん、
朝の山似合うなぁ」
アオロビが言う。
「……静かだから好き」
小さな返答。
その時。
ルクレティアが、
周囲を見渡しながら言った。
「さて」
数秒。
「撤収しましょうか」
一気に現実へ戻される。
「うわぁ……
帰る準備だぁ……」
ちょこみんとが崩れ落ちた。
「旅行終わる時のやつにゃ」
La lune bleue .が苦笑する。
その後。
撤収開始。
テーブル。
椅子。
ランタン。
寝袋。
毛布。
全部片付ける。
しかし。
「……入らない」
アオロビが固まる。
「どうして昨日入ってたのこれ」
「キャンプあるあるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「袋、
帰りだけ小さくなるにゃ」
「なんで!?」
笑い声。
その頃。
ティラミスが、
無言でテントを畳んでいた。
しかも早い。
「ティラさん、
撤収も強い」
アオロビが吹き出す。
「……覚えた」
「適応早すぎるぽん〜」
その横で。
みるくが、
少しだけ名残惜しそうに景色を見ていた。
山。
川。
朝の光。
静かな空気。
「……帰るんですね」
小さな声。
ローシャが、
その隣で微笑む。
「また来ればいいのよ」
数秒。
みるくは、
少しだけ笑った。
「……はい」
その後。
荷物積み込み完了。
ハイエースへ、
全員戻る。
「なんか、
帰りって静かだねぇ」
アオロビが言う。
数秒。
「疲れたぽん〜」
ぴたぽんが、
完全に溶けていた。
「みんとさん、
もう寝そうにゃ」
見る。
ちょこみんと、
既に半分寝ていた。
「遊び切った人の顔してる」
La lune bleue .が笑う。
その時。
ルクレティアが、
エンジンをかけながら小さく言った。
「……楽しかったわね」
静かな声。
数秒。
そして。
「うん」
誰からともなく、
自然に頷いていた。
山の空気。
焚き火の匂い。
笑い声。
夜のテント。
全部が、
まだ少し身体へ残っている。
ハイエースは、
静かに山道を下っていく。
窓の外。
流れていく景色を見ながら。
アオロビは、
少しだけ笑った。
「……また行こうか」
その言葉に。
「行くぽん〜」
「次は冬キャンプにゃ」
「虫少ないです」
「ちーちゃん基準そこなんだ」
笑い声。
Gleam Gardenのキャンプ旅行は。
静かに、
でも確かに。
みんなの中へ、
思い出として残っていった。
〜アフタートーク〜
数日後。
共有ルーム。
「……筋肉痛」
アオロビが、
ソファへ沈みながら呟いた。
「弱」
La lune bleue .が即答する。
「ネコさん無傷なの?」
「普段動いてるにゃ」
「悔しい」
その横で。
ちょこみんとは、
スマホを見ながら笑っていた。
「見て見て!!
写真いっぱい撮ってた!」
「うわ、
結構ある」
アオロビが覗き込む。
川。
焚き火。
ホットサンド。
テント。
そして。
「ぴたさん、
全部寝顔ある」
「撮られてたぽん〜!?」
ぴたぽんが吹き出した。
「焚き火前で寝てる」
「椅子で寝てる」
「毛布で寝てる」
「ほぼ睡眠集にゃ」
La lune bleue .が肩を震わせる。
その横で。
チノが、
真顔で写真を見ていた。
「……虫写ってます」
「そこ見るの!?」
アオロビが吹き出す。
「ちーちゃん、
最後まで虫警戒してるにゃ」
その時。
ローシャが、
静かに写真を眺めながら言った。
「でも、
思ったよりちゃんとキャンプしてたわね」
数秒。
「分かる」
アオロビも頷く。
「絶対もっとグダると思ってた」
「途中、
みんとしゃん川へ突撃してたぽん〜」
「楽しかったから!」
ちょこみんとは、
全く反省していない。
その時。
みるくが、
小さく呟く。
「……夜、
綺麗でした」
静かな声。
「焚き火も、
星も」
数秒。
La lune bleue .が、
少しだけ笑った。
「みるくさん、
あの時ずっと空見てたにゃ」
「……静かだったので」
その横で。
ティラミスが、
ぽつり。
「……川の音、
良かった」
「ティラさん、
自然音好きだよねぇ」
アオロビが笑う。
「……余計な音少ないから」
静かな返答。
その時。
ルクレティアが、
お茶を置きながら小さく言った。
「でも、
意外だったわ」
「ん?」
「皆、
ちゃんと協力出来てた」
数秒。
「親目線にゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
「でも実際、
設営とか片付けとか、
自然に役割分かれてたぽん〜」
ぴたぽんが頷く。
「ろしゃろしゃ火担当だった」
「るくるく管理人だった」
「てぃらみ職人だった」
「みんとさん騒音担当にゃ」
「なんで!?」
笑い声。
その時。
チノが、
真顔で言った。
「アオおねぇちゃん、
荷物係でした」
「地味」
アオロビが吹き出す。
「いや、
結構運んだんだけど!?」
「ずっと“重っ”って言ってたにゃ」
「事実だから!」
その頃。
ちょこみんとは、
写真をスクロールしていた。
そして。
「……なんかさ」
「ん?」
「また行きたいねぇ」
静かな声。
数秒。
誰も、
すぐには喋らなかった。
でも。
「……うん」
みるくが頷く。
「次、
雪少ない時期ぽん〜」
ぴたぽんも笑う。
「虫少ないにゃ」
「そこ大事です」
チノ真顔。
その時。
アオロビが、
少しだけ笑った。
「でもさ、
今回ので分かった」
「?」
「Gleam Garden、
多分どこ行ってもこんな感じだ」
数秒。
そして。
「確かににゃ」
La lune bleue .が、
小さく笑った。
騒がしくて。
ゆるくて。
誰かが笑ってて。
誰かが寝てて。
でも、
ちゃんと一緒に居る。
そんな空気が。
今日も、
共有ルームには静かに流れていた。
42:海派?プール派?
夜。
共有ルーム。
今日は全体的に、
かなりゆるかった。
ソファ。
お菓子。
アイス。
完全オフ空間。
その時。
ちょこみんとが、
アイスを食べながら聞いた。
「みんなって、
海派?プール派?」
数秒。
「夏トーク始まったにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「でも結構分かれそうぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
その瞬間。
「海!!!」
ちょこみんと即答。
「早い」
アオロビが吹き出す。
「だって夏って感じするじゃん!」
「まぁ、
みんとさんは海っぽいにゃ」
La lune bleue .も笑う。
「広いし!
テンション上がるし!
遊べるし!」
「あと走り回ってそうぽん〜」
「うん!」
否定しない。
その横で。
アオロビが、
少し考える。
「私は……
プールかなぁ」
「お、
意外」
ちょこみんとが目を丸くする。
「なんか、
海って疲れない?」
数秒。
「分かるにゃ」
La lune bleue .が頷く。
「砂」
「潮」
「日差し」
「帰った後のだるさ」
「現実的ぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
アオロビは、
少し苦笑する。
「あと、
プールの夜感好き」
「あー」
ローシャが頷く。
「ナイトプールとか、
照明綺麗よね」
「アオさん、
夜属性にゃ」
「否定できない」
笑い声。
その時。
ローシャが、
紅茶を置きながら言った。
「私は海かしら」
「ローシャさん海!?」
アオロビが少し意外そうにする。
「静かな海辺好きなのよ」
静かな声。
「泳ぐというより、
見る側」
「あーーー」
全員納得。
「夕方とか似合うにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「あと、
音楽聴いてそうぽん〜」
「それはあるかな」
ローシャも小さく笑った。
その横で。
ティラミスが、
ぽつり。
「……プール」
「ティラさん、
屋内プール感ある」
アオロビが即答。
「……静かだから」
短い返答。
「海、
人多いにゃ」
La lune bleue .が頷く。
ティラミスは、
少しだけ考える。
「あと、
水の音綺麗」
数秒。
「分かる」
みるくが、
小さく頷いた。
「……わたしも、
プールです」
「お、
みるしゃんプール派ぽん〜」
「海、
ちょっと疲れます」
静かな声。
「あと、
焼けます」
「現実的」
アオロビが吹き出した。
その時。
La lune bleue .が、
頬杖をつく。
「にゃんころは海にゃ」
「やっぱり」
ちょこみんとが笑う。
「夜の海好き」
静かな声。
「昼より、
暗くなってから」
数秒。
「ネコさん、
完全に夜側なんだよなぁ」
アオロビが笑った。
「あと、
海沿いドライブ好きにゃ」
「FDで来そうぽん〜」
「頭文字G混ざってる」
笑い声。
その時。
ルクレティアが、
静かにお茶を飲む。
「私は……
どちらも好きだけれど」
「出た万能」
La lune bleue .が吹き出す。
「でも、
過ごすなら海かしら」
「理由ある?」
ちょこみんとが聞く。
ルクレティアは、
少しだけ目を細めた。
「景色が広いでしょう?」
静かな声。
「海って、
考え事しやすいのよ」
数秒。
「ルクさん、
海辺で黄昏れてそう」
アオロビが笑う。
「否定できないぽん〜」
その時。
チノが、
真顔で言った。
「プールです」
「ちーちゃん、
分かりやすいにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「海、
砂付きます」
「そこ!?」
アオロビが吹き出す。
「あと、
クラゲ怖いです」
「子供理由ぽん〜」
「でも分かる」
ちょこみんとも頷いた。
最後に。
ぴたぽんが、
ふわっと笑う。
「ウチ、
海ぽん〜」
「お、
ぴたさん海派」
「ぼーっと出来るぽん〜」
静かな声。
「あと、
夕方の海風好き」
数秒。
アオロビが、
少しだけ笑った。
「……結局、
みんな“空気”で選んでるね」
数秒。
そして。
「それはそうにゃ」
La lune bleue .が、
小さく笑った。
夏の夜風が、
静かに窓を揺らしていた。
43:キャンプ
(2回目・前回以上長文)
共有ルーム。
夜。
「またキャンプ行きたい!!!」
ちょこみんとの声が、
部屋へ響いた。
数秒。
「来ると思ったにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「前回完全にハマってたぽん〜」
ぴたぽんも頷く。
アオロビは、
ソファへ沈みながら苦笑した。
「でも確かに、
また行きたい感ある」
「今度は海の近くが良い!!」
ちょこみんとは、
勢いよくスマホ画面を見せる。
映っていたのは:
海沿いのキャンプ場。
青い海。
白い砂浜。
松林。
夕焼け。
そして、
海辺へ並ぶテント。
「おぉ……」
アオロビが少し声を漏らす。
「これは良いにゃ」
La lune bleue .も頷いた。
「夜の海見れるぽん〜」
ぴたぽんが嬉しそうに笑う。
みるくも、
静かに画面を見る。
「……綺麗」
小さな声。
その時。
ローシャが、
少しだけ笑った。
「海キャンプって、
ちょっと特別感あるわね」
「海鮮焼ける!!」
ちょこみんとの視点だけ、
少し違った。
「食欲側にゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
その後。
話は一気に広がった。
前回より:
- 遊び道具追加
- 食材増量
- ランタン増量
- 毛布増量
- 飲み物増量
完全に装備が増えていた。
「見て!!」
ちょこみんとが、
机へ並べ始める。
- トランプ
- UNO
- バドミントン
- フリスビー
- ボール
- 水鉄砲
- 花火
「夏休み小学生にゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
「全部やりたい!」
「元気すぎるぽん〜」
ぴたぽんが肩を震わせた。
その頃。
チノは、
真顔である物を見ていた。
「……虫除け増えてます」
「ちーちゃん、
そこ重要なんだねぇ」
アオロビが笑う。
「海辺でも虫は居ます」
真顔だった。
その時。
ルクレティアが、
静かに荷物一覧を見る。
数秒。
「……増えすぎね」
「ですよねぇ」
アオロビも苦笑する。
前回ですら、
ハイエース一台がほぼ満載だった。
今回。
遊具。
花火。
海遊び用品。
追加。
「これ、
一台無理じゃない?」
アオロビが言う。
その瞬間。
La lune bleue .が、
小さく笑った。
「二台出すにゃ?」
数秒。
「おぉ〜〜〜!!」
ちょこみんとの目が輝く。
「キャンプ感すごい!!」
「遠征部隊ぽん〜」
ぴたぽんも笑った。
結果。
1号車
- ルクレティア(運転)
- ローシャ
- みるく
- チノ
2号車
- アオロビ(運転)
- ちょこみんと
- La lune bleue .
- ティラミス
- ぴたぽん
となった。
「ティラさん、
二号車で大丈夫?」
アオロビが聞く。
「……多分、
うるさい」
「分かってるにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
――そして当日。
早朝。
駐車場。
二台のハイエース。
大量の荷物。
クーラーボックス。
テント。
寝袋。
花火。
遊具。
そして。
「海用サンダル忘れてない!?」
ちょこみんとが騒いでいた。
「まだ出発前にゃ」
La lune bleue .が笑う。
その横で。
みるくは、
静かに海用の帽子を抱えている。
ぴたぽんは、
既に眠そうだった。
「朝早いぽん〜……」
「ぴたさん、
まだ起きてない」
アオロビが吹き出した。
その頃。
ルクレティアは、
静かに積載確認をしていた。
「ちーちゃん、
そこ狭くない?」
「大丈夫です」
見る。
チノ、
荷物と毛布の間へ綺麗に収まっていた。
「収納されてるにゃ」
La lune bleue .が肩を震わせる。
「秘密基地感あります」
「ちーちゃん、
順応が早いぽん〜」
笑い声。
――出発。
高速道路。
朝日。
二台のハイエースが、
海沿い方面へ向かっていく。
2号車は、
既に騒がしかった。
「海だーーー!!!」
「まだ見えてないにゃ!」
La lune bleue .が吹き出す。
「でも近づいてる感じする!」
「空気変わったぽん〜」
ぴたぽんが窓を見る。
その横で。
ティラミスは、
既にイヤホン世界へ避難済みだった。
「ティラさん、
完全防御だ」
アオロビが笑う。
「……想定済み」
「諦めが早いにゃ」
その頃。
1号車。
こちらはかなり静かだった。
窓の外。
少しずつ変わる景色。
山から、
海沿いの道路へ。
「……海の匂いします」
みるくが小さく言う。
数秒。
確かに。
少し潮風が混ざっていた。
ローシャが、
窓の外を見ながら微笑む。
「海キャンプ、
思ったより良さそうね」
「夜、
綺麗そうです」
チノも、
静かに外を見ていた。
その時。
ルクレティアが、
少しだけ笑った。
「今回は、
かなり賑やかになりそうね」
――途中SA。
二台停車。
その瞬間。
「塩ソフト!!」
ちょこみんと、
即ダッシュ。
「海沿い来ると絶対食べるやつにゃ」
La lune bleue .が笑う。
アオロビは、
缶コーヒーを飲みながら空を見る。
青空。
海風。
少しだけ夏の匂い。
「……なんか、
もう旅行始まってる感じするね」
静かな声。
その時。
ぴたぽんが、
ふわっと笑った。
「みんな居ると、
移動中からイベントぽん〜」
数秒。
誰も否定しなかった。
そして。
高速を降りる。
窓の向こう。
ついに見えてきた。
青い海。
広い水平線。
白い波。
「うわぁぁぁぁ!!!」
ちょこみんとの声が、
無線越しに響く。
「テンション最大にゃ」
La lune bleue .が笑う。
その時。
みるくが、
小さく目を細めた。
「……綺麗」
静かな声。
海沿いキャンプ場へ向かう、
二台のハイエース。
Gleam Garden、
二度目のキャンプ旅行が。
潮風と一緒に、
静かに始まろうとしていた。
海沿いの道路を抜ける。
窓の向こう。
青い海。
白い波。
そして。
「海だーーーーーー!!!」
ちょこみんとの声が、
無線越しに響いていた。
「まだ駐車場入ってないにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
その頃。
1号車。
みるくは、
静かに窓の外を見ていた。
海。
光。
揺れる波。
「……綺麗」
小さな声。
ローシャも、
少しだけ目を細める。
「海の近くって、
空気柔らかいわね」
潮風が、
少しだけ窓から入る。
その時。
チノが真顔で言った。
「虫、
まだ少ないです」
「まだ気にしてたのね」
ルクレティアが苦笑した。
――そして。
キャンプ場到着。
海沿い。
松林。
白い砂。
少し高い場所に、
テントサイトが並んでいる。
波の音が、
ずっと聞こえていた。
「うわぁぁぁぁ……」
アオロビが、
少し感動した顔をする。
「これは良いなぁ」
「めちゃくちゃ海近いぽん〜」
ぴたぽんも目を輝かせる。
その瞬間。
「行ってくる!!!」
ちょこみんと、
海へダッシュ。
「まだ荷物!!」
アオロビが吹き出す。
「みんとしゃん、
絶対そうなると思ったぽん〜」
その横で。
ティラミスは、
静かに海を見ていた。
波音。
潮風。
空。
「……音、
良い」
小さな呟き。
La lune bleue .が、
少しだけ笑う。
「ティラミスさん、
海の静かな部分好きそうにゃ」
「……人少ない海、
好き」
その後。
荷下ろし開始。
しかし。
「待って」
アオロビが固まる。
「前回より荷物倍ない?」
「あります」
チノ真顔。
テント。
椅子。
クーラーボックス。
花火。
遊具。
水鉄砲。
浮き輪。
「なんで浮き輪あるの!?」
「海だから!!」
ちょこみんと即答。
「説得力あるにゃ」
La lune bleue .が吹き出した。
その頃。
ルクレティアとローシャは、
既に設営位置を見ていた。
「風向きこっちね」
「木陰側使いましょうか」
かなり慣れてきていた。
「二回目って、
人って成長するんだねぇ」
アオロビが苦笑する。
その時。
ティラミスが、
静かにテント袋を持ち上げた。
「……やる」
数秒。
「ティラさん、
完全に職人ポジションになってる」
La lune bleue .が笑う。
設営開始。
前回より、
全員かなり動けていた。
- ポール組み立て
- ペグ打ち
- シート固定
- 荷物整理
自然に役割分担されていく。
その時。
みるくが、
少し驚いた顔をする。
「……前より早い」
「経験者になったぽん〜」
ぴたぽんが笑った。
その頃。
ちょこみんとは。
「見てーーー!!!」
既に海へ入っていた。
「早すぎるにゃ!!!」
La lune bleue .が吹き出す。
「まだ設営終わってない!」
「だって海!!!」
完全に小学生だった。
その瞬間。
ばしゃっ。
「うわっ!?」
アオロビ被弾。
犯人。
ちょこみんと。
「えへへ!!」
「まだ靴なんだけど!?」
「あおちーも来なよー!!」
「冷たいの苦手なんだって!」
その時。
La lune bleue .が、
後ろから静かに押した。
どぼん。
数秒。
「ネコさん???」
「海に来たなら、
入るにゃ」
爆笑。
「強制参加ぽん〜!!」
ぴたぽんが笑い崩れる。
その後。
設営完了。
海風の中。
三つのテントが、
綺麗に並んでいた。
その瞬間。
「遊ぶ!!!」
ちょこみんと、
第二ラウンド開始。
バドミントン。
フリスビー。
ボール。
水鉄砲。
完全レジャー状態だった。
「ちょこ姉、
体力どうなってるの」
アオロビが笑う。
その横で。
チノは、
真顔で貝殻を集めていた。
「綺麗です」
「ちーちゃん、
海来ると収集癖出るにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その時。
みるくが、
波打ち際へ座る。
静かな波音。
白い泡。
少し冷たい水。
ローシャが、
その隣へ座った。
「海、
好き?」
みるくは、
少しだけ頷く。
「……見てると、
落ち着きます」
静かな声。
風が、
髪を揺らす。
その頃。
アオロビは、
砂浜へ座っていた。
「……なんか、
もう満足感ある」
「まだ昼にゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
その時。
ルクレティアが、
少し離れた場所から全員を見る。
海。
笑い声。
走り回るちょこみんと。
静かに遊ぶみるく。
波を見るティラミス。
貝殻集めるチノ。
騒がしいアオロビ。
そして。
その光景へ、
少しだけ目を細めた。
「……良いわね」
小さな呟きは。
潮風と一緒に、
静かに海へ溶けていった。
夕方。
海沿いキャンプ場。
空が、
少しずつオレンジ色へ変わり始めていた。
波音。
潮風。
焚き火の匂い。
そして。
「お腹空いたーーーー!!!」
ちょこみんとの声が、
キャンプ場へ響く。
「遊び倒した人の声にゃ」
La lune bleue .が笑った。
昼から:
- 海
- バドミントン
- 水鉄砲
- フリスビー
- 砂浜鬼ごっこ
かなり全力だった。
その頃。
アオロビは、
椅子へ沈んでいる。
「……疲れた」
「あおさん、
途中から普通に砂浜で倒れてたぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「だって暑いし!」
「みんとさんだけ無限体力にゃ」
その時。
ルクレティアが、
クーラーボックスを開ける。
「さて」
静かな声。
「夕食作りましょうか」
数秒。
「来た」
アオロビが起き上がる。
今回の夕食は:
メイン
- 海辺キャンプカレー
サブ
- 焼き海鮮
- 焼き野菜
- ホイル焼き
- 焼きマシュマロ
かなり豪華だった。
「カレー!!!」
ちょこみんと、
再び元気になる。
「食欲復活早いにゃ」
La lune bleue .が吹き出した。
そして。
自然に役割分担が始まる。
■ カレー班
ルクレティア
ローシャ
みるく
■ 火起こし班
ティラミス
アオロビ
■ ご飯炊き班
ぴたぽん
チノ
■ 遊撃班(邪魔)
ちょこみんと
La lune bleue .
「“邪魔”って何!?」
ちょこみんとが吹き出す。
「実際そうにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その頃。
ローシャは、
静かに野菜を切っていた。
手際が良い。
「ローシャさん、
包丁慣れてない?」
アオロビが聞く。
「一人暮らし長いと、
自然にね」
静かな返答。
その横で。
みるくが、
じゃがいもの皮を剥いている。
かなり慎重。
「みるしゃん、
丁寧ぽん〜」
ぴたぽんが覗き込む。
「……失敗したくないので」
「かわいいにゃ」
La lune bleue .が笑った。
その頃。
少し離れた場所。
ぴたぽんとチノは、
飯盒の前で真剣だった。
「お米って、
最初どれくらい洗うぽん?」
「動画だと、
透明になるまででした」
「なるほどぽん〜」
かなり真面目だった。
その時。
アオロビが、
炭を弄りながら笑う。
「ぴたさん達、
なんか家庭科の授業みたい」
「真面目空間にゃ」
La lune bleue .も肩を震わせる。
チノは、
真顔で飯盒を見る。
「……責任重大です」
「お米は重要ぽん〜」
ぴたぽんも真剣だった。
その頃。
ティラミスは、
静かに炭を調整していた。
火加減。
薪位置。
空気量。
妙に上手い。
「ティラさん、
なんでそんな火扱えるの」
アオロビが聞く。
「……動画で」
「万能すぎるにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
その時。
「見て!!」
ちょこみんと、
巨大水鉄砲を持っていた。
「なんでまだ持ってるの!?」
アオロビが吹き出す。
「戦えるかなって!」
「何とにゃ」
その瞬間。
ばしゃっ。
「冷っ!?」
アオロビ被弾。
「ちょこ姉!!」
「えへへ!!」
完全に小学生だった。
その頃。
ルクレティアは、
静かに鍋を混ぜていた。
玉ねぎ。
にんじん。
じゃがいも。
肉。
炒める音。
夕方の海風。
「キャンプのカレーって、
なんでこんな強いんだろうねぇ」
アオロビが呟く。
「外補正ぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「あと、
みんなで作る補正にゃ」
La lune bleue .も頷く。
その時。
ルクレティアが、
静かに言った。
「“手間”が入るからじゃない?」
数秒。
「ん?」
「家だと、
もっと効率考えるでしょう?」
静かな声。
「でもキャンプって、
不便なのよ」
波音。
焚き火。
夕暮れ。
「火を起こして、
ご飯炊いて、
外で待つ」
「……あー」
ローシャが、
少しだけ笑った。
「それ込みで美味しいのね」
その頃。
飯盒前。
「……」
「……」
ぴたぽんとチノ、
真剣だった。
「まだ開けちゃダメぽん?」
「蒸らしです」
「ご飯難しいぽん〜」
その時。
ちょこみんとが、
後ろから覗き込む。
「まだー!?」
「開けると怒られるぽん〜!」
「誰に」
「なんか全部にゃ」
笑い声。
そして。
数分後。
「……よし」
チノが、
静かに蓋を開ける。
湯気。
炊き立ての匂い。
数秒。
「うわぁぁぁ……」
ちょこみんと、
目を輝かせる。
「成功ぽん〜!!」
ぴたぽんも嬉しそうだった。
「ちーちゃん達すごい」
みるくが小さく笑う。
その時。
ルクレティアが、
カレーを盛り始める。
「出来たわよ」
数秒静止。
「うおおおおお!!!」
ちょこみんと、
最速で皿を持った。
「並ぶの早いにゃ!!」
La lune bleue .が吹き出す。
海辺。
夕焼け。
焚き火。
そして。
みんなで作った、
海キャンプカレー。
「……うま」
アオロビが、
静かに呟く。
「ご飯、
強いです」
チノ真顔。
「炊き立てぽん〜」
ぴたぽんも笑う。
その横で。
みるくが、
少しだけ目を細めた。
「……なんか、
安心する味です」
静かな声。
その時。
La lune bleue .が、
海を見ながら小さく笑う。
「夕方の海とカレー、
結構贅沢にゃ」
数秒。
波音だけが聞こえる。
オレンジ色の空。
揺れるランタン。
そして。
焚き火を囲む、
Gleam Gardenの穏やかな笑い声が。
海風の中へ、
静かに広がっていた。
夜。
海沿いキャンプ場。
夕食も終わり。
焚き火の火が、
ゆっくり揺れていた。
波音。
潮風。
暗い海。
ランタンの暖色光。
完全に、
“夜キャンプ”の空気だった。
「はぁ〜〜〜……」
ちょこみんとが、
椅子へ沈む。
「食べた〜……」
「みんとさん、
幸せそうにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その横で。
チノは、
まだ焼きマシュマロを見ていた。
「……伸びます」
「まだ見てる」
アオロビが吹き出す。
その時。
ぴたぽんが、
焚き火を見ながらぽつり。
「夜の海って、
ちょっと怖いぽん〜」
数秒。
静かな波音。
暗い海。
遠くの光。
昼とは全然違う空気だった。
その瞬間。
ちょこみんとの目が光る。
「あっ」
数秒。
「ダメな顔してるにゃ」
La lune bleue .が察した。
「肝試ししよう!!!」
数秒静止。
「来た」
アオロビが頭を抱える。
「絶対言うと思ったぽん〜」
ぴたぽんが苦笑する。
その時。
チノが、
真顔で固まった。
「……」
「ちーちゃん?」
「帰ります」
「まだ始まってないにゃ!!」
La lune bleue .が吹き出した。
――数十分後。
海沿い遊歩道。
ランタン数個。
暗い松林。
波音。
海風。
完全に雰囲気があった。
「いや、
普通に怖いんだけど」
アオロビが小声になる。
「アオさん、
さっきから弱いにゃ」
La lune bleue .が笑う。
今回の並びは:
先頭
- ルクレティア
- ティラミス
中央
- ローシャ
- みるく
- チノ
後方
- アオロビ
- La lune bleue .
- ぴたぽん
- ちょこみんと
だった。
「なんで後ろ!?」
ちょこみんとが抗議する。
「言い出しっぺだからにゃ」
「理不尽!!」
その時。
ざざぁ……
波が、
少し強く鳴る。
風が吹く。
松林が揺れる。
ガササッ。
「ひっ」
ちょこみんと、
即ぴたぽんへ抱きつく。
「みんとしゃん、
怖がってるぽん〜」
「だって怖いじゃん!?」
その頃。
アオロビは、
かなり周囲警戒していた。
「なんかさぁ……」
「ん?」
「夜の海って、
“何か居そう感”あるよね」
数秒。
「やめるぽん〜!」
ぴたぽんが笑う。
その時。
チノが、
真顔で後ろを見る。
数秒。
「……誰か居ます」
静止。
「チノさん???」
アオロビの声が裏返る。
「冗談です」
「やめろぉぉぉ!!!」
完全に悲鳴だった。
La lune bleue .
笑い崩れる。
「アオさん今日一番良い声出たにゃ」
「ネコさん笑うなって!!」
その時。
ばさっ!!
「うわぁぁぁっ!?」
今度は、
鳥だった。
松林から飛び立っただけ。
数秒。
「アオおねぇちゃん、
びっくりしすぎです」
チノ真顔。
「チノさんに言われたくない!」
笑い声。
その頃。
先頭組。
ルクレティアとティラミスは、
妙に落ち着いていた。
「ティラちゃん、
平気なの?」
ルクレティアが聞く。
「……暗いだけ」
静かな返答。
波音。
月明かり。
黒い海。
ティラミスは、
少しだけ海を見た。
「……綺麗」
その声に。
みるくも、
小さく頷く。
「……怖いけど、
綺麗です」
その時。
ローシャが、
少し笑った。
「夜の海って、
感情揺れるのよね」
数秒。
確かに。
怖い。
でも綺麗。
静かなのに、
落ち着かない。
そんな空気だった。
――そして。
遊歩道終点。
小さな展望スペース。
全員、
自然と足を止める。
夜の海。
月。
白い波。
暗い水平線。
「……」
誰も、
少し喋らなかった。
波音だけが聞こえる。
その空気を。
ちょこみんとが、
小さく壊した。
「……なんかさ」
「ん?」
「こういうの、
あとから思い出すやつだよね」
静かな声。
数秒。
「分かるにゃ」
La lune bleue .が、
少しだけ笑った。
――キャンプサイトへ帰還。
「はぁぁぁ……」
ちょこみんと、
焚き火前へ崩れ落ちる。
「疲れたぁ……」
「自分で言い出したにゃ」
その時。
アオロビが、
ふと思い出したように言う。
「そういえば、
花火あるじゃん」
数秒。
「あっ」
ちょこみんと復活。
「やる!!!」
「回復早いぽん〜」
――砂浜。
手持ち花火。
小さなバケツ。
夜の海。
ぱちぱち。
火花が揺れる。
「うわぁ〜〜〜……」
みるくが、
小さく目を細める。
「綺麗……」
静かな声。
その横で。
チノは、
真顔で線香花火を守っていた。
「……落ちるな……」
「チノさん本気」
アオロビが吹き出す。
その時。
ちょこみんとが、
花火を振り回しかける。
「危ないにゃ!!!」
La lune bleue .が即停止。
「ちゃんと前向ける!」
「はーい!」
完全に小学生だった。
その頃。
ルクレティアは、
少し離れた場所で海を見ていた。
花火の光。
笑い声。
波音。
その横へ、
ローシャが並ぶ。
「……静かね」
「ええ」
ルクレティアが小さく笑う。
「でも、
賑やかでしょう?」
数秒。
遠くでは:
「あおちー火花飛んだ!!」
「熱っ!?」
「みんとしゃん暴れすぎぽん〜!」
「ネコさん笑ってないで助けて!」
完全に騒がしかった。
ローシャが、
少し肩を震わせる。
「……確かに」
花火の光が、
夜の海へ揺れていた。
そして。
遊び終わった頃。
「さて」
ルクレティアが、
静かに言う。
「今度は、
寝る場所決めましょうか」
数秒。
「あっ」
全員止まる。
今回のテント割りは:
■ 大型テント
- ちょこみんと
- ローシャ
- チノ
- ぴたぽん
■ 中型テント
- アオロビ
- La lune bleue .
- ティラミス
■ 小型テント
- ルクレティア
- みるく
「おぉ、
今回かなり違うにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「ローシャさん、
ちょこ姉の相手お願いします」
アオロビが苦笑する。
「覚悟してるわ」
ローシャも苦笑した。
その横で。
ぴたぽんが、
既に少し眠そうだった。
「大型、
たぶん騒がしいぽん〜」
「絶対そうにゃ」
その時。
みるくが、
少しだけルクレティアを見る。
「……よろしくお願いします」
ルクレティアは、
小さく笑った。
「ええ、
静かに眠れそうね」
波音。
潮風。
花火の残り香。
そして。
これから始まる、
“テントの夜”を想像しながら。
海辺のキャンプは、
まだ静かに続いていこうとしていた。
夜。
海沿いキャンプ場。
花火も終わり。
焚き火も小さくなっていた。
波音だけが、
静かに響いている。
そして。
それぞれ、
テントへ戻る時間だった。
■ 大型テント
ちょこみんと
ローシャ
チノ
ぴたぽん
「ひろーーーい!!」
ちょこみんと、
入った瞬間ダイブ。
「みんとさん、
絶対静かに寝ないぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その頃。
ローシャは、
静かに寝袋を整えていた。
「ろしゃろしゃ、
妙にキャンプ慣れてきてない?」
ちょこみんとが聞く。
「二回目だからね」
静かな返答。
「あと、
みんとさん止める係必要でしょう?」
「えっ」
「否定できないぽん〜」
笑い声。
その時。
チノが、
壁際へ綺麗に収まる。
「……ここ落ち着きます」
「ちーちゃん、
本当に猫ぽん」
ぴたぽんが肩を震わせた。
その後。
数分。
「ねぇ」
ちょこみんとが、
寝袋へ潜りながら聞く。
「みんなさ、
無人島行ったら生き残れる?」
数秒。
「急に重い」
ローシャが吹き出す。
「みんとしゃん、
修学旅行テンションぽん〜」
「えー気になるじゃん!」
その時。
チノが、
真顔で言った。
「みんとおねぇちゃん、
初日で海入って遊びます」
「否定できない」
ローシャ即答。
「えぇ!?」
「そのまま魚追いかけてそうぽん〜」
「やりそう!!」
笑い声。
その時。
ローシャが、
少しだけ考える。
「意外と、
ぴたさん強そう」
「ウチ?」
「火起こし出来るし、
料理出来るし、
人落ち着かせるし」
数秒。
「確かにぽん〜」
ぴたぽん、
ちょっと嬉しそうだった。
その頃。
ちょこみんとは、
まだ騒いでいた。
「じゃあちのちのは!?」
「……」
チノ真顔。
「木陰に秘密基地作ります」
数秒。
「生き残るタイプだ」
ローシャが吹き出す。
「虫少ない場所探します」
「そこ最優先ぽん?」
ぴたぽん笑い崩壊。
その時。
ちょこみんとが、
急に寝袋から顔を出した。
「ろしゃろしゃは?」
「私?」
「無人島」
ローシャは、
少しだけ考える。
「……皆の食事管理してそう」
数秒。
「ありそう」
全員納得。
「“まず水分摂って”
って言ってそうぽん〜」
「完全に保護者」
笑い声。
そして。
数分後。
「……すぅ」
一番最初に寝たのは、
ぴたぽんだった。
「早い」
ローシャが苦笑する。
「ぴたさん、
キャンプ来ると即寝するね」
その頃。
ちょこみんとは、
まだ元気だった。
「ねぇねぇ、
トランプしない!?」
「今から!?」
「夜更かしイベント!!」
チノが、
静かに寝袋へ潜る。
「……嫌な予感します」
「ちのちの逃げるな」
■ 中型テント
アオロビ
La lune bleue .
ティラミス
こちらは、
かなり空気が違った。
静か。
波音がよく聞こえる。
アオロビは、
寝袋へ転がりながら息を吐く。
「……このテント、
夜属性しか居ない」
「否定できないにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その頃。
ティラミスは、
ランタンの灯りを少し弱めていた。
「ティラさん、
その動き慣れてる」
「……眩しいと眠れない」
「猫にゃ」
「ネコさん居るしねぇ」
笑い声。
その後。
少し静かな時間。
波音だけが聞こえる。
その時。
アオロビが、
ぽつり。
「……なんかさ」
「ん?」
「夜の海って、
曲作れそうだよね」
数秒。
La lune bleue .が、
少しだけ笑った。
「アオさん、
すぐ曲になるにゃ」
「でも分かる」
ティラミスも、
静かに頷く。
「……音多いのに、
静か」
その表現に。
アオロビが少し笑う。
「ティラさん、
たまに詩人なんだよなぁ」
その時。
遠くから:
「うわぁぁぁ!?」
「みんとさん静かに〜!」
大型テントの声。
数秒。
「……向こう元気だにゃ」
La lune bleue .が吹き出した。
■ 小型テント
ルクレティア
みるく
こちらは、
かなり静かだった。
小さなランタン。
毛布。
波音。
みるくは、
毛布へ包まりながら小さく息を吐く。
「……落ち着きます」
静かな声。
ルクレティアは、
少しだけ笑った。
「狭い方が安心するタイプ?」
「……ちょっと」
その時。
遠くから:
「UNO!!」
「今!?」
「ちのちの逃げるなぁ!!」
大型テント。
数秒。
みるく、
少し笑う。
「……元気ですね」
「ええ」
ルクレティアも苦笑する。
その後。
少し静かな時間。
波音。
風。
ランタンの灯り。
みるくが、
ぽつり。
「……ルクさんって、
結構面倒見良いですよね」
数秒。
ルクレティア、
少し止まる。
「急ね」
「なんとなく、
思ってました」
静かな声。
「みんなの事、
ちゃんと見てるので」
波音だけが響く。
そして。
ルクレティアは、
少しだけ困ったように笑った。
「……放っておけないだけよ」
その頃。
大型テントでは。
「負けた人変顔ね!!」
「なんで!?」
「修学旅行すぎる」
「おねぇちゃん、
元気すぎます……」
チノ、
かなり巻き込まれていた。
そして。
中型テントでは。
アオロビが、
波音を聞きながら小さく呟く。
「……こういう夜、
結構好きかも」
静かな声。
海風。
波音。
笑い声。
そして。
少し騒がしくて、
少し穏やかな。
Gleam Gardenのキャンプの夜は。
まだ、
ゆっくり続いていく。
朝。
海沿いキャンプ場。
波音。
潮風。
少し冷たい朝の空気。
そして。
「……さむ」
最初に起きたのは、
アオロビだった。
寝袋から、
半分だけ顔を出す。
ランタンは消えている。
テント越しに、
朝日が少し透けていた。
数秒。
ぼーっとする。
「……海だ」
思い出す。
肝試し。
花火。
UNO。
夜更かし。
完全に修学旅行みたいだった。
その時。
「……すぅ」
横を見る。
La lune bleue .、
毛布へ包まっていた。
ティラミスは、
かなり静かに寝ている。
「このテント、
静かすぎる」
アオロビが小さく笑う。
その頃。
――大型テント。
「……」
「……」
「……」
こちらは惨状だった。
UNO。
トランプ。
お菓子。
全部散乱。
「修学旅行後の部屋にゃ」
La lune bleue .が、
外から見て吹き出した。
ちょこみんとは、
寝袋から完全に転がり出ていた。
ぴたぽんは、
毛布へ埋まっている。
チノは、
壁際で綺麗に丸まっていた。
そして。
ローシャだけ、
既に起きていた。
「ローシャさん、
寝れた?」
アオロビが聞く。
数秒。
「……途中まで」
「何があったの」
ローシャは、
少しだけ遠い目をした。
「UNO罰ゲーム大会」
「まだやってたの!?」
その瞬間。
「……ん」
ちょこみんと復活。
「朝……?」
「みんとさん、
昨日何時まで起きてたにゃ」
「覚えてない!」
「終わってるぽん〜」
ぴたぽんが、
寝ながら笑った。
その頃。
――小型テント。
みるくは、
静かに外を見ていた。
朝の海。
白い波。
朝日。
かなり綺麗だった。
その横で。
ルクレティアが、
ゆっくり起き上がる。
「……おはよう」
「おはようございます」
静かな声。
その時。
みるくが、
少しだけ笑った。
「……海、
朝も綺麗ですね」
ルクレティアも、
静かに外を見る。
数秒。
「……ええ」
波音だけが響く。
――その後。
朝食準備。
焚き火再点火。
お湯。
ホットサンド。
ベーコン。
卵。
スープ。
コーヒー。
「朝ごはんだーーー!!!」
ちょこみんと、
復活していた。
「回復早いにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
その頃。
ティラミスは、
静かにフライパンを見ていた。
「ティラさん、
火加減お願いします」
アオロビが言う。
「……任せて」
数秒後。
焼き加減完璧。
「ティラさん、
キャンプ適性高すぎる」
「……慣れた」
「二回目で?」
笑い声。
その頃。
ぴたぽんとチノは、
ホットサンド係だった。
「チーズ入れすぎぽん?」
「もっと行けます」
「ちーちゃん攻めるぽん〜」
その時。
ちょこみんとが、
後ろから覗き込む。
「いい匂い!!」
「みんとおねぇちゃん、
近いです」
「お腹空いたんだもん!」
完全に子供だった。
――朝食完成。
海を見ながら、
全員で食べる。
朝の潮風。
白い光。
静かな波音。
「……朝の海、
良いなぁ」
アオロビが呟く。
「夜とは全然違うにゃ」
La lune bleue .も頷く。
その時。
みるくが、
小さく目を細める。
「……静かです」
確かに。
昨日より、
少し穏やかな海だった。
その頃。
チノは、
ホットサンドを真顔で見ていた。
「……強いです」
「また食レポ語彙が弱い」
アオロビが吹き出す。
「でも美味しいぽん〜」
ぴたぽんも笑う。
その後。
「食べた!!!」
ちょこみんと、
即立ち上がる。
「また遊ぶ!!!」
「元気すぎるにゃ」
La lune bleue .が笑う。
そして。
二日目、
遊び再開。
海。
浮き輪。
フリスビー。
砂浜。
完全夏休み状態だった。
「あおちー取ってーーー!!」
「遠い遠い!!」
フリスビーが飛ぶ。
その横で。
ぴたぽんとみるくは、
波打ち際を歩いていた。
「朝の海、
落ち着くぽん〜」
「……はい」
静かな波。
足元へ来る水。
かなり穏やかな時間だった。
その頃。
ローシャは、
砂浜へ座っていた。
「ローシャさん、
休憩?」
アオロビが聞く。
「みんとさん見てるだけで疲れるのよ」
数秒。
見る。
ちょこみんと、
浮き輪で爆走していた。
「納得」
その時。
ティラミスが、
静かに海を見る。
波音。
空。
風。
そして。
「……こういう時間、
嫌いじゃない」
小さな声。
アオロビが、
少しだけ笑った。
「ティラさん、
今回結構楽しんでるよね」
数秒。
ティラミスは、
少しだけ考える。
そして。
「……静かな騒がしさ、
くらいが丁度良い」
その表現に。
La lune bleue .が、
少し笑った。
「ティラミスさん、
たまに言葉綺麗にゃ」
波音。
笑い声。
夏の光。
そして。
Gleam Gardenの、
少し騒がしくて穏やかな二日目は。
まだ、
ゆっくり続いていこうとしていた。
昼前。
海沿いキャンプ場。
太陽は、
昨日より少し高かった。
波音。
潮風。
砂浜。
そして。
「お腹空いた!!!」
ちょこみんと、
本日三回目くらいの発言だった。
「遊び続けてたからにゃ」
La lune bleue .が笑う。
午前中も:
- 海
- フリスビー
- 水鉄砲
- 浮き輪
- 貝殻探し
完全に遊び倒していた。
その頃。
アオロビは、
椅子へ沈んでいる。
「……もう日焼けした気がする」
「あおさん、
昨日からずっと外ぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その時。
ルクレティアが、
クーラーボックスを開ける。
「さて」
静かな声。
「最後のお昼にしましょうか」
数秒。
「来たーーー!!!」
ちょこみんと復活。
「体力どうなってるにゃ」
今回の昼食は:
- 焼きそば
- ソーセージ
- 焼きとうもろこし
- 残り食材色々焼き
完全にキャンプ終盤飯だった。
「焼きそばって、
なんで外で食べると強いんだろうねぇ」
アオロビが呟く。
「鉄板補正ぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その頃。
ローシャは、
静かに野菜を切っていた。
ルクレティアは、
鉄板準備。
ティラミスは、
炭調整。
かなり連携が自然になっている。
「二回目だから、
みんな動き分かってるね」
みるくが小さく言う。
「確かににゃ」
La lune bleue .も頷いた。
その時。
ちょこみんとが、
ソーセージを持って騒ぐ。
「見て!!
長い!!」
「みんとさん、
小学生男子みたいぽん〜」
笑い声。
その横で。
チノは、
真顔でとうもろこしを見ていた。
「……強いです」
「チノさん、
食べ物全部“強い”判定」
アオロビが吹き出す。
その後。
焼ける音。
ソースの匂い。
海風。
かなり、
“最後のご飯”感があった。
「……終わるの、
ちょっと寂しいですね」
みるくが、
小さく呟く。
数秒。
ローシャが、
少しだけ笑った。
「二日目って、
急に終わるのよね」
「分かるにゃ」
La lune bleue .も頷く。
その時。
ぴたぽんが、
焼きそばを食べながら笑う。
「でも、
いっぱい遊んだぽん〜」
静かな声。
確かに。
海。
夜の肝試し。
花火。
UNO。
波音。
全部、
ちゃんと“旅行”だった。
その時。
アオロビが、
小さく笑う。
「なんか今回、
“夏休み”って感じだったね」
数秒。
「分かる!!!」
ちょこみんと即答。
「ずっと楽しかった!」
その声に。
みんな、
少しだけ笑った。
――昼食後。
撤収開始。
そして。
「……」
「……」
「……」
全員、
荷物量を見て固まる。
「増えてる」
アオロビ真顔。
「なんで帰りの方が多く見えるの」
「キャンプあるあるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「袋、
帰りだけ小さくなるにゃ」
「絶対おかしい」
その頃。
ティラミスは、
静かにテントを畳んでいた。
しかも早い。
「ティラさん、
もうキャンプ職人だ」
アオロビが吹き出す。
「……慣れた」
「適応力高すぎるぽん〜」
その横で。
チノが、
真顔で貝殻を袋へ入れていた。
「お土産です」
「ちーちゃん、
結構楽しんでたにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「……悪くなかったです」
静かな返答。
その頃。
みるくは、
少し離れた場所で海を見ていた。
昼の海。
白い波。
青い空。
風。
その隣へ、
ルクレティアが来る。
「名残惜しい?」
みるくは、
少しだけ頷いた。
「……はい」
静かな声。
「また来たいです」
数秒。
ルクレティアは、
小さく笑った。
「ええ」
「また来ましょう」
――撤収完了。
二台のハイエース。
荷物満載。
少し疲れた空気。
でも。
どこか満足そうだった。
「帰り絶対寝るぽん〜」
ぴたぽん、
既に眠そう。
「みんとさんも静かだにゃ」
見る。
ちょこみんと、
かなり電池切れ寸前だった。
「……楽しかったぁ……」
「完全燃焼してる」
アオロビが笑う。
その時。
La lune bleue .が、
窓の外の海を見る。
「……夏終わりそうな気分にゃ」
静かな声。
数秒。
確かに。
二日しか経っていないのに。
少しだけ、
“夏の思い出”みたいな空気があった。
その頃。
1号車。
みるくは、
静かに波を見ていた。
ローシャは、
少し眠そう。
チノは、
貝殻袋を抱えている。
そして。
ルクレティアが、
静かに車を走らせる。
海沿い道路。
流れていく景色。
潮風。
夏の空。
その時。
アオロビから、
無線が入る。
『……また来ようか』
数秒。
そして。
『行く!!』
ちょこみんとの声が、
即返ってきた。
笑い声。
波音。
そして。
Gleam Garden、
二度目のアウトドアキャンプは。
少し騒がしくて。
少し穏やかなまま。
静かに、
思い出になっていった。
44:お手伝いさん、チノ
昼。
共有ルーム。
今日は珍しく、
全員かなり忙しかった。
資料。
機材。
ノートPC。
完全に作業日だった。
その時。
ルクレティアが、
小さく息を吐く。
「……終わらないわね」
「今日多いにゃ」
La lune bleue .も苦笑する。
ローシャは、
音源確認中。
アオロビは、
編集作業。
みるくは、
資料整理。
ぴたぽんは、
スケジュール確認。
ちょこみんとは――
「アイス休憩!!!」
「ちょこ姉だけ自由すぎる」
アオロビが吹き出した。
その頃。
チノは、
静かに部屋を見ていた。
数秒。
「……」
そして。
すっ……
無言で動き始めた。
最初は、
誰も気づかなかった。
――数分後。
「……あれ?」
アオロビが顔を上げる。
「コーヒー増えてる」
机を見る。
温かいコーヒー。
しかも、
ちゃんと各自違う。
「えっ」
その時。
チノが、
静かに戻ってくる。
「補充です」
真顔。
「チノさん!?」
「アオおねぇちゃん、
砂糖多めでしたよね」
「覚えてるの!?」
その頃。
ローシャの横には、
静かに追加の資料が整理されていた。
付箋付き。
順番付き。
「……」
ローシャ、
静かに止まる。
「チノちゃん?」
「見づらそうだったので」
「仕事出来るにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
その時。
みるくが、
小さく声を漏らす。
「……ブランケット」
膝を見る。
いつの間にか、
毛布が掛かっていた。
数秒。
「チノちゃん?」
「冷えてたので」
静かな返答。
みるく、
少しだけ笑う。
「……ありがとうございます」
その頃。
ルクレティアは、
真顔で固まっていた。
机。
書類。
全部整理されている。
しかも。
かなり綺麗。
「……」
「ルクしゃん、
顔止まってるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その時。
ルクレティアが、
静かに聞く。
「……チノちゃん、
これ全部?」
「はい」
「いつの間に」
「見てました」
数秒。
「怖いくらい気が利くにゃ」
La lune bleue .が肩を震わせた。
その頃。
ちょこみんとは。
「ちのちの!!」
「?」
「アイス持ってきて!!」
数秒。
全員静止。
「ちょこ姉???」
アオロビが吹き出す。
チノは、
少し考えた。
そして。
「……冷凍庫です」
真顔。
爆笑。
「正論ぽん〜!!」
ぴたぽん笑い崩壊。
その後。
作業再開。
しかし。
チノのお手伝い能力は、
止まらなかった。
- コード整理
- 飲み物補充
- 落ちたペン拾う
- 書類順番直す
- エアコン温度調整
- お菓子補給
全部、
静かにやる。
気づくと終わってる。
その時。
アオロビが、
小さく呟く。
「……チノさん、
居ると生活力上がる」
「分かるわ」
ローシャも頷く。
「静かなサポート力高すぎるにゃ」
La lune bleue .も笑う。
その頃。
チノは、
真顔で掃除機をかけていた。
「……」
「チノさん、
なんでそんな慣れてるの」
アオロビが聞く。
数秒。
「お手伝い、
好きなので」
静かな返答。
その時。
ぴたぽんが、
ふわっと笑う。
「チノしゃん、
“気づいたら助かってる”タイプぽん〜」
数秒。
確かに。
派手じゃない。
前に出ない。
でも。
居るだけで、
空間が整う。
そんな感じだった。
その時。
ルクレティアが、
静かにコーヒーを飲む。
そして。
ぽつり。
「……嫁力高いわね」
数秒静止。
「えっ」
チノ、
止まる。
「ルクさん、
今なんて?」
アオロビが吹き出す。
「いや、
だって」
ルクレティア、
かなり真面目だった。
「気が利くし、
整理出来るし、
生活力あるし」
「確かににゃ」
La lune bleue .が笑う。
その瞬間。
ちょこみんとが、
勢いよく抱きつく。
「ちのちのをお嫁さんにしたい!!」
「重いです」
真顔。
爆笑。
その頃。
チノは、
静かに掃除機を止める。
そして。
ぽつり。
「……でも、
みんな居ると楽しいので」
数秒。
共有ルームが、
少し静かになる。
その後。
「ちーちゃん、
良い子すぎるにゃ」
La lune bleue .が笑った。
今日も。
Gleam Gardenの共有ルームには。
穏やかで、
少し騒がしい時間が流れていた。
45:みんなで共同生活をしたら…?
夜。
共有ルーム。
今日は珍しく、
全員かなりまったりしていた。
ソファ。
クッション。
お菓子。
完全オフ空間。
その時。
アオロビが、
ぽつりと言った。
「そういえばさ」
「ん?」
ちょこみんとが顔を上げる。
「もしみんなで、
本当に共同生活したらどうなるんだろうね」
数秒。
「始まったにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「でも絶対面白いぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
その瞬間。
「毎日楽しい!!」
ちょこみんと即答。
「ちょこ姉はそう」
アオロビが吹き出す。
「毎日パーティ!!」
「絶対うるさいにゃ」
La lune bleue .が肩を震わせた。
その時。
ローシャが、
静かに紅茶を置く。
「でも、
役割分かれそうよね」
数秒。
「確かに」
アオロビも頷く。
その瞬間。
「ルクさん管理人」
全員一致。
「早いにゃ」
La lune bleue .が吹き出した。
ルクレティア、
少し止まる。
「……いつも、そう言ってくるけど…」
「絶対生活管理してるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「“ちゃんと寝なさい”
“ちゃんと片付けなさい”
って言ってる」
「でも自分は食べてないにゃ」
数秒静止。
「ネコさん???」
アオロビ吹き出す。
「事実よね」
ローシャ追撃。
「昨日コーヒーだけでした」
チノ真顔。
「ちーちゃん報告係やめなさい」
爆笑。
その頃。
ちょこみんとは、
既に別方向へ暴走していた。
「毎日ゲーム大会しよ!!」
「毎日やってそうにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「あと絶対、
深夜にアイス食べてる」
「食べる!!」
否定しない。
その時。
みるくが、
小さく口を開く。
「……でも、
夜静かな時間もありそうです」
数秒。
「分かるぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
「みんな好き勝手してるけど、
同じ空間に居る感じ」
静かな声。
その時。
アオロビが、
少し笑う。
「分かる。
誰か作業してて、
誰かゲームしてて、
誰か寝てる」
「そして、
みんとさんだけ騒がしいにゃ」
「なんで!?」
笑い声。
その頃。
ティラミスが、
ぽつり。
「……静かな部屋欲しい」
数秒。
「ティラさん、
絶対避難部屋作る」
アオロビが吹き出す。
「“入室時ノック”って貼ってありそうにゃ」
「……貼る」
「やるんだ」
笑い声。
その時。
チノが、
真顔で言った。
「掃除当番、
みんとおねぇちゃん不安です」
「えっ」
「分かるにゃ」
La lune bleue .即答。
「みんとしゃん、
途中で遊ぶぽん〜」
「ちゃんとやるよ!?」
数秒。
「……半分くらい」
ローシャが静かに言った。
爆笑。
その頃。
ぴたぽんが、
ふわっと笑う。
「でも、
料理は楽しそうぽん〜」
「分かる!!」
ちょこみんと即反応。
「みんなでご飯作りたい!」
「みんとさん、
つまみ食い担当にゃ」
「なんで!?」
「絶対する」
アオロビが笑った。
その時。
ルクレティアが、
静かに考える。
「でも、
一番危ないのは……」
数秒。
「?」
「冷蔵庫のプリン争奪戦ね」
静止。
その瞬間。
「それだ」
アオロビ吹き出す。
「絶対起きるにゃ」
La lune bleue .も笑い崩れる。
「名前書かなきゃ!!」
ちょこみんとが騒ぐ。
「みんとさん、
勝手に食べそうぽん〜」
「食べないよ!?」
数秒。
「……限定プリンなら危ない」
ローシャ真顔。
爆笑。
その頃。
みるくが、
小さく笑っていた。
「……でも、
ちょっと楽しそうです」
静かな声。
「賑やかだけど、
帰って来れる場所ある感じ」
数秒。
その空気に。
みんな、
少しだけ静かになる。
その後。
La lune bleue .が、
小さく笑った。
「……もう半分くらい、
共同生活みたいなものにゃ」
数秒。
確かに。
誰かが笑って。
誰かが作業して。
誰かが寝て。
誰かが食べて。
そんな時間が、
もう自然になっていた。
その時。
ちょこみんとが、
勢いよく立ち上がる。
「よし!!」
「ん?」
「共同生活したら、
毎日たこ焼きパーティしよう!!」
「絶対太るにゃ」
笑い声。
今日も。
Gleam Gardenの共有ルームには。
穏やかで、
少し騒がしい時間が流れていた。
46:好きなアトラクション
夜。
共有ルーム。
今日はかなり賑やかだった。
理由。
ちょこみんとが、
テーマパーク動画を見始めたから。
「うわぁぁぁ!!
これ乗りたい!!!」
「始まったにゃ」
La lune bleue .が笑う。
巨大ジェットコースター。
絶叫。
夜景。
完全に派手だった。
その時。
アオロビが、
少し顔を引く。
「いや、
それ怖いやつじゃん」
「えっ!?」
ちょこみんと、
信じられない顔をする。
「あおちー、
絶叫ダメなの!?」
「ダメっていうか、
浮遊感が苦手」
数秒。
「アオさん、
意外と弱いにゃ」
La lune bleue .が吹き出した。
その時。
ぴたぽんが、
ふわっと笑う。
「ウチ、
観覧車好きぽん〜」
「ぴたさんっぽい」
みるくが小さく笑う。
「ゆっくり景色見れるぽん〜」
静かな返答。
「あと夜」
「ぴたさん、
空気派にゃ」
その頃。
ローシャが、
紅茶を飲みながら言う。
「私は……
お化け屋敷系好きかも」
数秒。
「えっ」
アオロビ止まる。
「ローシャさん、
そっち行くんだ」
「怖がる人見るの面白いのよ」
静かな返答。
「ローシャさん、
意外と悪いぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その時。
チノが、
真顔で言った。
「嫌です」
「即答」
La lune bleue .が吹き出す。
「暗いです」
「怖いです」
「急に来ます」
「ちーちゃん、
完全敗北してる」
アオロビが笑った。
その頃。
ティラミスが、
ぽつり。
「……水族館」
数秒。
「アトラクション!?」
ちょこみんとが吹き出す。
「……落ち着く」
静かな返答。
「ティラさん、
絶対クラゲ見てるにゃ」
「……好き」
「やっぱり」
笑い声。
その時。
みるくが、
小さく口を開く。
「……メリーゴーランド、
好きです」
数秒。
「かわいい」
ちょこみんとが笑う。
「音楽とか、
ライトとか、
綺麗なので」
静かな返答。
「みるしゃん、
雰囲気楽しむタイプぽん〜」
その頃。
La lune bleue .が、
頬杖をつく。
「にゃんころ、
夜のジェットコースター好きにゃ」
「ネコさん、
夜景側なんだよなぁ」
アオロビが笑う。
「スピード感と、
夜景が合う」
静かな返答。
「あと、
怖いより楽しい派」
「FD乗りは違うなぁ」
「頭文字G混ざってる」
笑い声。
その時。
全員、
自然にルクレティアを見る。
「ルクさんは?」
数秒。
ルクレティアは、
少し考えた。
「……プラネタリウムかしら」
数秒静止。
「急に落ち着いた」
アオロビが吹き出す。
「ルクさん、
絶対好き」
ローシャも頷く。
「静かでしょう?」
ルクレティアが小さく笑う。
「あと、
空間が綺麗」
静かな返答。
「寝そうにゃ」
La lune bleue .が肩を震わせる。
「実際、
寝た事あるわ」
「あるんだ!?」
爆笑。
その瞬間。
ちょこみんとが、
勢いよく立ち上がる。
「よし!!!」
「ん?」
「今度みんなで遊園地行こう!!」
数秒。
「みんとさん、
絶対全部乗るにゃ」
「乗る!!!」
「アオさん、
絶叫で死にそうぽん〜」
「やめろって!」
笑い声。
その時。
チノが、
真顔で言った。
「お化け屋敷、
ルクさんと行きます」
数秒。
「保護者扱いされてるにゃ」
La lune bleue .が吹き出した。
ルクレティアは、
少しだけ苦笑する。
「ええ、
連れて行くわ」
その瞬間。
ちょこみんとが、
アオロビを見る。
「あおちーは絶叫ね!!」
「なんで!?」
「逃げ禁止!!」
「横にネコさん配置するにゃ」
「絶対笑うじゃん!!」
爆笑。
今日も。
Gleam Gardenの共有ルームには。
穏やかで、
少し騒がしい笑い声が広がっていた。
47:テーマパーク
(全5話・長文注意)
第1話
― 夢の国へ出発 ―
早朝。
空港。
「眠い……」
アオロビが、
キャリーケースへ寄りかかっていた。
「アオさん、
顔死んでるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「だって朝早いんだって……」
その横では。
ちょこみんとが、
完全に元気だった。
「うわぁぁぁ!!
楽しみすぎる!!!」
「みんとさん、
朝五時から元気だったにゃ」
La lune bleue .が肩を震わせる。
今回の目的地は。
“夢と魔法の国”。
誰でも知ってる、
あの巨大テーマパークだった。
ただし。
誰も正式名称は言わない。
なんとなく、
全員察している。
「まぁ……
あそこよね」
ローシャが苦笑する。
「ネズミの国ぽん〜」
ぴたぽんが小声で言った。
「それも危ない気がする」
アオロビが吹き出す。
その頃。
ルクレティアは、
既に全員分のチケット確認をしていた。
「ホテル予約確認済み」
「荷物配送確認済み」
「入園時間確認済み」
完全に旅行管理人だった。
「ルクさん、
仕事出来すぎない?」
アオロビが苦笑する。
「慣れてるだけよ」
静かな返答。
その時。
チノが、
真顔で聞く。
「……本当に、
あの耳つけるんですか」
数秒。
「つける!!!」
ちょこみんと即答。
「ちーちゃん絶対似合うにゃ」
La lune bleue .も笑う。
「拒否権ありますか」
「ありません」
「即答ぽん〜」
笑い声。
その頃。
みるくは、
静かにパンフレットを見ていた。
夜景。
お城。
パレード。
ライト。
「……綺麗」
小さな声。
ティラミスも、
その横から少しだけ覗く。
「……夜良さそう」
「ティラさん、
絶対夜景組」
アオロビが笑った。
――そして。
移動。
ホテル到着。
ロビーへ入った瞬間。
「うわぁ……」
みるくが、
小さく声を漏らす。
広い吹き抜け。
豪華な照明。
落ち着いた香り。
完全に、
“夢の国ホテル”だった。
「すごーーーい!!!」
ちょこみんと、
既にテンション最大。
「みんとさん、
まだ入園してないにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
その頃。
チノは、
真顔で周囲を見ていた。
「……床、
綺麗です」
「見る所そこ!?」
アオロビが吹き出した。
その時。
ローシャが、
少し笑う。
「でも、
こういう非日常感いいわね」
静かな返答。
「ホテルだけで旅行感あるぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
――部屋到着。
数秒。
「うわぁぁぁぁ!!!」
ちょこみんと、
即ベッドダイブ。
「広ーーーーーい!!!」
「みんとさん、
絶対やると思ったにゃ」
La lune bleue .が肩を震わせる。
今回の部屋は:
大人数用の、
かなり広めの部屋だった。
窓の外には、
遠くのライト。
テーマパークの音楽も、
少しだけ聞こえる。
「……なんか、
もう楽しい」
アオロビが、
窓際で笑う。
その時。
ルクレティアが、
静かに言った。
「今日は軽く回って、
明日が本番ね」
数秒。
「二日あるの強い!!!」
ちょこみんと、
完全に小学生だった。
その頃。
ティラミスは、
ソファへ座りながらぽつり。
「……人、
多そう」
「そこは覚悟にゃ」
La lune bleue .が笑う。
「でも夜エリア綺麗そうぽん〜」
ぴたぽんも楽しそうだった。
その時。
チノが、
真顔でパンフレットを見ていた。
「……食べ物多いです」
「ちーちゃん、
そこ見てたの?」
アオロビが吹き出す。
「限定メニューあります」
「ガチだにゃ」
その後。
全員、
なんとなく明日の計画を始める。
- 絶叫乗る派
- 雰囲気派
- パレード派
- ご飯派
- 写真派
綺麗に分かれていた。
その時。
ちょこみんとが、
勢いよく立ち上がる。
「よし!!」
「ん?」
「明日、
全部回る!!!」
数秒。
「無理にゃ」
La lune bleue .即答。
「絶対途中で死ぬぽん〜」
ぴたぽん笑う。
その時。
ルクレティアが、
静かにパンフレットを閉じる。
「まぁ」
小さく笑った。
「楽しみましょうか」
窓の外。
ライトアップされた、
“夢の国”。
そして。
少し浮かれた、
Gleam Gardenの夜は。
まだ、
ゆっくり始まったばかりだった。
第2話
― 夢の国、開園 ―
早朝。
ホテル。
「……ねむ……」
アオロビが、
ベッドから半分落ちていた。
その横では。
「起きてーーーー!!!」
ちょこみんと、
朝から最大出力。
「みんとさん、
朝六時です」
チノ真顔。
「でも今日本番だよ!?」
「元気すぎるにゃ……」
La lune bleue .が、
毛布へ包まりながら呻く。
その頃。
ルクレティアは、
既に準備完了だった。
髪。
荷物。
チケット。
完璧。
「ルクさん、
本当に朝強いねぇ」
アオロビが苦笑する。
「今日は遅れる訳にいかないでしょう?」
静かな返答。
その時。
ぴたぽんが、
まだ半分寝ながら言った。
「夢の国の朝、
早いぽん〜……」
「みんな本気だからにゃ」
――そして。
開園前。
テーマパーク入口。
既に人が多い。
かなり多い。
「うわぁ……」
みるくが、
少しだけ圧倒されていた。
「すごい人です……」
「夢の国、
舐めちゃダメにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その頃。
ちょこみんとは、
既に耳カチューシャ装備済みだった。
「見て!!!」
「似合ってるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その横で。
チノが、
かなり真顔だった。
頭には、
小さい耳。
「……恥ずかしいです」
「ちーちゃん可愛いにゃ」
La lune bleue .が肩を震わせる。
「拒否権無かった……」
「似合ってるからヨシ」
アオロビが吹き出した。
その時。
開園音楽。
歓声。
ゲートオープン。
数秒。
「行くよーーーー!!!」
ちょこみんと、
最速ダッシュ。
「待ちなさい!!!」
ルクレティアが追う。
「みんとさん、
絶対先走るにゃ!」
――入園。
完全に、
別世界だった。
音楽。
景色。
お城。
キャスト。
匂い。
全部、
“夢の国”だった。
「うわぁぁぁ……」
みるくが、
少しだけ目を輝かせる。
「……本当に、
夢みたいです」
静かな声。
その横で。
ティラミスが、
空を見上げる。
「……音、
すごい」
「ずっと世界観あるよねぇ」
アオロビも笑った。
その時。
ちょこみんとが、
勢いよくパンフレットを広げる。
「まず絶叫!!!」
「朝イチから!?」
アオロビの顔が引く。
「あおちー逃げない!!」
「怖いんだって!」
「並ぶにゃ」
La lune bleue .、
完全に楽しんでいた。
――数十分後。
絶叫アトラクション前。
「……」
アオロビ、
かなり静かだった。
「顔死んでるにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
「いや高いってこれ!!」
「景色綺麗ぽん〜」
ぴたぽん、
かなり余裕。
その頃。
チノは、
真顔で説明看板を見ていた。
「……落ちます」
「読むな読むな!」
アオロビ悲鳴。
そして。
発進。
数秒後。
「うわぁぁぁぁぁ!!!」
アオロビ絶叫。
「アオさん、
良い声にゃーーー!!」
La lune bleue .、
爆笑。
「みんとさん楽しそうぽん〜!」
「最高ーーーー!!!」
ちょこみんと、
完全優勝していた。
その頃。
ティラミスは。
「……」
無表情だった。
「ティラさん、
怖くないの?」
アオロビが聞く。
「……風強い」
「感想そこ!?」
爆笑。
――その後。
パーク内散策。
限定フード。
写真。
ショップ。
全部イベントだった。
「見て!!
このポップコーン入れ!!!」
ちょこみんと、
既に散財モード。
「荷物増えるにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その頃。
みるくは、
静かにお城を見ていた。
青空。
音楽。
キラキラした装飾。
「……綺麗」
ぽつり。
その横へ、
ルクレティアが来る。
「好き?」
みるくは、
少しだけ頷いた。
「……こういう、
非日常好きです」
静かな返答。
その時。
遠くから。
「あおちー!!
次行くよ!!!」
ちょこみんとの声。
「休憩させろって!!」
「夢の国に休憩は無いにゃ」
爆笑。
その頃。
チノは、
真顔でチュロスを食べていた。
「……強いです」
「チノさん、
食レポずっとそれ」
アオロビが吹き出した。
そして。
夢の国の一日目は。
まだまだ、
始まったばかりだった。
第3話
― 昼の夢の国/パレード/大混乱ショッピング ―
昼過ぎ。
夢の国。
「人すご……」
アオロビが、
少し遠い目をしていた。
午前中だけで:
- 絶叫系
- 暗闇系
- ボート系
- シアター系
- 写真スポット
かなり回っていた。
その横で。
「次どこ行く!?」
ちょこみんと、
まだ元気だった。
「みんとさん、
体力どうなってるにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
その頃。
ぴたぽんは、
ベンチでジュースを飲んでいた。
「人いっぱいぽん〜」
「夢の国だからねぇ」
アオロビも苦笑する。
その時。
ティラミスが、
ぽつり。
「……甘い匂い多い」
数秒。
確かに。
ポップコーン。
キャラメル。
チュロス。
ワッフル。
常に何か美味しそうだった。
その瞬間。
ちょこみんとが、
勢いよく振り返る。
「チュロス食べよう!!!」
「また食べるにゃ」
La lune bleue .が肩を震わせた。
――数十分後。
ベンチ周辺。
全員、
食べ物持っていた。
「テーマパーク飯って、
なんでこんな強いんだろ」
アオロビが呟く。
「非日常補正ぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その頃。
チノは、
限定パッケージを真顔で見ていた。
「……捨てづらいです」
「分かるにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「あと、
容器欲しくなる」
「夢の国、
そこ強いよねぇ」
アオロビも頷いた。
その時。
みるくが、
小さく空を見る。
青空。
風船。
遠くの音楽。
「……ずっと、
映画みたいです」
静かな声。
その横で。
ルクレティアが、
少しだけ笑った。
「作り込みが凄いのよ」
見る場所全部、
世界観がある。
背景すら、
“夢の国”だった。
その時。
遠くから音楽。
歓声。
「始まる!!!」
ちょこみんと、
即立ち上がる。
「パレードにゃ」
――メインストリート。
かなり人が集まっていた。
場所取り。
カメラ。
手を振る子供達。
完全に、
“あの空気”だった。
「うわぁ……」
みるくが、
少し目を輝かせる。
「すごい……」
その時。
音楽。
フロート。
キャラクター達。
歓声。
一気に空気が変わる。
「すごーーーい!!!」
ちょこみんと、
完全に子供だった。
「みんとさん、
今日ずっと小学生にゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
その頃。
チノは、
真顔で手を振っていた。
「……」
「ちーちゃん、
ノリノリじゃん」
アオロビが笑う。
「振り返してくれました」
真顔。
「良かったにゃ〜」
その横で。
ぴたぽんは、
静かに景色を見ていた。
「こういうの、
なんか幸せぽん〜」
静かな声。
数秒。
誰も、
少し否定しなかった。
その時。
ティラミスが、
ぽつり。
「……音、
綺麗」
数秒。
確かに。
賑やかなのに、
全部ちゃんとまとまっていた。
世界が完成している。
そんな感じだった。
――そして。
夕方。
事件発生。
「見て!!」
ちょこみんと、
巨大袋を持っていた。
数秒。
「増えてる」
アオロビ真顔。
「えへへ」
「“えへへ”じゃないにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
その頃。
チノも、
袋を持っていた。
「……限定です」
「ちーちゃんまで」
アオロビが頭を抱える。
その横で。
みるくは、
小さいぬいぐるみを抱えていた。
「……かわいかったので」
「みるしゃん、
静かに買ってるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その時。
ローシャが、
少し苦笑する。
「荷物、
絶対増えると思ったのよね」
静かな声。
その横で。
ルクレティアは、
既に追加バッグを持っていた。
数秒。
「準備済み!?」
アオロビ吹き出す。
「こうなると思ってたもの」
「保護者すぎるにゃ」
その頃。
La lune bleue .は、
夜用の耳カチューシャを見ていた。
「ネコさん、
買うの?」
「……ちょっと悩むにゃ」
数秒。
「絶対似合う!!!」
ちょこみんと、
即押し。
「みんとさん、
店員みたいぽん〜」
笑い声。
その時。
遠くで、
ライトが点き始める。
夜の夢の国。
イルミネーション。
音楽。
夕暮れ。
アオロビが、
少しだけ立ち止まる。
「……夜、
めちゃくちゃ綺麗だね」
静かな声。
その瞬間。
La lune bleue .が、
小さく笑った。
「だから、
夜の夢の国好きにゃ」
数秒。
ライトが、
ゆっくり街を照らしていく。
そして。
Gleam Gardenの、
夢の国一日目は。
まだ、
終わろうとしていなかった。
第4話
― 夜の夢の国 / 光のパレード / ホテル帰還 ―
夕方。
夢の国。
空の色が、
少しずつ変わり始めていた。
オレンジ。
紫。
そして。
街のライトが、
一つずつ灯り始める。
「……うわぁ」
みるくが、
小さく声を漏らした。
昼とは、
まるで別世界だった。
「夜になると、
急に空気変わるにゃ」
La lune bleue .が、
少しだけ笑う。
その頃。
ちょこみんとは、
まだ元気だった。
「次どこ行く!?」
「みんとさん、
体力無限すぎるぽん〜」
ぴたぽんが苦笑する。
その横で。
アオロビは、
ベンチへ沈んでいた。
「……足が終わった」
「アオさん、
今日かなり歩いたにゃ」
「夢の国、
広すぎるんだって」
笑い声。
その時。
遠くから、
音楽が聞こえる。
「来る!!!」
ちょこみんと、
即立ち上がる。
「夜パレードにゃ」
――メインストリート。
完全に人で埋まっていた。
ライト。
音楽。
夜空。
そして。
一気に消える照明。
数秒。
「……」
全員、
自然と静かになる。
その瞬間。
光。
フロート。
イルミネーション。
歓声。
夜の夢の国が、
動き始めた。
「うわぁぁぁ……」
みるくが、
目を輝かせる。
「……綺麗」
静かな声。
光が、
ゆっくり通りを流れていく。
キラキラした音楽。
夜空。
夢みたいな景色。
その頃。
ちょこみんとは、
完全に手を振っていた。
「すごーーーい!!!」
「みんとさん、
没入しすぎにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その横で。
チノも、
かなり真面目に見ていた。
「……光すごいです」
「ちーちゃん、
語彙が小学生」
アオロビが吹き出す。
「でも分かるぽん〜」
ぴたぽんも笑った。
その時。
ティラミスが、
ぽつり。
「……夜、
好き」
数秒。
昼より、
落ち着いている。
光が綺麗で。
音楽も柔らかい。
ティラミスには、
かなり合っていた。
その横で。
La lune bleue .が、
夜景を見る。
「……やっぱり、
夜の夢の国好きにゃ」
静かな声。
「光が浮いてる感じ、
綺麗」
数秒。
アオロビも、
少しだけ頷いた。
「なんか、
現実感無くなるよね」
静かな返答。
――パレード終了。
歓声。
拍手。
そして。
「……終わっちゃった」
ちょこみんとが、
少しだけ寂しそうに言う。
「まだ終わりじゃないにゃ」
La lune bleue .が笑う。
見る。
夜のエリア。
ライトアップ。
水辺。
お城。
全部、
昼と別物だった。
「写真撮ろ!!!」
ちょこみんと復活。
「回復早いぽん〜」
その後。
写真大会。
耳カチューシャ。
ぬいぐるみ。
夜景。
完全に旅行だった。
その時。
ルクレティアが、
全員を見ながら小さく笑う。
「ちゃんと、
楽しめてる?」
数秒。
「楽しい!!!」
ちょこみんと即答。
「疲れたけど楽しい」
アオロビも笑う。
その頃。
みるくは、
静かに夜のお城を見ていた。
ライト。
夜空。
音楽。
「……ずっと見てられます」
ぽつり。
その横へ、
ローシャが並ぶ。
「夢の国って、
夜が本番な気するのよね」
静かな声。
「昼は楽しい」
「夜は綺麗」
数秒。
みるくが、
少しだけ笑った。
「……分かります」
――そして。
閉園前。
「帰りたくなーーーい!!!」
ちょこみんと、
かなり騒いでいた。
「毎回それ言う人居るにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
「でも分かるぽん〜」
ぴたぽんも笑う。
その頃。
アオロビは、
かなり限界だった。
「……ホテル着いたら倒れる」
「アオさん、
今日叫びすぎたにゃ」
「絶叫系連打したせい!!」
その時。
チノが、
真顔で袋を抱えていた。
「……お土産守ります」
「ちーちゃん、
使命感すごい」
笑い声。
――ホテル帰還。
部屋へ入った瞬間。
「……はぁぁぁ」
全員、
一気に力が抜けた。
「足終わったぽん〜」
ぴたぽん、
ベッドへ沈む。
その横で。
ちょこみんとは、
まだお土産を広げていた。
「見て見て!!」
「まだ元気なの!?」
アオロビが吹き出す。
その頃。
ティラミスは、
静かに窓際へ座っていた。
遠くに見える、
ライトアップされた夢の国。
「……綺麗」
ぽつり。
その時。
La lune bleue .が、
隣へ来る。
「夜、
好きだったにゃ?」
ティラミスは、
少しだけ頷いた。
「……静かな光、
好き」
数秒。
窓の外。
夢みたいな夜景。
そして。
少し疲れて、
でも楽しかった一日が。
ゆっくり、
終わろうとしていた。
第5話
― 二日目 / お土産 / 帰り道 ―
朝。
ホテル。
カーテンの隙間から、
柔らかい光が入っていた。
「……あさ」
最初に起きたのは、
みるくだった。
静かな部屋。
昨日のお土産袋。
耳カチューシャ。
完全に、
“旅行翌朝”だった。
その頃。
「……ぅ」
アオロビ、
ベッドで固まっていた。
「筋肉痛」
「アオさん、
昨日叫びすぎたにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その横で。
ちょこみんとは、
まだ寝ていた。
かなり珍しい。
「みんとしゃん、
電池切れぽん〜」
ぴたぽんが苦笑する。
その時。
チノが、
真顔で言った。
「昨日、
限界まで遊んでました」
「完全燃焼だったにゃ」
――数十分後。
朝食会場。
かなり豪華だった。
パン。
卵料理。
スープ。
フルーツ。
夢の国ホテル、
最後まで強かった。
「うわぁぁぁ……」
ちょこみんと、
復活していた。
「朝から元気復活してる」
アオロビが吹き出す。
その頃。
ルクレティアは、
静かにコーヒーを飲んでいた。
「今日はどうする?」
数秒。
「お土産!!!」
ちょこみんと即答。
「まぁ、
そうなるにゃ」
La lune bleue .が笑う。
――二日目。
今日は、
“帰る前にゆっくり楽しむ日”。
昨日ほど走らない。
ゆっくり見る。
写真撮る。
買い物する。
そんな空気だった。
その頃。
みるくは、
静かに雑貨を見ていた。
小さい缶。
お菓子。
ガラス小物。
「……かわいい」
ぽつり。
その横で。
ローシャが、
少し笑う。
「みるくさん、
静かに買い物するタイプよね」
「……気づいたら増えてます」
「分かるにゃ」
La lune bleue .も頷いた。
その時。
遠くから。
「見てーーー!!!」
ちょこみんと、
巨大袋を持っていた。
数秒。
「また増えてる」
アオロビ真顔。
「えへへ」
「“えへへ”で済む量じゃないぽん〜」
ぴたぽんが笑い崩れる。
その頃。
チノは、
かなり真剣だった。
「……限定」
「チノさん、
昨日から限定に弱い」
アオロビが吹き出す。
「今しかないです」
真顔。
「強いにゃ」
その時。
ティラミスが、
静かに窓の外を見る。
昼の景色。
青空。
遠くの音楽。
「……昼も良い」
ぽつり。
昨日は夜。
今日は昼。
同じ場所なのに、
空気が違った。
その横で。
La lune bleue .が、
少し笑う。
「ティラミスさん、
今回かなり夢の国満喫してるにゃ」
「……嫌いじゃなかった」
「かなり高評価ぽん〜」
――昼過ぎ。
帰る時間が近づく。
「……終わるの早くない?」
アオロビが呟く。
数秒。
誰も、
少し否定しなかった。
楽しい時間ほど、
終わるのが早い。
その時。
ちょこみんとが、
少しだけ静かに言う。
「また来たいね」
数秒。
「来ようにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「次は別ホテルぽん〜」
「夜エリアもっと見たいです」
みるくも小さく頷いた。
その頃。
ルクレティアは、
全員分の荷物を確認していた。
「忘れ物無い?」
数秒。
「……」
「……」
「……」
全員、
一瞬止まる。
「怖いこと聞くなぁ」
アオロビが吹き出す。
その瞬間。
チノが、
真顔で袋を抱えた。
「お土産あります」
「それは大丈夫」
笑い声。
――帰り道。
空港。
少し疲れた空気。
でも。
みんな、
どこか満足そうだった。
その頃。
ぴたぽんは、
かなり眠そうだった。
「帰り寝るぽん〜……」
「昨日からずっと眠そうにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その横で。
ちょこみんとは、
まだ写真を見返していた。
「見て!!
これめっちゃ良くない!?」
「ちょこ姉、
余韻長い」
アオロビが苦笑する。
その時。
みるくが、
スマホの写真を見る。
夜のお城。
ライト。
花火。
みんなの笑顔。
「……楽しかったです」
静かな声。
数秒。
ルクレティアが、
小さく笑った。
「ええ」
「良い旅行だったわね」
その頃。
飛行機の窓から、
少しずつ景色が遠ざかっていく。
夢みたいな場所。
騒がしい二日間。
笑い声。
夜景。
パレード。
そして。
少しだけ、
現実じゃないみたいだった時間。
その時。
アオロビが、
小さく呟く。
「……また、
行こうか」
数秒。
そして。
「行く!!!」
ちょこみんとの声が、
即返ってきた。
爆笑。
窓の外。
青空。
そして。
Gleam Gardenの、
“夢の国旅行”は。
少し騒がしくて、
少しキラキラしたまま。
静かに、
思い出になっていった。
48:『清楚』ってなに?
昼。
共有ルーム。
今日はかなり平和だった。
紅茶。
お菓子。
ソファ。
完全にオフ時間。
その時。
ちょこみんとが、
スマホを見ながら言った。
「この服、
めっちゃ清楚じゃない?」
数秒。
「また始まったにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その頃。
ルクレティアが、
静かに首を傾げていた。
「……」
「ん?」
アオロビが気づく。
ルクレティア、
かなり真面目な顔だった。
「その“清楚”というの、
結局何を指しているの?」
数秒静止。
「えっ」
ちょこみんと止まる。
「ルクさん、
そこから!?」
アオロビが吹き出した。
「だって、
毎回意味が違うでしょう?」
静かな返答。
「服にも使う」
「人にも使う」
「雰囲気にも使う」
数秒。
「確かにぽん〜」
ぴたぽんも頷く。
その時。
ルクレティアが、
かなり真面目に続ける。
「“上品”とは違うの?」
「“可愛い”とも違う?」
「“大人しい”とも少し違う気がする」
数秒。
全員、
少し考え始める。
「……難しいにゃ」
La lune bleue .が笑った。
その瞬間。
ちょこみんとが立ち上がる。
「清楚っていうのはね!!」
「うん」
「なんか……
こう……」
数秒。
「白い感じ!!!」
静止。
「雑」
アオロビ即答。
爆笑。
「でも分かるぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
その頃。
ローシャが、
紅茶を置きながら言う。
「“派手すぎない綺麗さ”
みたいな感じかしら」
数秒。
「おぉ」
アオロビ頷く。
「落ち着いてて、
上品寄りで、
柔らかい感じ」
「ロマンさん、
説明うまいにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その時。
ちょこみんとが、
勢いよく言う。
「あとね!!
“ちゃんとしてそう感”!!」
「感覚ワードにゃ〜」
その頃。
みるくが、
小さく口を開く。
「……優しそう、
とかも入るかもしれないです」
静かな声。
「怖くない感じ」
数秒。
「みるしゃん、
かなり近いぽん〜」
ぴたぽんが頷いた。
その時。
ルクレティアが、
静かに考える。
「つまり……」
数秒。
「“安心感のある綺麗さ”?」
全員、
少し止まる。
「……あっ」
アオロビが反応する。
「それかなり近い」
「ルクさん、
急に本質行ったにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
その頃。
チノが、
真顔で言った。
「あと、
露出少ないです」
数秒。
「チノさん、
現実的」
アオロビが吹き出す。
「でも重要ぽん〜」
ぴたぽんも笑う。
その時。
ちょこみんとが、
急にルクレティアを見る。
「ルクさんって、
かなり清楚側だよね」
数秒。
ルクレティア、
少し止まる。
「……そうなの?」
「白と青」
「上品」
「落ち着いてる」
「喋り方綺麗」
「綺麗なお姉さん」
アオロビが数え始める。
「あと食べ物後回しにして倒れそうにゃ」
「そこは清楚じゃない」
ローシャ即答。
爆笑。
その頃。
La lune bleue .が、
少し笑いながら言う。
「でも、
ルクさんって“清楚”というより」
数秒。
「“お嬢様感”の方が強いにゃ」
「あー」
全員納得。
その瞬間。
ちょこみんとが、
みるくを見る。
「みるみるも清楚!!」
「えっ」
みるく止まる。
「静か」
「柔らかい」
「可愛い」
「優しい」
「ふわふわ」
「あと本読んでそうぽん〜」
「読んでます……」
静かな返答。
「やっぱりにゃ」
笑い声。
その時。
アオロビが、
急に聞く。
「じゃあ逆に、
清楚じゃないの誰?」
数秒。
沈黙。
そして。
全員、
自然にちょこみんとを見る。
「なんでぇ!?」
爆笑。
「元気すぎるにゃ」
「走るぽん〜」
「騒ぐ」
「飛ぶ」
「アイス食べる」
「最後関係なくない!?」
笑い声。
その頃。
ティラミスが、
ぽつり。
「……でも、
みんとさん、
服は清楚寄り」
数秒。
「おぉ」
ちょこみんと、
少し嬉しそうになる。
「ティラさん優しい!!」
「中身が元気すぎるだけにゃ」
La lune bleue .が吹き出した。
その時。
ルクレティアが、
静かに紅茶を飲む。
そして。
少しだけ笑った。
「……なるほどね」
「少し分かった気がするわ」
その瞬間。
ちょこみんとが、
勢いよく立ち上がる。
「よし!!
次は“お姉さん感”について語ろう!!」
「また始まったにゃ」
今日も。
Gleam Gardenの共有ルームには。
穏やかで、
少し騒がしい笑い声が広がっていた。
49:Gleam Garden姉妹説
夜。
共有ルーム。
今日はかなり平和だった。
ソファ。
クッション。
お菓子。
完全にオフ空間。
その時。
ちょこみんとが、
急に言った。
「ねぇ」
「ん?」
アオロビが顔を上げる。
「Gleam Gardenって、
姉妹感ない?」
数秒。
「急にゃ」
La lune bleue .が笑う。
「でも分かるぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
その瞬間。
ちょこみんとが、
勢いよく立ち上がる。
「誰が長女か決めよう!!!」
「また始まった」
アオロビが吹き出す。
その時。
チノが、
真顔で言った。
「ルクさんです」
数秒。
「早い」
La lune bleue .が笑った。
全員、
なんとなく頷く。
■ 長女
ルクレティア
「ここは強いにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「管理役」
「保護者」
「最後に全部確認する」
アオロビが数え始める。
「あと、
なんだかんだ面倒見良いぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
その頃。
ルクレティアは、
少し困った顔をしていた。
「別に、
そんなつもりは無いのだけれど」
「長女って大体そう言うにゃ」
爆笑。
その時。
ローシャが、
静かに紅茶を置く。
「あと、
“自分だけ後回し”なのも長女感あるわよね」
数秒。
「出た」
アオロビ吹き出す。
「ルクさん、
みんなには“ちゃんと食べなさい”って言うのに」
「本人コーヒーだけの日あるにゃ」
「ちーちゃん報告します」
「しなくていいわ」
笑い声。
■ 次女
ローシャ
「ローシャさん、
次女感かなり強い」
アオロビが頷く。
「落ち着いてる」
「裏から支える」
「静かにフォロー」
「あと、
空気読むにゃ」
La lune bleue .も笑う。
みるくが、
小さく口を開く。
「……優しいですし」
「でも怒ると静かに怖そうぽん〜」
「否定出来ない」
爆笑。
ローシャは、
少しだけ苦笑した。
「なんとなく、
納得されるの嫌ね」
■ 三女
La lune bleue .
「自由なお姉ちゃん枠にゃ」
本人が言った。
「夜中に突然ドライブ連れてくタイプ」
アオロビが吹き出す。
「あと変な映画見せてくる」
「あるにゃ」
「認めるんだ」
笑い声。
その時。
ぴたぽんが、
ふわっと笑う。
「ネコしゃん、
頼れる時めちゃくちゃ頼れるぽん〜」
数秒。
全員頷く。
■ 四女
ちょこみんと
「元気担当」
アオロビ即答。
「家の中走る」
「冷蔵庫勝手に開ける」
「アイス見つける」
「なんでそんな具体的なの!?」
ちょこみんとが吹き出す。
「でも愛されるにゃ」
La lune bleue .が笑う。
その時。
ローシャが、
少しだけ笑った。
「みんとさん、
空気明るくするものね」
数秒。
ちょこみんと、
ちょっと止まる。
「……えへへ」
「褒められると弱いぽん〜」
■ 五女
ぴたぽん
「近所のお姉ちゃん感ぽん〜」
ぴたぽん、
自分で言う。
「面倒見良い」
「怒らない」
「お菓子持ってる」
「飴あるぽん〜」
「やっぱり」
爆笑。
その頃。
アオロビが、
少し笑う。
「ぴたさん、
なんか安心感あるんだよね」
「分かるにゃ」
La lune bleue .も頷いた。
■ 六女
アオロビ
「妹感強いにゃ」
La lune bleue .即答。
「えっ」
アオロビ止まる。
「なんか、
放っておけない」
ローシャが苦笑する。
「あと、
ちゃんとしてそうで抜ける」
「やめろって」
笑い声。
その時。
チノが、
真顔で言った。
「アオおねぇちゃん、
騒がしいです」
「ちーちゃんに言われたくない!」
爆笑。
■ 七女
ティラミス
数秒。
全員、
少し考える。
そして。
「不思議枠」
アオロビが言った。
「夜中に居るにゃ」
「突然消えるぽん〜」
「あと静か」
その時。
ティラミスが、
ぽつり。
「……猫?」
「ちょっと分かる」
La lune bleue .が吹き出す。
- 気配薄い
- マイペース
- 静か
- でも居ると安心
かなり独特だった。
■ 八女
みるく
「みるしゃん、
末妹感強いぽん〜」
ぴたぽんが笑う。
「静か」
「ふわふわ」
「守りたくなる」
「あと部屋で本読んでるにゃ」
La lune bleue .も頷いた。
みるく、
少し照れる。
「……そんなにですか?」
「かなり」
全員即答。
■ 特殊枠
チノ
「チノちゃん、
普通の末っ子じゃないんだよなぁ」
アオロビが苦笑する。
「生活力高いにゃ」
「静かに全員支えてるぽん〜」
その時。
ローシャが、
少し笑った。
「“しっかり者の末妹”
って感じかしら」
「あーーー」
全員納得。
その瞬間。
チノが、
真顔で言った。
「……納得してません」
「なんでにゃ」
「アオおねぇちゃんの方が妹です」
数秒静止。
「チノさん???」
爆笑。
その頃。
ルクレティアが、
静かに全員を見る。
騒がしい。
自由。
まとまりが無い。
でも。
不思議と、
ちゃんと噛み合っている。
その時。
ルクレティアは、
少しだけ笑った。
「……まぁ」
静かな声。
「家族みたい、
というのは分かるわね」
その瞬間。
ちょこみんとが、
勢いよく抱きつく。
「お姉ちゃーーーん!!!」
「重いわ」
でも。
ルクレティアは、
少しだけ笑っていた。
今日も。
Gleam Gardenの共有ルームには。
穏やかで、
少し騒がしい時間が流れていた。
50:Gleam Garden杯
可愛い王選手権
夜。
共有ルーム。
今日はかなり平和だった。
お菓子。
ジュース。
クッション。
完全オフ空間。
――のはずだった。
その時。
ちょこみんとが、
急に言った。
「ねぇ」
「ん?」
アオロビが顔を上げる。
「Gleam Gardenで、
一番可愛いのって誰だと思う?」
数秒。
静止。
「始まったにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「危険な議題ぽん〜」
ぴたぽんも苦笑する。
その瞬間。
「私!!!」
ちょこみんと、
即挙手。
「早い」
アオロビが吹き出した。
「だって可愛い担当だもん!」
「自己申告制にゃ」
La lune bleue .が肩を震わせる。
その時。
チノが、
真顔で言った。
「みんとおねぇちゃんは、
元気です」
数秒。
「可愛い判定じゃない!?」
爆笑。
その頃。
ローシャが、
紅茶を飲みながらぽつり。
「“可愛い”にも種類あるでしょう?」
数秒。
「出た理論派」
アオロビが笑う。
「小動物系」
「綺麗系」
「妹系」
「守りたくなる系」
「確かにぽん〜」
ぴたぽんも頷いた。
その瞬間。
La lune bleue .が、
ニヤッと笑う。
「じゃあ、
ジャンル別にゃ?」
「逃げるな!!!」
ちょこみんとが抗議する。
その時。
アオロビが、
少し考える。
「でも総合なら……
みるさん強くない?」
数秒。
全員、
自然にみるくを見る。
「……えっ」
みるく止まる。
「静か」
「柔らかい」
「ふわふわ」
「守りたくなる」
「あと声が可愛いにゃ」
La lune bleue .も頷いた。
みるく、
かなり困る。
「……そんな事ないです」
「出た、
自己評価低い系」
アオロビが吹き出した。
その時。
ちょこみんとが、
勢いよく言う。
「でも可愛いって、
元気も重要じゃない!?」
「みんとさん、
方向性変えたにゃ」
爆笑。
「明るくて、
楽しくて、
一緒に居ると元気出る!!」
数秒。
ぴたぽんが、
ふわっと笑う。
「それはかなり強いぽん〜」
「でしょ!?」
その頃。
チノが、
真顔でぽつり。
「……みんとおねぇちゃん、
犬です」
数秒静止。
「犬」
アオロビ吹き出す。
「大型犬にゃ」
「絶対走るぽん〜」
「なんで!?」
爆笑。
その時。
La lune bleue .が、
頬杖をつく。
「にゃんころは、
ロマンさん結構可愛いと思うにゃ」
数秒。
「えっ」
ローシャ止まる。
「ロマンさん、
普段落ち着いてるのに、
好きな話になると急に喋る」
「あと猫好き」
「あと可愛い物好き」
「あと妄想乙女にゃ」
「やめなさい」
ローシャ、
珍しく少し赤い。
爆笑。
その頃。
ティラミスが、
ぽつり。
「……ローシャ、
ギャップある」
「ティラさんまで!?」
その時。
アオロビが、
笑いながら言う。
「ティラさんも普通に可愛い側でしょ」
数秒。
ティラミス、
止まる。
「……?」
「その“分かってない感”含めてにゃ」
La lune bleue .が吹き出す。
「静か」
「マイペース」
「急に天然」
「あと雰囲気」
「猫っぽいぽん〜」
ぴたぽんも笑った。
その頃。
ルクレティアは、
静かに紅茶を飲んでいた。
完全に傍観モード。
その時。
ちょこみんとが、
急に振り向く。
「るくるくは!?」
「えっ」
「るくるく、
自分で誰可愛いと思う!?」
数秒。
ルクレティア、
かなり困った顔になる。
「……平和に終わらない質問ね」
「早く早く!!」
その時。
ルクレティアは、
少しだけ考えた。
そして。
「……全員、
種類違うでしょう?」
数秒。
「うわ、
ズルい回答」
アオロビが吹き出す。
「だって本当にそうじゃない」
静かな返答。
「ちょこちゃんは、
明るさ込みで可愛いし」
「みるちゃんは、
守りたくなる可愛さ」
「リズさんはギャップ」
「ティラちゃんは独特」
「ぴーちゃんは安心感」
「にゃんちゃんは雰囲気」
「アオちゃんは放っておけない」
「ちーちゃんは小動物」
数秒。
チノ、
真顔。
「小動物……」
「ハムスター系にゃ」
「猫じゃないぽん〜」
爆笑。
その時。
アオロビが、
ふと思い出したように言う。
「じゃあルクさんは?」
数秒。
全員、
自然にルクレティアを見る。
「……」
「……」
「……綺麗」
みるく、
小さく言った。
数秒。
「分かるにゃ」
La lune bleue .が笑う。
「ルクさん、
“可愛い”より“綺麗”側」
「でもたまにポンコツぽん〜」
「そこが可愛い」
アオロビ追撃。
「また食事抜いてるし」
「それは関係ないでしょう!?」
珍しくルクレティアが慌てる。
爆笑。
その瞬間。
ちょこみんとが、
勢いよく立ち上がる。
「よし!!!」
「ん?」
「結論!!!」
数秒。
「Gleam Garden全員可愛い!!!」
「雑にまとめたにゃ」
La lune bleue .が吹き出した。
笑い声。
そして今日も。
共有ルームには、
穏やかで騒がしい時間が流れていた。